拒否取引と置換取引の例
元帳インポートデータにエラーがある場合は、その深刻度に応じて、特定のオプションの設定によって対処する方法が決められます。
深刻なエラー
クローズされている勘定科目や存在しない勘定科目に転記しようとしたり、禁止されていたり存在しない分析コードまたは仕訳タイプに転記しようとする場合など、行に深刻なエラーが含まれている場合があります。最も考えられるのは、分析要素を必ず入力する必要があるにもかかわらず、勘定科目の分析コードを入力していないエラーです。
[インポート時の取引転記] オプションを [転記] に設定している場合、このようなエラーがあると、勘定科目の取引行が拒否され、指定されている [エラー仮勘定科目] に転記されます。[エラーがない場合は転記] に設定している場合は、同じエラーがあると取引が拒否され、元帳インポートファイルが転記されません。
貸借差額
[インポート時の取引転記] を [転記] に設定していると、差額が発生している通貨に対して、エラー仮勘定科目に金額を調整する行を作成することにより、通貨金額の貸借差額が自動的に調整されます。
[エラーがない場合は転記] に設定している場合、つまり貸借の差額がエラーとして見なされる場合は、残高調整トピックで説明されている [エラーない場合転記時残高取引許可] の設定に応じて、差額をどのように処理するかが決まります。
置換
エラーが行を拒否するほど深刻でないときに、代わりのもので自動的に置換できる場合は、取引行が正しい勘定科目にインポートされ、置換処理が行われます。置換処理は、転記オプションが [転記] または [エラーがない場合は転記] に設定されているかどうかに関係なく行われます。
置換には、重要な置換と重要でない置換があります。分析コードが小文字でインポートされてしまった場合は大文字の正しいコードで置換されるなど、一般的に、重要でない置換は無視することができます。
以下の例は、インポートファイルに含まれる重要な置換の例です。
- 勘定科目で分析要素の入力が禁止されているのに分析コードが存在する。分析コードは Null (空欄コード) で置換されます。
- 日付または会計期が、 [元帳設定 (LES)] で指定されている処理可能日/会計期の範囲外である。エラーは、適切な現在の日付または当期で置換されます。
- 通貨換算レートが指定されていないのに、2 つの通貨と通貨換算コードが入力されている。正しい換算レートで置換されます。
- 通貨換算レートが存在するものの、取引行に含まれている 2 つの通貨では使用できないレートである。正しい換算レートで置換されます。
- 通貨換算コード、換算レート、基本金額が含まれているものの、取引金額 (その他の金額) が含まれていない。その他の金額が計算され、置換されます。