資産除却

[資産除却 (FAD)] では、選択した資産または資産グループの除却を自動的に処理できます。これによって関連する除却転記が生成され、転記がレポートされます。

[資産除却] では次の処理を実行できます。

  • 除却対象として選択された資産をレポートする
  • 資産レコードの取引を逆仕訳して、資産の帳簿価額をゼロにする
注:  [資産除却 (FAD)] の代わりに、資産数量を使用している場合は [資産一部除却 (FAF)] で資産数量の一部を除却することもできます。

資産の除却

資産の除却には次の 3 つのステージが必要です。

  1. [資産状況] を [除却待ち] に設定して、除却する資産を特定する必要があります。これは、 [資産レコード (FAS)] で個別に識別するか、または [資産除却選択 (FAE)] で資産範囲の状況を変更することによって行います。
  2. 資産を売却した場合は、 [元帳入力 (LEN)] で資産の売上処理を手動で転記します。
    注:  除却後に売却額を転記する場合は資産静的データを削除しないでください。資産売却金額の転記には資産マーカーを含める必要がありません。
  3. 次に、 [資産除却] を使用して、資産金額をゼロにする取引を生成して資産を除却し、選択した資産詳細を削除します。 [元帳設定 (LES)] で [仕訳一覧強制] が設定されている場合は、生成取引の一覧が印刷されます。
注:  超過経費チェックを使用している場合は、予算が超過しても、 [資産除却] 時に取引は転記されます。

資産詳細を除却しても、元帳入力から資産詳細にアクセスすることができます。

資産が [資産除却] によって処理されると、 [資産レコード (FAS)] の資産に [除却済] のフラグが設定されます。

除却会計期の決定

除却会計期が資産除却処理で選択されている会計期範囲内であれば、取引は、資産レコードに指定されている除却会計期に転記されます。資産レコードの除却会計期が空欄の場合、生成される除却取引は、除却会計期範囲の最後の会計期に転記されます。資産レコードの除却会計期も、この会計期に更新されます。

除却転記

次の除却転記が生成されます。

  • 調整分を含む資産の取得価額を、貸借対照表の資産勘定科目に貸方計上する転記
  • 同じ取得価額を、指定されている損益勘定科目に借方計上する転記
  • 償却累計額を、貸借対照表の償却累計額勘定科目に借方計上する転記
  • 同じ償却累計額を、 [資産除却] で指定されている損益勘定科目に貸方記入する転記

必要に応じて、システム生成資産除却取引に順序コードを適用できます。「元帳順序番号の導入」を参照してください。

注:  資産転記プリセットの補助コードを使用してプリセット係数に基づいて償却金額を複数の分析コードに配分している場合は、累計償却の転記配分でも同じ係数が適用されます。「資産転記分析コードのプリセット」を参照してください。

資産と転記する際の分析コードをプリセットするほかにも、ビジネスルールを使用する方法で、資産除却で生成される取引に分析コードを設定し、妥当性を検証することができます。これを行うには、[減価償却] の [機能コード] をチェックする [イベントプロファイル] を作成し、[00015 挿入] または [00016 システム生成取引の分析を検証] の [呼出ポイント] を定義します。

注: 
  • この機能で [プリセット分析コード] とビジネスルールの両方を使用する場合は、ビジネスルールによって妥当性検査および設定された分析コードが優先されます。[プリセット分析コード] によって設定された分析コードは上書きされます。これは、資産除却処理の後にビジネスルールが実行され、ビジネスルールによって生成取引の分析コードが設定されるためです。
  • 呼出ポイント [0015] または [0016] を使うビジネスルールの妥当性検査に取引が失敗すると、デフォルトでは取引レポートにエラーメッセージが表示されません。これは、SunSystems サンプルレポートに含められていないためです。分析コードの妥当性検査に関するエラーを表示するには、該当する列を資産除却取引レポートに追加します。