ION Workflow 統合の構成

SunSystemsION Workflow と統合することにより、SunSystems での取引入力/処理と、取引の許可/承認を分けることができます。これによって取引制御プロセスを柔軟に設定できるため、SunSystems の外で承認監査追跡を行うことができ、責任者の監視のもとでビジネスシステムを使用できます。たとえば、プロジェクトマネージャが SunSystems 発注オーダー機能にアクセスし、さらに ION Workflow でプロジェクト関連のすべての購買を承認しなければならない場合があります。

[ワークフロー構成 (WFC)] を使ってビジネスプロセスの統合ワークフロー定義を SunSystems に設定します。これは ION Workflow で設定するワークフロー定義の SunSystems での処理形式です。財務モジュールでは、元帳入力/インポート、個別消込み、決済許可のワークフロー定義を設定できます。受発注処理モジュールでは、発注オーダー承認、発注オーダー行承認、発注請求書承認、発注請求書行承認、購買依頼書類承認、あるいは購買依頼行承認のワークフロー定義を設定できます。複数のビジネス処理に対するワークフロー定義を作成できますが、1 つのビジネス処理に対して複数のワークフロー定義を作成することはできません。

注: 「許可」は財務取引または処理で使用し、「承認」は発注オーダー取引で使用します。

ワークフロー定義の SunSystems 処理形式は、特定のビジネスユニットに適用されます。 [ビジネスユニット管理 (BUA)] でワークフロー定義が設定されているビジネスユニットに基づいて新規ビジネスユニットを作成する場合、ワークフロー定義は新規ビジネスユニットにコピーされますが、ワークフロー取引と履歴ログはコピーされません。

前提条件

SunSystemsION Workflow を連動させるには、次の要件を満たしていなければなりません。

  • SunSystems で統合構成が作成されていて、ION Workflow が統合システムとして選択されている。これは SunSystemsION で構成される前に行う必要があります。つまり、ION Workflow が SunSystems に接続する前に、該当するデータベーステーブル (受信/送信テーブル) が SunSystems になければなりません。
  • Infor ION がインストール済で、ION ワークフローが有効にされている。詳細については、Infor Xtreme の製品ドキュメントセクションで『ION Installation Guide』を参照してください。
  • IONION Desk で SunSystems がアプリケーションとして定義されている。特に ION Desk で:
    • SunSystems Domain データベースに接続ポイントが作成されている。
    • ION での ION Workflow ビジネスオブジェクトドキュメント (BOD) のルーティングを示すドキュメントフローが定義されている。
    • ION Workflow ドキュメントを追加し、アプリケーションに送るための処理動詞 (Process) を設定する必要があります。ION が認識し、SunSystems と通信する論理 ID が ION によって自動的に生成されます。論理 ID の正確な値は構成マネージャ (CGM) で指定します。[Integration] > [Common] を選択して [Logical Id] を指定します (例: lid://infor.sunsys6)。

ION Desk の詳しい使用方法については、Infor Xtreme ドキュメンテーションセクションの『ION Connect Administration Guide』を参照してください。

注:  [構成マネージャ (CGM)] で論理 ID を入力するときに、ここで入力した値と、SunSystems をアプリケーションとして登録した際に ION で生成された論理 ID が一致する必要があります。
  • SunSystems ワークフロー定義が ION Workflow 定義と正確に一致するように設定します。つまり、SunSystems の送信パラメータが ION Workflow の受信パラメータと一致し、SunSystems の受信パラメータが ION Workflow の出力パラメータと一致しなければなりません。SunSystems に対するこれらのパラメータは下記に詳細に記載されています。また、Infor Xtreme ドキュメントセクションの『ION Administration Guide』も参照してください。
    注: ION Workflow でのワークフロー定義は、SunSystems での処理形式を作成する前、または後に設定できます。
  • 財務許可の機能を ION Workflow で行うには、SunSystems で次のオプションを設定する必要があります。
    • [元帳設定] > [補足拡張] で [許可必須] を [はい] に設定します。
    • ワークフロー定義で標準として使用する拒否コードを [拒否コード (FJC)] で定義します。
    各仕訳タイプの [許可必須] 設定は ION Workflow では無視されることに注意してください。その他の設定が正しければ、ION Workflow で許可された取引は仕訳タイプに関係なく SunSystems で受け入れられます。将来、財務許可に ION Workflow を使用するのを止めて SunSystems 内で許可を行うようにする場合は、各仕訳タイプの [許可必須] が確認されるため、関連するすべての仕訳タイプで [許可必須] が設定されているか確認してください。

    同様に、ION 用のユーザーチームまたは許可ステージを設定する必要はありませんが、ION Workflow を使用しない SunSystems で後に許可が必要になる場合は、そのときに設定が必要になります。

  • 発注オーダーの承認処理を ION Workflow で行う場合、仕入承認をオーダーヘッダーレベルで SunSystems に設定します。これは、発注オーダー承認ワークフローでは、個別の取引ではなく、オーダーヘッダーが必要になるためです。これを行うには、 [仕入業務設定 (PBS)] の [仕入承認] タブで[オーダー承認使用] を選択し、[仕入タイプ (PTS)] > [ステージ設定]で、承認の必要なステージの [取引レベル] を必ず [書類] に設定します。
    注: [オーダー入力] ステージまたは [オーダー確認] ステージでの発注オーダー承認を ION Workflow で行うことができますが、発注オーダーの内容が頻繁に変わらない場合にのみ [オーダー入力] ステージでの ION Workflow 承認を行うことをお勧めします。SunSystems ではオーダーを変更できませんが、承認処理は ION Workflow で行われるためです。ION Workflow で発注オーダーが承認されたら、発注オーダーの内容や詳細を変更できません。修正するには、オーダーのコピーを作成して変更内容を含め、元のオーダーを削除します。
  • 発注オーダーの承認を ION Workflow で行う場合、1 人の承認者に対して仕入承認を SunSystems で設定します。
  • SunSystems で代理承認者を設定するには、 [セキュリティコンソール] または [ユーザーマネージャ] のセキュリティポリシーでワークフロー承認ユーザーを選択します。