許可機能
SunSystems 財務には、オプションで使用できる許可機能があります。この機能を使用すると、特定の処理で選択取引を許可することができます。たとえば、次のような処理で許可が必要になることがあります。
- 特定の勘定科目への仕訳転記
- 定義されている限度額を超えた支払生成
- 財務モジュールの許可機能と、受発注処理モジュールの承認機能は、別の異なる機能です。混同しないようにしてください。
- 許可機能は、ワークフロー機能を行うために設計されたものではありません。また、許可または拒否された取引を監査する目的で使用するものではありません。
財務許可の設定については、「許可を設定するために必要な手順」を参照してください。許可の使用と設定についての例は、「許可シナリオの例」を参照してください。
許可は、次のいずれかの財務処理で選択した取引に適用されます。
- 元帳入力/インポート
- 照合/消込み
- 決済
許可は A 元帳でのみ実行できます。許可は一部の取引でのみ必要になります。これは、取引詳細と処理によって決まります。また、ユーザーが設定して許可ステージに割り当てるフィルタによっても決まります。
許可ステージとユーザーチーム
上記の財務処理に複数の許可ステージまたは許可レベルを定義することができ、取引によっては複数の許可レベルを適用できます。「許可ステージの定義」を参照してください。
各許可ステージには、ユーザーチームと呼ばれる有効な許可者チームが割り当てられます。許可チームのメンバーは、合計金額が許可限度範囲内であれば、取引を承認できます。「ユーザーチームの設定」を参照してください。
特定の許可オペレータによる承認を待っている許可セットが、 [許可未決書類入れ] に一覧表示されます。ユーザーチームのメンバーが未決書類入れの許可セットを選択すると、セットがチェックアウトされ、許可処理に渡されます。これにより、チームの他のメンバーが同じセットを同時に許可することがありません。
許可状況
許可を必要とする各取引バッチは消込みセットに保存され、許可状況が設定されます。許可状況は、許可処理においてバッチが到達した段階を表します。これは自動的に設定し管理されます。
許可セットには、次のいずれかの許可状況コードが設定されます。
- 許可待ち
- 完了
- 拒否
[許可元オペレータ未決書類入れ] には、特定の許可オペレータが作成したすべての許可セットが一覧表示されます。これにより、ユーザーは、許可されるのを待っている、作成されたすべての取引の状況を調べることができます。拒否された許可セットが表示される場合は、その許可セットを削除するか、 [元帳入力] で呼び出して内容を修正するか、再び許可処理に渡すことができます。許可されて転記された取引は、[完了] の許可状況で表示されます。許可済みの取引はオプションで削除できますが、元帳から取引が削除されるわけではありません。元オペレータの未決書類入れから削除されるだけです。
許可セット
許可を必要とする取引セットは、常に許可セットとして許可処理に渡されます。これらの取引セットは、常にセット全体で許可または拒否されます。このため、セット内のいずれかの取引が拒否されると、許可できなくなり、取引セット全体が拒否されます。許可セット内の他の取引は許可処理の次のステージに進むことができません。
許可済取引を処理する
取引セットが一連の最終許可ステージで許可されると、すべての取引の状況が [許可付与] に設定されます。許可セットの状況は [完了] に設定されます。
この後に行われる処理は、許可要件を呼び出した機能に応じて異なります。つまり、許可ステージに設定されているステージタイプによって異なります。通常は処理が完了し、取引が転記されるか更新されます。例:
- 支払取引の場合は、取引が完全に許可されると、支払実行が自動的に完了します。
- [元帳入力] または [元帳インポート] で保留された取引の場合は、取引が完全に許可されると、貸借金額が一致していれば自動的に転記されます。
- 取引が勘定科目消込みなどの照合処理によって許可される場合は、完全に許可されると照合処理が自動的に実行され、取引の消込みが完了します。
[支払実行] で既に取引を許可して転記した後に、 [決済書類 (PYD)] を手動で実行できます。適用される割引は、すべて決済書類に含められます。