マスタサイトと共有テーブルの設定

多数のサイト、大量のデータ、多くのユーザが存在するマルチサイト環境では、1 つのサイトをイントラネットのマスタサイトとして設定する必要があります。その場合、特定の _all テーブルとユーザテーブルは、マスタサイトデータベースのみに常駐し、同一イントラネット上の他のサイトによって共有されます(SQL 表示を使用して読み取りおよび書き込みが行われます)。共有されている _all テーブルとユーザテーブルに対してレプリケーションは必要がないため、システムパフォーマンスが大幅に向上します。

注:  _all テーブルまたはユーザテーブルを共有する場合、同じデータベース内のサイト全てが同じイントラネット上にある必要があります。

必須事項:

注意:  共有テーブルを設定する前に、マルチサイトの構造を慎重に計画する必要があります。そのためには、SQL データベースおよびこのアプリケーションのレプリケーション機能を深く理解する必要があります。

法人財務レポートの要件も理解する必要があります。

詳細は、弊社サポートサイトにある 『マルチサイト計画』 および 『レプリケーション参照』 を参照してください。

マスタサイトおよび共有テーブルの設定を行うには、以下の手順に従います。

  1. イントラネット上の全てのサイトを準備します。以下の手順では、データベースサーバのインストール時に既にコンフィグレーションウィザードを使用してマルチサイトデータベースをリンクしているものと想定しています。
    1. [イントラネット] フォームで、このマルチサイトシステムで使用される全てのイントラネットを指定します。_all テーブルを共有する場合は、テーブルを共有するサイト全てを組み込むイントラネットを定義します。これは「外部」イントラネットであることはできません。このイントラネット上の全てのサイトで、このアプリケーションの同じバージョンを使用する必要があります。

      マスタサイトはまだ設定しません。マスタサイトの設定は後で行います。

    2. 各サイトでは、 [サイト] または [サイト/会計グループ] フォームを使用して、関連する、このサイトおよびその他のサイトについての情報を指定します。各サイトには、このフォームにレコードがあります。(これは、エンティティサイトにも適用されます)
      • [システム情報]タブで、サイトに関する情報を指定します。[イントラネット名]、[データベース名]、および [タイムゾーン] が、このフォームで一覧されているサイトに正しく設定されていることを確認してください。
      • リンクされているサイトのリストは、[リンク情報]タブに自動的に表示されます。ローカルサイトレコードには、現在選択されているサイトデータベースと他のサイトデータベースの間のトランザクションレプリケーションで使用するリンクが示されます。ローカルサイト以外のサイトレコードでは、[リンク情報] タブにはローカルサイトへのリンクのみが示されます。
    3. [レプリケーションカテゴリ] フォームを使用して、レプリケートするテーブル、ストアドプロシージャ、および XML 文書を指定し、これらをカテゴリにグループ分けします。インストール処理によって、いくつかのカテゴリが作成されます。これらの標準のカテゴリは削除しないでください。これらのカテゴリは、標準のシステム処理を行うために作成され、テストされています。これらは変更しなくても、そのままでほとんどのニーズを満たすことができるようになっています。
    4. [レプリケーションルール] フォームで、マスタサイトにするサイトを含め、このサイトとイントラネット内のその他のサイト全ての間の[サイト管理]レプリケーションカテゴリに関するトランザクションルールを設定します。([サイト管理] データには、site、intranet、IntranetSharedTable などのテーブルがあります。)また、特定のサイト間で特定のカテゴリをレプリケートする他のルールも作成することができます。カテゴリに共有している _all テーブルが含まれていても、このカテゴリのレプリケーションルールを作成することができます。(この場合、共有している _all テーブルはレプリケートされません。)カテゴリには、特定の機能の実行に必要となる、追加の基準テーブルやストアドプロシージャが含まれることがあります。必要なルールは、マルチサイト計画の段階で決定する必要があります。
    5. [レプリケーション管理] フォームで、[レプリケーショントリガの再生成]をクリックします。この操作によって、サイトおよびイントラネットのデータがリンクサイト全てにレプリケートされます。
  2. マスタサイトの設定:
    1. マスタサイトにするサイトにログインします。このサイトには、イントラネットの共有テーブルを置くことになります。
    2. [イントラネット] フォームで、このサイトのイントラネットを選択します。[マスタサイト]フィールドで、このサイトを選択して、イントラネットのマスタサイトとして指定します。
  3. イントラネットのサイト間において _all テーブル、ユーザテーブル、または両方を共有:
  4. 既存の共有テーブルイントラネットに新規サイトを追加するには、共有テーブルで既存のイントラネットに新規サイトを追加する方法の説明が載っている 『マルチサイト計画ガイド』 内の付録を参照してください。

共有イントラネット内のサイトとの間で _all テーブルまたはユーザテーブルのデータをレプリケートする(共有ではなく)サイトが他のイントラネットに含まれている場合は、レプリケーションカテゴリを設定する必要があります。

  • 共有されているテーブルの場合は、マスタサイトとその他のイントラネットのサイト間でレプリケーションカテゴリおよびルールを設定します。
  • 共有されていないテーブルの場合は、共有イントラネット内の任意または全てのサイトと他のイントラネットのサイトの間でレプリケーションカテゴリ/ルールを設定します。

例:

イントラネット 1 には、以下のサイトがあります。

  • サイト A (マスタサイト。Item_mst_all table は共有です)
  • サイト B

イントラネット 2 には、以下のサイトがあります。

  • サイト C
  • サイト D

サイト B でサイト D の品目データを表示する必要がある場合、レプリケーションルールは サイト D から サイト A に設定します。

サイト D でサイト B の品目データを表示する必要がある場合、レプリケーションルールは サイト A から サイト D に設定します。

サイト C でサイト B の顧客データ(共有テーブルではなく)を表示する必要がある場合、レプリケーションルールは サイト B から サイト C に設定します。

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