プリンシパル相関階層の記録
保険契約を複数の引受会社に引き受けさせてリスクを分散させ、リスクを階層構造で分散させることができます。それぞれの引受会社と階層構造を請求詳細または保険料取引に記録してクライアント勘定科目または引受会社勘定科目に転記し、この情報に基づいて照会、レポート、その他の財務機能を実行することができます。
各財務取引に最多 20 の階層コードを含めることができます。これらのコードによって、業務取引のプリンシパル相関階層構造を定義します。これらの階層コードは、元帳インポート (LIM) を使用して財務モジュールのみに読み込むことができます。
1 から 20 の階層コードを順番に使用し、構造を形成します。
階層列 1 は常に最上位の階層を表します。クライアント勘定科目への転記では、最上位の階層は常にクライアント勘定科目です。引受会社勘定科目への転記では、最上位の階層は常に引受会社勘定科目です。
階層列 2 は、リスク全体の所有権を持つ引受会社を識別する、構造の 1 つ下のレベルを表します。このリスクが分散されていると、階層列 3 で階層の次のレベルの子会社引受会社を識別します。このようにして下の階層に進んでいきます。
保険契約のリスクが複数の引受会社に分散されている場合、請求金額は複数の取引としてクライアントに転記されます。各取引は、それぞれの引受会社がカバーする金額を表します。これらの取引には、リスク構造の構築に必要な階層コードが含まれます。
例を挙げて説明します。
クライアント 1 は、複数の引受会社が引き受けている保険契約に対して 100 イギリスポンドを請求しています。この請求を反映する次の取引が転記されます。取引には、以下のコードを含む 4 つの階層列が含まれます。
取引参照 | 転記参照 | 勘定科目 | 金額 | 階層列 1 | 階層列 2 | 階層列 3 | 階層列 4 |
ABC | 1 | クライアント 1 | 42.75 DR | クライアント 1 | 0861 | 0861 | 0861 |
ABC | 2 | クライアント 1 | 32.35 DR | クライアント 1 | 0861 | 0861 | 1209 |
ABC | 3 | クライアント 1 | 16.50 DR | クライアント 1 | 0861 | 0588 | 0588 |
ABC | 4 | クライアント 1 | 8.50 DR | クライアント 1 | 0861 | 0588 | 1209 |
取引の階層列詳細は次のように解釈され構造化されます。
クライアント 1 の請求を、0861、1209、0588 の 3 社の引受会社が引き受けています。引受会社 0861 は合計 100 ポンドのリスク全体の所有者です。このリスクの 4 分の 1 (25 ポンド) は、引受会社 0588 が引き受けています。さらに、引受会社 1209 もこの 25 ポンドの一部を引き受けています。引受会社 1209 は、引受会社 0861 が所有する残りのリスク (75 ポンド) の一部 (32.25 ポンド) を引き受けています。
青で表示された金額は、元帳インポートに入力される請求取引の入力金額です。赤で表示された金額は、さまざまな処理、レポート、照合のために財務モジュールで計算される統合値で、異なる引受会社がリスク構造の異なるレベルで所有するリスクの合計を表します。