元帳インポート
[元帳インポート] を使用すると、 [元帳入力 (LEN)] で手動で入力したのではなく別の機能によって作成された仕訳を、妥当性検査して転記することができます。別の機能によって作成された仕訳は、インポートファイルとして保存され、元帳インポートテーブルに格納されます。 [元帳インポート] を使用して、実績取引と予算取引を転記できます。
インポートする仕訳は、次のような元データから生成されます。
- SunSystems 財務の [仕訳配賦]
- SunSystems 受発注処理
- その他のソフトウェアパッケージ
取引は、適切な仕訳取引書式で、残高調整済みの仕訳として作成されている必要があります。
複数の仕訳を組み合わせて 1 つのインポートファイル (バッチ) として処理することができます。ただし、ファイル内のすべての仕訳が同じ仕訳タイプでなければなりません。
[元帳インポート] では、コントロールデスクを使用してインポートする仕訳を選択できます。
元帳インポート処理モード
[元帳インポート] は、リアルタイムと手動の 2 つの異なる処理モードで実行できます。
リアルタイムで仕訳を [インポート] して転記する場合は、元のシステムで生成された仕訳が自動的に [元帳インポート] に渡されます。次に [元帳インポート] が、仕訳を妥当性検査し、仕訳に誤りがなければ転記します。または仕訳を保留して、 [元帳入力] で訂正したり転記することもできます。
仕訳を [元帳インポート] で手動インポートして転記する場合は、ユーザーが仕訳のインポートを選択するまで、仕訳は財務の元帳インポート SQL テーブルに保存されます。インポートする仕訳を手動で選択すると、仕訳が [元帳インポート] に渡されて、そこで妥当性検査と転記が行われます。
SunSystems 受発注処理と財務の [仕訳配賦] によって生成される仕訳は、リアルタイムでも手動でも転記できます。
元帳インポートの妥当性検査と転記
[元帳インポート] では [元帳入力] と同じ妥当性検査ルールと残高調整ルールが処理する各仕訳に適用され、有効な仕訳だけが転記されます。「仕訳残高が一致する場合」を参照してください。
インポートファイルで参照されている各仕訳タイプの [状況] は、 [仕訳タイプ (JNT)] で [オープン] または [非表示] のいずれかでなくてはなりません。
仕訳に妥当性検査のみを行うか、それとも仕訳を妥当性検査して転記するかを選択できます。仕訳を転記しているときにエラーが検出されると、仕訳を拒否するか、エラーを仮勘定科目に転記するかを選択できます。「元帳インポートでエラーを処理する」を参照してください。
インポートされた仕訳は、実績元帳または予算元帳に転記できます。仕訳を予算元帳に転記するには、元帳インポートランタイムパラメータで必要な予算元帳を選択する必要があります。
ビジネスルールを使って追加の妥当性検査を行う
ビジネスルールを使用して、選択する仕訳行に特定の妥当性検査要件を適用できます。たとえば、財務モジュールでオプションのフィールドをインポートでは必須にできます。また、 [元帳インポート] と [元帳入力] の両方で、同じ分析コードの妥当性検査を適用する必要がある場合もあります。
場合によっては [元帳インポート] のビジネスルールを設定します。インポート処理中に仕訳フィールドを自動設定するために、特定の [呼出ポイント] だけを [イベントプロファイル] で使用できます。インポート対象の元帳の妥当性検査を行うには、特定の [呼出ポイント] を [イベントプロファイル] で使用する必要があります。詳細については、「財務モジュールの呼出ポイントとアクション」を参照してください。
インポートされた取引行の詳細の妥当性検査中に、これまでにインポートされた行を参照することもできます。たとえば、インポートされた各仕訳のすべての行で特定のフィールドに矛盾がないことを確認します。ただし、これを行うには、受発注処理モジュールからの元帳インポートなのか、その他のソースからの元帳インポートなのか (例: [転送デスク] を使ってエクスポートした外部ファイルからのインポート) を区別する必要があります。受発注処理の元帳インターフェイス定義で生成された元帳行は、[取引参照/勘定科目コード] で並べ替えられるため、 [元帳インポート] 前に採番されます。そのため、これまでにインポートされた行を参照する場合、この並べ替えを考慮する必要があります。このため、元帳インポートのタイプを区別するには、イベントプロファイルまたはルールで [作成タイプ] を仕訳ヘッダーにして [元帳インポート] が受発注処理からのものか、その他のソースからのものかを区別する必要があります。詳細については、「財務モジュールの呼出ポイントとアクション」を参照してください。
インポートする仕訳を表示して選択する
元帳インポート処理を開始し、制御し、監視するには、コントロールデスクを使用します。コントロールデスクには、元帳インポートテーブルにあるすべての仕訳が表示されます。
つまり、 [元帳インポートコントロールデスク] を使用して、次のいずれかの状態にある仕訳を表示できます。
- 元帳インポート処理待ちの仕訳
- 妥当性検査エラーが見つかり、元帳インポートで拒否された仕訳
仕訳タイプの制御
仕訳タイプの設定によっても、 [元帳インポート] で仕訳が処理される方法を制御できます。
インポートされる取引が、[次会計期で逆仕訳] フィールドが [はい] に設定されている仕訳タイプを参照する場合は、取引金額の逆仕訳が次会計期の関連する勘定科目に転記されます。
インポートされる取引が許可を必要とする仕訳タイプを参照する場合は、仕訳が自動的に保留されます。「仕訳の許可」を参照してください。
取引参照重複チェックを行って仕訳をインポートする
インポートされる取引が、[一意の参照] フィールドが [はい] に設定されている仕訳タイプを参照し、また取引のインポート先である勘定科目が債権、債務、両建タイプの勘定科目である場合、入力された参照番号が元帳に対して妥当性検査されます。勘定科目の参照が重複していると、エラーがレポートされます。