仕訳配賦の一般的な使用法
仕訳配賦には多くの使用法があります。このトピックでは、その一部を説明します。
経費を配分する
経費をまとめて費用勘定科目に転記する場合、各コストセンターの運営原価が正確に反映されるように、関連する各コストセンターに費用の合計を配分しなければならない場合があります。次のようなさまざまな方法で配分できます。
パーセンテージを使用
各コストセンターに適用するパーセンテージを定義できます。配賦元金額の何パーセントかの金額が、該当するコストセンターに配分されます。このパーセンテージはメモ勘定科目に保存し、パーセンテージが適用されるコストセンターは分析要素で指定します。消込み実行中に、メモ勘定科目を使用して、選択した各コストセンターに適切なパーセンテージやコードが提示されます。
比率を使用
パーセンテージと同様に、比率はメモ勘定科目で定義します。ただし、比率は、再配分の基準が通貨単位でない場合にも使用できます。たとえば、各コストセンターが占める床面積に基づいて、各原価センターの賃貸料を再配分できます。この場合、各部署の費用は、床面積の比率で計算されます。コストセンターごとの平方フィート数をメモ勘定科目に保存する必要があります。
固定金額を使用
固定金額は、費用が事前に決められている場合に使用できます。たとえば、本社がコストセンターに提供するサービスに対して、毎月固定金額の管理費を適用する場合などです。
会社間の原価配分
仕訳配賦機能は、会社間の処理を完全にサポートします。複数のビジネスユニットにまたがって配賦および費用配賦を行うことができます。配賦転記を転送ファイルに保存してリモートサイトに分散させ、リモートサイトで元帳インポート (LIM) を使用して転記できます。
すべてのビジネスユニットで貸借金額を一致させるために、会社間の相殺勘定科目への転記を自動的に生成できます。
手数料の計算
仕訳配賦は、手数料やその他の取得金額を生成し、転記する目的で使用できます。配賦元にしきい値を設定することによって、たとえば手数料のレベルを適用できます。
利子配賦の計算
仕訳配賦を使用して、ローンの利子の生成を自動化できます。たとえば、従業員のローンや会社間の未処理残高の利子を費用配賦することができます。配賦元はローンの残高で、比率によって適切な利子計算が行われます。
予算拡大
仕訳配賦を使って予算を引き上げることができます。基準となる期間の実績データを取得して、数値を引き上げて一定のパーセンテージで予算を拡大できます。これは、たとえば第 1 四半期の実績が予算にそぐわなかった場合などに、その後の会計期の予算を調整するために使用します。この場合、110.00 や 120.00 などのパーセンテージを 10 または 20 パーセント引き上げて転記します。
パフォーマンスの測定
パフォーマンスの測定方法は組織によって大きく異なりますが、通常は財務データ以外の方法を採用します。このような情報を SunSystems のメモ勘定科目に記録できます。仕訳配賦では、これらのメモ勘定科目に含まれている財務以外の情報に基づいて計算を行うことができます。
活動基準原価計算 - ABC
活動基準原価計算 (ABC: Activity Based Costing) の原則では、間接費を製品生産原価またはサービス提供原価に配賦します。多くの製造環境では、間接費は単純にボリュームベースで部署間に配賦されます。活動基準原価計算は、原価配分に使用する方法を多様化し、原価の種類や動きに注目することを目的としています。活動基準原価計算では、ビジネスの意思決定における固定原価や可変原価の役割が認識され、さまざまな配賦方法の使用が必要とされます。
活動基準原価計算レポートは、元帳に保存されている情報とメモ勘定科目に保存されている財務以外の情報を組み合わせることによって作成できます。
費用配賦のための配賦設定はいくつでも使用できます。配賦を設定したら、ビジネス意思決定のニーズを満たす書式で原価を簡単に分析できます。