元帳残高構成
SunSystems では、元帳データが詳細取引行として元帳テーブルに保存されます。個別取引のほかにも、定期的に他のシステムにパブリッシュするのに SunSystems で残高データを管理する必要があります。元帳テーブルオプション (OLT) でも期間残高を管理できますが、より詳細で正確なデータが必要になることもあります。たとえば、SunSystems Reporting Services (SRS)、Infor Q&A などのソリューションで使用したり、元帳データを他のシステムにパブリッシュしたりします。このような場合に、元帳残高機能を使って、残高および残高変動の正確な元帳データを管理しパブリッシュできます。
元帳残高を設定するには 元帳残高構成 (LBC) を使用します。ビジネスユニットと元帳の組み合わせに対して残高構成理を設定します。
開始残高
貸借対照表勘定 (債務、債権、両建勘定) の開始残高が保存されます。残高を構成する際は、元帳残高構成の使用の説明にあるように、[開始年度] を設定します。勘定科目の開始残高が、開始年度までのすべての元帳取引の累計合計として計算されます。
年度開始残高
初年度の開始残高だけでなく、その後の各年度開始残高も計算されます。これにより、たとえば現在の債権/債務勘定の残高を照会する際に、「当年度の開始残高 + 当期までの年度残高変動 (または年度累計を算出する月までの変動)」と計算するだけで求めることができ効率的です。
残高変動
残高変動はすべての勘定科目タイプに対して保存され、会計期または日ごとの勘定科目の全取引の合計として計算されます。さらに、残高構成で設定するオプションに基づいて、パラメータによって明細化されます。
- 会計期残高変動
簡単な設定では、勘定科目と会計期ごとに残高変動の集計が管理されます。これは「会計期変動」と呼ばれます。勘定科目の年度累計が、その年度の必要な会計期までの期間変動を集計することによって計算されます。
元帳残高を元帳分析、仕訳タイプ、会計日付など様々なデータタイプ別の詳細にして更に細かいレベルの変動を構成するには、元帳残高構成 (LBC) が使用できます。
- 日次残高変動
残高構成で [会計日付を含める] を選択すると、日次変動が管理されます。日次変動は会計期変動と似ていますが、変動に日付が含められ、会計日で明細化される点で異なります。SunSystems では会計期に関係なく取引日で仕訳を転記できるため、日次変動は会計日で残高調整する必要があります。
残高を最新の情報に保つ
元帳残高を最新の情報に更新し、必要に応じてパブリッシュするには、次の手順を実行します。
- [元帳残高管理 (LBM)] を使用し、手動で残高を更新します。
- [転送デスク (TRD)] を使用して残高更新をオートメーションにし、残高の自動更新に使用するスケジュール (例えば毎晩など) をコンピュータに設定します。
残高が更新されると、会計期変動が更新され、該当する会計タイプの翌年度の開始残高が調整されます。このため、元帳残高が更新されると、SunSystems 元帳の勘定科目残高が元帳残高データと完全に一致し、「その勘定科目の年度開始残高 (該当する場合) + 年度開始残高以降の会計期変動」として計算されます。
新規および修正元帳取引
新しい仕訳が転記されたり、既存の元帳データが変更されると、最後の元帳残高更新以降に行われたすべての元帳変更の詳細が一時的な元帳差分リストに書き込まれます。この差分リストに基づいて、次回更新時に変更内容が元帳残高に適用されます。たとえば、仕訳転記後に取引分析が更新されたり、仕訳行が分割されたりすると、元帳データ変更が差分リストに保存され、次に更新する際に残高に反映されます。これにより、該当するすべての元帳データが元帳残高に正しく反映されます。