銀行取引明細書勘定調整について

[銀行取引明細書] フォームは顧客または購入先の銀行 ID コード(BIC コード)、もしくは支払いに使用する従業員の口座に関連する情報を表示します。この情報は Infor Local.ly GEMS から受け取る「銀行明細書 BOD 」から生成されます。GEMS は特定の銀行の専用フォーマットで銀行取引明細書を受け取り、後に Infor に送信される CloudSuite Business 標準 BOD に明細書を変換します。

自動買掛支払

CloudSuite Business が BankStatement BOD を受け取る際、自動支払が「発行済口座引落」または「発行済口座振替」のドメインファミリーコードをもつ明細書のどの買掛トランザクションに対しても生成されます。[銀行取引明細書] フォームの [買掛] ボタンを使用して、自動的に作成された買掛支払トランザクションを表示します。[買掛] ボタンは「発行済口座引落」または「発行済口座振替」のみに使用可能です。

製品やサービスの支払としての資金の自動送金には、プロバイダと顧客間で合意があった可能性があります。この資金の送金の制御方法は別々に考慮されます。支払証書には標準許容があり、差異のあった支払は監視されなければなりません。

基本的に、銀行取引明細書は正しく、総勘定元帳で勘定調整されるとみなすことができます。請求内容が正しくなく、調整が必要な場合、全ての当事者に調整の適用が必要なため、逆仕訳として調整を行います。他の当事者は、全ての当事者が解決に賛成するまで正しくないトランザクションを表示するので、エラー状態の自動トランザクションを拒否するには理由がありません。

銀行取引明細書の売掛、買掛トランザクション

帳簿の貸借を合わせるためには、全ての関連する銀行取引明細書トランザクション(レコードと費用)を表示できなければなりません。いくつかのレコードは後続の処理を要求するトランザクションを表示します。それ以外のレコードは完了済、承認済のトランザクションを示します。

  • 売掛レコードは通常、すでに開始、実行した既存のトランザクションの確認を要求します。
  • 買掛レコードは通常、買掛支払トランザクションの実行を要求します。理論上、支払は「支払証書支払」トランザクションに関連付けされ、勘定調整されるはずです。支払証書の最終勘定調整は、処理が可変であるため、手動で行う必要があります。買掛支払は全ての買掛トランザクションに要求されるわけではありません。たとえば、トランザクションは確認の結果、電信転記または銀行取引明細書のみで報告されるその他トランザクション区分とすることができます。

全ての銀行取引明細書の明細レコードは評定に利用可能です。どのレコードが部品への手動処理を要求するかを決定付ける必要があります。

トランザクション区分

銀行取引明細書はトランザクション区分を多数含めることができます。トランザクション区分コードは ISO の基準に従っており、ドメインコード、ドメインファミリコード、ドメインサブファミリコードに分けられています。たとえば、「アカウント管理」ファミリコードは「諸貸方操作」や「諸借方操作」のようなドメインファミリコードに細分されています。さらに、「諸貸方操作」、「諸借方操作」は、「手数料」、「費用」「利息などの」ドメインサブファミリに細分化されています。これらのトランザクションコードはフォームで以下のとおり事前定義されています。

  • [ISO 銀行トランザクションドメインコード]
  • [ISO 銀行トランザクションドメインファミリコード]
  • [ISO 銀行トランザクションドメインサブファミリコード]

通貨為替

銀行トランザクションのソース通貨は常に口座所有者の通貨です。買掛トランザクションは特定の為替を使用して自国通貨に変換されます。為替レートの変動は通貨利益および損失に反映されます。詳細については、「実現および未実現損益について」を参照してください。

たとえば、購入先銀行口座がフィリピンペソを使用と設定されています。銀行取引明細書はフィリピンペソを使用する全てのトランザクションを報告します。買掛支払証書を適用するには、支払証書のターゲット通貨もフィリピンペソとする必要があります。

固定の為替レートが(全ての当事者間の合意により)適用されている場合、通貨変動による差異は発生しません。変動為替レートが使用されている場合、全ての支払証書には為替レートの変動に基づく変動があります。したがって、為替レートに購入先が作成されてから変動があった場合、購入先の通貨と自国通貨の均衡をとるには、再配賦が必要です。為替レートの変動が自国通貨のフィリピンペソ勘定の値を変更するため、これは、通貨利益および損失への相殺トランザクションを引き起こします。また、支払証書の値には、自国通貨に関連する増減が調整されます。

通貨変動の影響を防止するには、購入先の通貨で口座を開設し、その口座から購入先へ支払います。このことで、 CloudSuite Business 上では自国通貨で表示されていても、その通貨は事実上、御社の自国通貨に変換されることはありません。損益相殺は、利益と損失を相殺します。

支払口座の通貨が購入先の通貨と異なる場合、為替レートは支払時に決定されるので、通貨調整のオフセットはできません。(支払が購入先の通貨や自国通貨でない場合、手動のトランザクションが必要な通貨レートに関する既定はシステムに設けられません。)

CloudSuite Business の売掛勘定では、使用する通貨は自国通貨または顧客の通貨である必要があります。買掛勘定には、購入先通貨または自国通貨のいずれかを使用することを推奨します。

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