支払または回収での取引選択方法
支払実行と入金実行の対象に含められる取引は、支払実行または入金調整実行をどのように開始するかによって決まります。
コントロールデスクから支払実行 (PYR) を開始する場合は、コントロールデスク未決書類入れに表示される取引が支払対象になります。
入金実行はコントロールデスクから実行できません。
SunSystems から支払実行 (PYR) または入金実行 (PYC) を直接実行する場合、次の基準の組み合わせによって実行時に取引が選択されます。
- 実行時に選択した決済プロファイルで定義されている選択基準
- 支払実行または入金調整実行で入力される実行時選択基準
これらの決済プロファイル選択基準は、特定のシステム設定、勘定科目設定、取引設定で上書き変更できます。
決済プロファイル選択基準によって支払対象となる勘定科目が決まり、この中から支払取引が選択されます。
決済プロファイルで支払対象として選択される勘定科目
決済プロファイルに含まれる次の基準によって、支払対象として選択される勘定科目が決まります。
- 勘定科目コード範囲
- 優先度コード範囲
- 勘定残高に適用される場合、金額のしきい値 - オプション
- 勘定科目分析コード (1 - 10) - オプション
- 決済方法
勘定科目選択基準は次の場合に上書きされます。
- 停止またはクローズされている勘定科目を常に支払から除外する場合
- 別のオペレータが消込みに使用している勘定科目をすべて除外する場合。これらは決済レポートに表示されます。
借方残高の処理
支払対象として選択された債務/買掛金勘定科目が借方残高の場合は、支払が生成されません。ただし、送金通知者を作成する場合などは、決済書類 (PYD) を使用して、借方残高を表示する決済書類を印刷できます。この送金通知書に小切手が添付される場合、小切手は無効にされます。借方残高の原因となっている各取引で、元帳取引の消込みマーカーが [繰越] に変更されます。その後、決済書類を実行するたびに、繰越取引に関する決済書類 (例: 送金通知書) を印刷できます。これは、勘定残高が貸方残高に変わるまで実行できます。このようにして、借方残高は、貸方取引が転記されるまで繰り越されます。
[元帳設定 (LES)] の [借方残高無視] オプションを設定すると、借方残高がある債務勘定科目は支払処理で完全に無視されます。決済書類は作成されず、各取引の消込みマーカーは [繰越] に更新されません。
決済に選択する取引
決済プロファイルに含まれる選択基準によって、支払対象として選択される取引が決まります。
- 基本/取引通貨コード - 「決済取引を通貨で選択」を参照してください。
- 消込みマーカー - 「消込みマーカーを使用して支払対象の取引を選択する」を参照してください。
- 仕訳入力者
- 仕訳タイプ
- 取引参照
- 元帳取引分析コード (1 - 10)
- 金額しきい値 (取引に適用される場合)
- 決済期日 (実行時の支払基準日により決定)
- 割引予定日 (実行時の割引基準日と次の支払日により決定)
これらの選択基準の一部は、実行時に入力することができます。「支払の実行時選択基準」を参照してください。
取引選択基準は次の場合に上書きされます。
- 消込みマーカーが [保留] の取引がすべての支払実行から除外される場合
- 消込みマーカーが [強制] の取引が支払実行に常に含められる場合 (勘定科目が対象に含まれていることが条件)
- 消込みマーカーの値が [元帳設定 (LES)] の [決済の最小消込み] フィールドで設定されている数値より大きい場合に、数値の消込みマーカーが選択される場合
支払実行と入金実行の次の選択基準によっても、取引を支払対象として選択するかどうかが決まります。
- 支払基準日
- 割引基準日 (支払実行のみ)
- 次の支払日 (支払実行のみ)
特定の勘定科目の支払対象として選択されている取引の合計が借方残高になる場合、これらの取引は支払実行の支払対象から外されます。ただし、これらの取引は支払実行の詳細レポートに表示されます。
最後に、支払実行または入金実行に支払限度額を設定できます。これは、実行処理で支払または回収できる上限金額です。支払実行または入金実行でこの限度を超えると、実行処理は中止され、勘定科目の支払または回収は行われません。