転記後に誤りを訂正する

どんなに注意していても、取引の入力ミスは起こります。このトピックでは、適正な監査証跡を残しながら誤りを訂正する方法について説明します。

上席者による仕訳許可

仕訳を転記するまでは、すべての取引詳細を修正または削除できます。

仕訳入力時に仕訳許可処理を追加で行う場合は、仕訳保留ファイルを使用することにより、仕訳が他のオペレータによって許可されるまで仕訳を保存できます。ユーザーは保留された仕訳を検索し、許可された仕訳を転記できます。保留された取引は未転記として処理されるため、標準レポートには表示されません。

「仕訳を保留して後で転記する」を参照してください。

簡単な修正を行う

必要な権限を持っていれば、一度仕訳を転記した後でも、 [個別消込み (ACA)] で転記済み取引の説明、期日、取引分析コードを修正できます。「個別消込みを使用して取引詳細を修正する」を参照してください。

エラーの訂正のほかに、たとえばコストセンターの構成を再編成するような場合に要素の訂正は便利です。 [分析要素 (AND)] の [個別消込みで修正] オプションを使用して、転記後に分析コードの修正を許可するかどうかを指定できます。この機能へのアクセスは、 [セキュリティコンソール] または [ユーザーマネージャ] で管理するオペレータグループを介して制限できます。詳細については、セキュリティコンソールまたはユーザーマネージャのヘルプを参照してください。

消込みマーカーも変更できます。消込みマーカーは次の値に設定できます。

  • [消込み済]
  • [調整済]
  • [訂正]
  • [支払強制]
  • [支払保留]
  • [0 - 9] の数値マーカー

消込みマーカーおよび可能な変更内容については、使用可能な消込みマーカー参照してください。

[個別消込み] で転記した後に、取引の消込みを解除できます。 [個別消込み] で行ったすべての変更は、元帳に書込む前に転記する必要があります。

重要な取引情報を修正する

[個別消込み] では、取引日、取引参照、貸借マーカー、すべての取引金額詳細を修正できません。これらの重要詳細は、修正取引を入力する方法でのみ変更できます。

これを行うには、 [元帳入力 (LEN)] で誤った入力を逆仕訳し、正しい取引を手動で入力します。

逆仕訳を行うには、逆仕訳を手動で入力するか、 [逆仕訳とコピー (JRC)] を使用します。

修正取引を表示しない

修正取引は、[修正] 消込みマーカーを割り当てることによって識別できます。この消込みマーカーは [個別消込み (ACA)] で設定できます。

注:  残高調整取引には、必ず [訂正] 消込みマーカーを設定します。つまり、値が正味ゼロになる 2 つ以上の取引にこのマーカーを設定する必要があるということです。

[訂正] マーカーが付けられた取引を、財務レポートから除外できます。 [元帳設定 (LES)] の [訂正レポート] オプションを使用して、訂正取引をレポートに含めるか除外するかを指定できます。

支払無効処理

[支払無効処理 (PYV)] を使用すると、 [支払実行] または [入金実行] で行われた支払をキャンセルしたり削除したりできます。キャンセルする支払は、決済参照番号 (通常は小切手参照) を指定することによって選択できます。

支払参照がまだ生成されていない場合は、 [決済書類] でダミーの参照を生成して、逆仕訳する取引を選択できます。支払済の元取引の消込みマーカーは、[保留] に設定するか、または空欄にしておくことができます。

「システム生成支払を無効にする」を参照してください。