固定資産多通貨処理

資産に関して記録する取得金額、償却累計額、帳簿金額、残存金額の 4 つのすべての資産金額は、ビジネスユニットと元帳設定のオプションに応じて最多 3 種類の通貨で保存することができます。

基本通貨

資産価額は常に基本通貨で管理されます。この金額は [資産レコード (FAS)] の [値 1 減価償却] タブに表示されます。基本通貨はビジネスユニット設定で定義します。

取引通貨

各元帳取引に取引通貨金額を含めることができます。取引通貨金額は、 [ビジネスユニット設定] の [値 2 通貨転記ルール] 設定に従ってオプションまたは必須に設定できます。

固定資産台帳で取引金額を使用し、第 2 通貨で資産転記金額を記録することができます。通常、SunSystems のモジュールでは、事前に取引通貨を定義するのではなく、取引ごとに取引通貨を変えることができます。ただし、資産に取引通貨を使用する場合は、その通貨コードを事前に設定し、設定した通貨で資産のすべての取引通貨値を入力する必要があります。これは、資産価額がこの通貨で取引値から計算されるため、意味のある値を算出するためには 1 つの通貨を使用する必要があるからです。

この通貨は [資産レコード (FAS)] の [値 2 減価償却] タブの [資産通貨コード] フィールドで定義します。[値 2 減価償却] タブには、この取引通貨で計算された資産金額も表示されます。

別の減価償却方法を使用して、この通貨で減価償却を計算することもできます。減価償却方法とその他の減価償却の詳細も、 [資産レコード (FAS)] の [値 2 減価償却] タブで指定します。

第 2 基本/レポート通貨

[ビジネスユニット設定] で [値 3 通貨転記ルール] が [未定義] に設定されておらず、 [元帳設定 (LES)] で [第 2 基本/レポート通貨での資産] オプションが設定されている場合、元帳に定義している第 2 基本/レポート通貨で資産価額を管理することができます。

[資産レコード (FAS)] で資産の [レポート換算制御 (FAS)] オプションを設定して、特定の資産に関する転記で第 2 基本/レポート通貨の値が必要かどうかを設定できます。

第 2 基本/レポート通貨値は、ピボット通貨に応じて基本通貨値または取引通貨値から計算されます。これらの値は [資産レコード (FAS)] の [値 3 残高] タブに表示されます。

多通貨減価償却

資産の減価償却は、資産レコード (FAS) で資産に設定している基本減価償却方法を使用して、基本通貨値で計算されます。また、この資産に設定している取引減価償却方法を使用して、資産の取引通貨値でも計算されます。同様に資産のレポート減価償却方法を使用して、第 2 基本/レポート通貨でも計算されます。

資産の取引減価償却方法を選択していない場合、取引通貨値の減価償却は計算されません。資産のレポート減価償却方法を選択していない場合、第 2 基本/レポート通貨値の減価償却は計算されません。

ビジネスユニット設定 (BUA) で第 4 通貨が定義されている場合、システムは、使用できる通貨情報に基づいて第 4 通貨値に相当する金額を計算できます。ただし、第 4 通貨で資産を管理することはできません。

為替再評価計算で勘定科目を抑制する

減価償却の転記先となる勘定科目は、為替再評価計算 (LER) の対象外にする必要があります。これは、基本通貨、取引通貨、第 2 基本/レポート通貨によって減価償却方法が異なる場合があるため、換算レートを算出しても再評価する意味がないためです。