統合支払の生成に階層を使用する
1 つの保険契約を複数の引受会社に引き受けさせ、リスクを分散することができます。リスクは、これらの引受会社に階層構造で分散されます。それぞれの引受会社と階層構造は、請求詳細または保険料取引に記録され、クライアント勘定科目と引受会社勘定科目に転記されます。この構造詳細を利用して取引を統合し、統合値を照会およびレポートで表示できます。
階層を定義する方法については、「プリンシパル相関階層の記録」を参照してください。
階層構造詳細は、階層の異なるレベルで統合支払を生成するためにも使用できます。たとえば請求が複数の引受会社に分散されている場合に、すべての引受会社が支払を終えると、クライアントに統合支払が生成されます。ただし、支払を終えているのが 1 社の引受会社だけの場合は、この引受会社から受領した金額の支払だけがクライアントに生成されます。
階層列コードとその他の取引詳細に基づいて、支払対象となる取引が選択されます。取引はコントロールデスクフィルタを使用して選択され、支払実行 (PYR) に渡されます。支払実行 (PYR) には、統合オプションの 1 つとして階層統合フラグが含まれます。
作業済みの例を挙げて説明します。
以下の請求取引が取引 123 のクライアント勘定科目 1 に転記されました。
取引参照 | 転記参照 | 勘定科目 | 金額 | 階層列 1 | 階層列 2 | 階層列 3 | 階層列 4 |
123 | 1 | クライアント 1 | 42.75 DR | クライアント 1 | 0861 | 0862 | 0863 |
123 | 2 | クライアント 1 | 32.35 DR | クライアント 1 | 0861 | 0862 | 1209 |
123 | 3 | クライアント 1 | 16.50 DR | クライアント 1 | 0861 | 0588 | 0589 |
123 | 4 | クライアント 1 | 8.50 DR | クライアント 1 | 0861 | 0588 | 1209 |
これらのコードで作成される階層構造:
支払実行 (PYR) で以下の選択基準と統合オプションを使用すると、クライアントに次の支払が生成されます。
統合なし
支払実行選択: 取引参照 123 のクライアント 1 に関するすべての転記が選択され、階層コード別の選択や階層統合コードフラグの選択は行われません。
結果: 4 つの支払が生成されます。
高レベル統合
支払実行選択:取引参照 123 のクライアント 1 に関するすべての転記が選択され、階層の統合が行われます。
GBP 100 の 支払が 1 つ生成されます。
中レベル統合
支払実行選択:取引 123 のクライアント 1 に対するすべての転記が選択され、階層列 3 として 0862 が選択されます。階層の統合が行われます。
GBP 75 の 支払が 1 つ生成されます。
低レベル統合
取引参照 123 のクライアント 1 に関するすべての転記が選択され、階層列 4 として 0863 が選択されます。
GBP 42.75 の 支払が 1 つ生成されます。