仮取引

仮取引は、一時的な (下書きの) 転記として元帳に転記されます。仮取引を修正したりレポートすることはできますが、正式取引として元帳に転記されるまで、仮取引は財務勘定科目とレポートの真の構成要素になりません。いったん正式に転記すると、取引を修正することはできません。

この機能はイタリアおよび同様の会計標準に合わせて設計されており、仮帳簿またはプリマノタ (Prima Nota) 転記機能とも呼ばれます。

元帳に仮取引を転記できるかどうかは、 [元帳設定 (LES)] の [仮転記] フィールドで定義します。次の 3 つのオプションを使用できます。

  • [禁止] - このオプションでは、すべての取引が正式転記として処理され、仮転記は許可されません。
  • [必須] - このオプションでは、すべての元帳取引が自動的に仮転記として転記されます。
  • [オプション] - このオプションでは、仕訳を入力または生成するときに、元帳取引を仮転記と正式転記のどちらで転記するかを選択できます。

オペレータグループの権限に基づいて、使用可能な転記オプションを制限することもできます。これらは [セキュリティコンソール] または [ユーザーマネージャ] で管理します。詳細については、セキュリティコンソールまたはユーザーマネージャのヘルプを参照してください。

仮取引は、通常の仕訳と同じように [元帳入力 (LEN)] で入力します。ただ 1 つ異なる点は、この仕訳取引が正式取引ではなく仮取引として転記されることです。「仮取引の修正」を参照してください。

[仮仕訳呼び出し (PRJ)] [元帳入力 (LEN)] を使用して仮取引を呼び出し、修正または正式転記することができます。仮転記を個別に呼び出したら、[転記] オプションを使用して正式転記することができます。「仮取引の修正」を参照してください。

仮取引は、 [元帳入力 (LEN)] を使用して削除できます。仮仕訳全体を削除するか、仕訳内の取引範囲 (取引グループ) を削除できます。「仮取引の削除」を参照してください。

[仮仕訳転記 (PPT)] を使用すると、特定範囲の仮取引を正式に転記できます。仮転記として転記されている仕訳だけを正式転記に選択できます。

注:  [日計表 (DYL)] [税金レポート (TXR)] [仮仕訳転記 (PPT)] を使用して、選択取引を正式に転記することもできます。

順序番号

仮転記に順序番号を割り当てることもできます。この機能は、仮転記とは別々に機能します。これは、データの整合性を保証する便利な機能です。次の 2 種類の順序番号を割り当てることができます。

  • 取引の転記時に割り当てられる取引順序番号。この順序番号は、仮取引が仮転記されるとき、または正式取引として転記されるときだけに、仮取引に割り当てられます。これは、 [元帳設定 (LES)] の [正式転記のみ] オプションによって決まります。
  • 取引が [日計表 (DBL)] に印刷され、仮取引が正式転記に変更される際に割り当てられる日計表順序番号。

呼び出された仮取引の仕訳参照は、修正できません。元帳順序設定を使用して登録日を記録することもできます。

[元帳順序 (LEQ)] の日付は、通常の仕訳入力日を、ユーザーが定義した日付で上書きします。

参照別に取引を残高調整する

仮取引処理に関連するもう 1 つの機能として、参照別に取引の残高調整を強制する機能がありますが、この機能は独立してすることが使用できます。この機能を選択するには、 [元帳設定 (LES)] の [残高調整基準] オプションで [取引参照] を選択します。