多通貨勘定科目の注意事項
SunSystems 財務モジュールでは、次の 4 つの異なる通貨値を転記取引に入力できます。
- 基本通貨 (値 1)
- 取引通貨 (値 2)
- 第 2 基本/レポート通貨 (値 3)
- 第 4 通貨 (値 4)
また、 [元帳インポート] と [元帳入力] で、取引に第 5 通貨コードとレートを記録することができます。金額自体は取引に記録されませんが、レポートで計算することができます。
全体的な多通貨設定
組織内の全体的な多通貨処理ルールは、 [ビジネスユニット設定] と [元帳設定 (LES)] で定義します。ビジネスユニット設定では、通貨値を使用するのかどうか、通貨値を必須にするのかオプションにするのかを指定します。使用する通貨値ごとに次の項目を定義します。
- 転記ルール - 通貨値は必須かオプションか、値が入力されていない場合に計算するのか、常に計算するのか、など。
- 金額残高調整ルール - 通貨値の貸借金額を残高調整する必要があるのか、自動的に強制調整するのか、など。
ビジネスユニットでは、その他の使用可能な情報から各通貨値を計算する方法も指定します。通貨値 1、2、3 は、通貨換算の基準としてピボット通貨を使用します。ピボット通貨の定義も、ビジネスユニットで行います。通貨値 4 は、ビジネスユニットの [値 4 通貨計算元データ] フィールドで指定する取引のその他の通貨値から計算できます。
勘定科目の設定を上書きする
必要に応じて、 [勘定科目表 (COA)] で、特定の勘定科目に関してビジネスユニット通貨処理ルールの一部を上書き変更できます。たとえば、ビジネスユニットルールで取引通貨値 (値 2) が入力可能になっている場合に、特定の勘定科目で入力を禁止します。
取引通貨 (値 2) の設定を上書き変更する
勘定科目設定時に、[換算コード制御] オプションを使用して、勘定科目への転記に適用する取引通貨 (値 2) ルールを定義できます。次の 3 つのオプションを使用できます。
- 必須 - ビジネスユニットルールに関係なく、取引通貨値 (値 2) が強制的に入力されます (ビジネスユニットで取引通貨が使用されていない場合を除きます)。
- 禁止 - ビジネスユニットルールに関係なく、外貨の取引通貨値 (値2) の入力が禁止されます。
- 元帳標準 - 取引通貨に設定されているビジネスユニットルールを使用します。
取引通貨値を入力する場合は、勘定科目転記に適用する標準通貨コードを指定することもできます。標準通貨コードは、勘定科目に転記する [元帳入力 (LEN)] で表示されます。たとえば、アメリカの顧客の債権/売掛金勘定科目に標準通貨コードとして米ドルを入力します。
また、勘定科目の通貨再評価処理を場合に応じて抑制することもできます。
レポート通貨 (値 3) の設定を上書きする
元帳転記の 3 つめの値には、ビジネスユニットルールの設定に応じてレポート通貨値または第 2 基本通貨値を含めることができます。値 3 にレポート通貨を保持する場合は、換算制御を使用して、レポート通貨金額を計算するのではなく勘定科目に入力するように設定できます。
第 4 通貨標準コードと第 5 通貨標準コードを設定する
第 4 または第 5 通貨値が各取引の可変通貨値として設定されている場合、勘定科目の標準通貨コードを設定できます。取引がこの勘定科目に転記されると、標準通貨コードと適切な為替レートが適用されます。
また、特定の勘定科目に対して、有効な第 4 通貨/第 5 通貨として使用できない通貨を指定できます。第 4 通貨/第 5 通貨コードとして無効な通貨を含む取引は、勘定科目で拒否されます。