再評価取引の統合
為替再評価計算 (LER) によって元の通貨金額と計算後の対象通貨金額に差額が生じる場合は、再評価対象のすべての取引に対して再評価調整転記を生成することができます。
最も詳細なレベルでは、再評価取引は取引で参照されている勘定科目にこの差額を転記し、分析コード、資産コード、資産記号などの、元の取引の詳細を使用します。
多数の取引を再評価する場合は、再評価計算で多数の追加の勘定科目転記を生成することができます。生成される再評価取引の数を減らすためには、再評価対象として選択した取引を統合して、差損益または残高調整をまとめて転記できます。
以下の基準で再評価取引を統合できます。
- 会計期 - 貸借対照表、債務、債権、両建のすべての勘定科目タイプの会計期。たとえば、転記会計期に関係なく、すべての取引の損益転記を統合します。これにより、統合再評価転記は会計期で分割されません。
- 分析要素 - たとえば、分析要素の分析コードに関係なく、すべての取引をまとめた 1 つの差損益転記を作成します。つまり、統合再評価転記は指定された要素の分析コードで分割されません。
- 資産 - たとえば、すべての資産に対して 1 つの差損益転記を作成します。つまり、統合再評価転記は資産コードで分割されません。
また、勘定科目タイプを基準にして勘定科目の再評価取引を統合することもできます。各通貨の各勘定科目タイプに対して 1 つの再評価転記が作成されます。
為替再評価計算プロファイル (LEP) で再評価の統合ルールを定義できます。
分析要素による統合
たとえば分析要素 1 で統合する場合、為替再評価 (LER) は、再評価取引の異なる分析要素 1 コードを無視します。この場合も、勘定科目や通貨によって勘定科目内の取引が統合され、その他の分析要素コードでは個別の取引が転記されます。
再評価リンク参照を適用して 1対 1 の統合を行う
1 対 1 の統合オプションを使用すると、再評価の差異転記を詳しい取引レベルで計算し、転記することができます。また、それぞれの再評価転記を「再評価元」の取引と関連付けることもできます。
再評価差異が生成されると、一意の元帳再評価リンク参照が元の取引に割り当てられ、新しい再評価差異が転記されます。
その後行う再評価でこの [統合] オプションを選択すると、為替再評価 (LER) で再評価リンク参照が使用され、元の転記と再評価転記が 1 つにまとめられ、個別の取引としてではなく 1 つの取引として再評価されます。
新しい再評価転記には元の転記と同じ情報が含まれますが、異なる仕訳タイプ、仕訳入力者、仕訳番号、仕訳行番号、取引日、期日、貸借マーカーが記録されます。