分析階層
分析階層を使用して、分析要素に対応する分析コードを論理的なグループに分割できます。これにより、レポート出力の際にさらに高度な分析が可能になります。下位レベルで分析を捕捉してデータ入力をスピードアップし、さらに上位レベルでのグループ化と集計が可能になります。
階層のグループコードは柔軟性に富んでいるため、グループ内の分析コードは連続する番号の範囲に収まる必要はありません。
例
分析要素と分析コードの使用方法を説明するトピックで使用した販売エリアの例で、分析階層の使用方法を説明します。一般的に販売圏ごとの販売分析が必要になることが多いため、販売エリアの分析コードを販売圏ごとにグループ化してレポート出力する場合が考えられます。この前提条件を次に示します。
分析要素 | 販売エリア分析コード | 販売圏 |
---|---|---|
販売エリア | NTH - イギリス北部地域 | UK - 英国 |
NTH - イギリス南部 | UK - 英国 | |
FR - フランス | EU - ヨーロッパ | |
GER - ドイツ | EU - ヨーロッパ | |
IT - イタリア | EU - ヨーロッパ | |
US - 米国 | USA - 米国 | |
HK - 香港 | PA - 太平洋圏 | |
AU - オーストラリア | PA - 太平洋圏 |
販売エリアコードに販売圏コードを作成して、異なる組み合わせごとに対応する複合コードを作成できます。たとえば、オーストラリアを意味する [PAAU] という販売エリアを作成します。次に、SunSystems レポートライターを使用して、このコードの要素に関するレポートを個別に作成します。ただし、この方法を使用した場合は販売圏が再編成されるため、分析コードが紛らわしくなります。
より柔軟なアプローチとしては、「分析階層」を使用して、販売エリアコードと販売圏コードの関係を定義する方法があります。
階層を使用すると、販売に関連した元帳取引で販売エリアコードだけを参照すればよいことを意味します。販売圏は、階層を使用して販売エリアから取得されます。
売上レポートでは 2 つのレベルで表示できます。1 つは、各販売エリアが販売圏内に個別に表示されるレベルで、もう 1 つは販売圏ごとの合計売上 (イギリスやヨーロッパの合計など) が表示されるレベルです。
販売エリアを別の販売圏に再編成するには、販売圏の階層を変更して、分析コードを変更せずに新しい構成を反映できます。既存の取引で参照される分析コードには販売圏コードが含まれておらず、販売圏別の新しいレポート構成に自動的に分類されるため、そのまま使用できます。
分析階層の設定は簡単で、分析要素や分析コードを定義するときにいくつか追加タスクを実行するだけです。
複数の階層
分析要素コードは多数の異なる階層に属することができるため、同じ分析コードをベースにして多種多様なレポートの前提条件を構築できます。たとえば、全製品が含まれた分析要素があり、それらを製品カテゴリや製品サイズ別にレポートする場合などです。