元帳インポートのエラー処理
[元帳インポート] では [元帳入力] と同じ妥当性検査ルールと残高調整ルールが処理する各仕訳に適用され、有効な仕訳だけが転記されます。元帳入力ランタイムパラメータには、選択したインポートファイルの仕訳に妥当性検査だけを行うのか、妥当性検査をして仕訳を転記するのかを選択するオプションがあります。仕訳を転記する場合は、妥当性検査に合格した仕訳だけを転記するのか、または残高調整取引を仮勘定科目に転記することによって仕訳を転記するのかを選択できます。
仕訳エラーは、元帳インポート妥当性検査レポートに表示されます。「インポート処理についてレポートする」を参照してください。
エラーがない場合は転記
[元帳インポート ランタイムパラメータ] フォームの [取引転記 (インポート時)] フィールドで [エラーがない場合は転記] オプションを選択することにより、エラーが見つかった場合に元帳インポート仕訳の転記を禁止することができます。
このオプションを設定すると、無効な仕訳は [エラー発生 - データ未転記] の状態でインポートテーブルに残されます。
エラーは元帳インポート妥当性検査レポートに表示されます。ユーザーは、仕訳ファイルを編集してエラーを訂正する必要があります。次に、通常どおりにインポートする仕訳を再び選択します。または、仕訳インポートファイルを転記しない場合は、インポートテーブルから仕訳を削除できます。「元帳インポートファイルのクリア」を参照してください。
財務で仕訳詳細を編集する場合は、[仕訳保留] ランタイムパラメータを設定して、無効な仕訳を保留仕訳として財務に読み込みます。次に、手動で保留された仕訳と同様に、 [元帳入力] で仕訳をレビュー、編集、リリース、転記できます。「保留仕訳を呼び出す」を参照してください。
エラーの原因がシステムが生成した通貨換算端数差異にある場合は、[エラーがない場合は転記] オプションを無効にすることもできます。
エラーが見つかった場合に仕訳を強制転記する
[元帳インポート ランタイムパラメータ] フォームの [取引転記 (インポート時)] フィールドで [転記] オプションを選択することにより、エラーが見つかっても元帳インポート仕訳の転記を強制できます。このオプションが設定されていると、必要に応じて無効な仕訳詳細が置換され、仕訳が強制的に残高調整されて転記されます。
仕訳には複数のさまざまなタイプのエラーが含まれることがあり、これらは異なる方法で処理されます。
- 仕訳行に不正な詳細が含まれていたり、詳細が見つからないことがあります。この場合、 [元帳インポート] は無効な詳細をデフォルトの有効な情報で置換します。たとえば仕訳行の勘定科目コードが無効な場合は、エラー仮勘定科目で代用します。ただし、取引が訂正不可能な場合は拒否されます。
- 仕訳の貸借金額が一致しない場合があります。
- 差額の原因が通貨換算端数差異にある場合は、端数調整が生成されて転記されます。「端数差異の転記」を参照してください。
- 差額が端数差異とはみなされない場合は、残高調整取引が生成され、差額が発生している通貨の仮勘定科目に転記されます。
端数差異の転記
仕訳取引の貸借金額が 1 つの通貨で一致していても、必要な通貨すべてにおいて一致しない場合は、差額が [ビジネスユニット設定] で通貨に設定されている [丸めしきい値] の範囲内であれば、端数差異として処理されます。
この場合の差額は、 [ビジネスユニット設定] で指定した [貸方残高調整勘定科目] または [借方/正味残高調整勘定科目] に自動的に転記されます。