循環棚卸

在庫棚卸の [循環棚卸] 機能を使用することにより、周期的に特定の商品または在庫場所の棚卸を行うことができ、年次棚卸の必要性がなくなります。たとえば、在庫の一部を毎月棚卸していくと、12 ヶ月の間にすべての在庫を少なくとも一度は棚卸することになります。

循環棚卸は一斉棚卸と似ていますが、次に示すように生成処理が異なります。

[在庫棚卸設定] で棚卸方法を [循環棚卸] に設定します。棚卸の対象に含める商品と在庫場所の範囲を定義します。棚卸生成時に次の項目が実行されます。

  1. 棚卸で使用される商品、倉庫、商品分析などの範囲が取得されます。
  2. 循環棚卸に含められる商品範囲がシステムによって次のように選択されます。
    注:  棚卸の対象となる商品は、商品と在庫場所の一意の組み合わせで定義する必要があります。
    1. 1 年に行う循環棚卸の頻度が検索されます。頻度の値は次の場所で設定します。

      • [商品マスタ] - [在庫棚卸周期] フィールドで設定します。1000 に設定すると、[倉庫] の設定が参照されます。
      • [倉庫] - [在庫棚卸周期] フィールドで設定します。1000 に設定すると、[在庫業務設定] が参照されます。
      • [在庫業務設定] - [在庫棚卸周期] フィールドで設定します。
    2. 棚卸間の間隔が計算されます。

      棚卸間隔 (日) = 365 ÷ 頻度

      注: 頻度 = ステップ a で参照される頻度

      たとえば 1 年に 2 回の棚卸が必要な場合、頻度は 2、間隔は 182 日と計算されます。

    3. 次回の棚卸日が計算されます。

      次の棚卸日 = 最後の棚卸日 + 間隔

      注: 最後の棚卸日 = 前回行われた棚卸日

      間隔 = ステップ b で計算された間隔

      注: 商品と在庫場所の組み合わせに対する最初の棚卸である場合は、次の棚卸日を 1900 年 1 月 1 日に設定すると、棚卸に含める商品が自動的に選択されます。
    4. 棚卸に含める商品の最終的な選択が実行され、ランドマイザ機能が実行されます。

      • 次の棚卸日付が今日の日付より前の場合は、棚卸に含められます。
      • 次の棚卸日付が今日の日付より後の場合は、ランドマイザ機能を使用して次の棚卸日がランダムに作成されます。

      これは、在庫棚卸の [ランドマイザ機能を含む] フィールドで上書きできます。このフラグをオフにすることによってランドマイザ機能を無効にし、棚卸期限が到来した商品のみを棚卸に含めることができます。

    5. 次の棚卸日付オーダーの商品/在庫場所組み合わせが並べ替えられます。
  3. 棚卸処理する商品の数が数えられます。

    商品の数 = 頻度合計 ÷ 1 年の在庫棚卸回数

    注: 頻度 = 上記のすべての頻度値

    1 年の在庫棚卸回数 = [倉庫] に設定される [年間在庫棚卸回数]。1000 に設定すると、 [在庫業務設定] が参照されます。

    たとえば、10 の商品を 1 年に 2 回、倉庫を 1 年に 4 回棚卸します。

    商品の数は、(10 × 2) ÷ 4 = 5 商品と計算されます。

    倉庫は 4 回棚卸され、1 回につき 5 つの商品が棚卸されるため、すべての商品が 1 年に 2 度棚卸されることになります。

    これは、 [在庫棚卸] の [最大棚卸行] で上書きできます。これによって棚卸に含める行の最大数を指定できます。

    [在庫棚卸] で [すべての在庫場所] チェックボックスがオンになっている場合は、すべての在庫場所が対象に含められます。商品と在庫場所の各組み合わせは、棚卸に含める商品数の 1 商品として扱われます。

  4. 棚卸行が生成されます。

    ステップ 3 から 5 つの行が生成され、ステップ 2 から次の棚卸日で並べ替えられた最初の 5 つの商品が含められます。生成時には、次の棚卸に含められないように、商品と在庫場所組み合わせの最終棚卸日が更新されます。