予算金額の入力

元帳取引を元帳勘定科目に転記するのと同じように、予算金額を予算取引として勘定科目に入力します。予算は、使用可能な会計期に入力することができ、その年度の合計額が保存されます。また、予算をその年度の複数の会計期に分割することもできます。

予算金額には、同じ仕訳妥当性検査ルール、残高調整ルール、転記ルールが適用されます。完全な予算監査を提供するように予算取引が管理されます。

予算照合を使用するには、まず [予算照合設定] レコードを設定します。詳細については、「予算照合の定義」を参照してください。

次のいずれかの方法で予算金額を予算元帳に入力します。

  • [元帳入力 (LEN)]
  • [元帳インポート (LIM)]
  • [仕訳配賦実行 (CAL)]
注: 上記の方法で予算金額を読み込む前に、 [予算変更 (CBG)] を使用して予算元帳にアクセスする必要があります。予算元帳は、 [ビジネスユニット設定] で [主要予算元帳] として定義されている元帳です。

実績取引を入力する場合と同じように、 [元帳入力 (LEN)] を使用して予算取引を予算元帳に入力できます。また、予算ファイルをスプレッドシートで用意し、 [元帳インポート (LIM)] を使用してデータを予算元帳に転送することもできます。

必要に応じて予算の詳細を設定できます。予算を個別勘定科目に直接転記することにより、勘定科目別の予算を作成できます。

集計レベルで予算をレポートする場合は、勘定科目範囲の予算を 1 つの勘定科目に入力できます。たとえば売上勘定科目を常に範囲でレポートする場合は、予算元帳の最初の売上勘定科目に予算を設定します。

予算は、部署やプロジェクトなど、分析コード別に入力することもできます。分析コードまたは分析コードの組み合わせに予算を入力するには、該当する予算金額の予算勘定科目に取引を転記し、取引の分析コードを参照します。

予算を分析コード別にのみ設定する場合、予算を 1 つの勘定科目に転記し、関連するすべての実績勘定科目をこの 1 つの予算勘定科目に転記します。

「勘定科目の予算制御を設定する」を参照してください。

予算を元帳に入力するときは、次の項目の一意の組み合わせに対して予算レコードが作成されます。

  • 勘定科目コード - これは [予算照合設定] の [予算照合勘定科目] でなければなりません
  • 会計期
  • 分析コード 1 (オプション - 予算照合設定によって異なります)
  • 分析コード 2 (オプション - 予算照合設定によって異なります)
  • 分析コード 3 (オプション - 予算照合設定によって異なります)
  • 分析コード 4 (オプション - 予算照合設定によって異なります)
  • 分析コード 5 (オプション - 予算照合設定によって異なります)

上記の詳細は、転記時に仕訳から取得されます。通常の勘定科目表設定と仕訳タイプのルールが適用されるため、必須、オプション、禁止分析などに注意してください。予算は基本通貨で入力する必要があります。

仕訳転記時に、[主要予算元帳] と予算テーブルにエントリが作成されます。予算テーブルは予算照合機能で使用されます。[主要予算元帳] は参照目的でのみ使用されます。

発注オーダーと発注請求書では、金額が借方金額として入力されます。仕訳入力の例を次に示します。

  勘定科目 分析 会計期 金額 借方/貸方
予算照合レコードを作成する行 予算照合勘定科目コード オプションフィールド 予算が入力される会計期 会計期の予算金額 D
残高調整行 その他の勘定科目コード 関連なし 予算が入力される会計期 会計期の予算金額 C

予算例 1

勘定科目 会計期 予算
A 11/2005 USD 100
A 12/2005 USD 150
A 01/2006 USD 200
A 02/2006 USD 100
その他    
A 12/2006 USD 100
B 11/2005 USD 100
B 12/2005 USD 100
B 01/2006 USD 150
その他    

予算例 2

勘定科目 会計期 分析コード 1 予算
A 11/2005 部署 A USD 100
A 11/2005 部署 B USD 100
A 12/2005 部署 A USD 150
A 12/2005 部署 B USD 100
A 01/2006 部署 A USD 200
A 01/2006 部署 B USD 200
A 02/2006 部署 A なし
A 02/2006 部署 B USD 150
その他      

予算の再割り当て

勘定科目間、勘定科目と分析の組み合わせ、または会計期間で予算金額を移すことができます。元の予算の貸方に入力し、対象の予算の借方に入力します。

たとえば勘定科目 A の会計期 04/2006 から勘定科目 B の会計期 03/2006 に予算を移す場合は、以下の仕訳を作成します。

勘定科目 分析 会計期 金額 借方/貸方
A   04/2006 USD 100 C
その他の勘定科目   04/2006 USD 100 D
B   03/2006 USD 100 D
その他の勘定科目   03/2006 USD 100 C
注: 会計期の使用可能予算金額を超える金額を移すことはできません。予算超過が発生します。使用可能な予算金額は次のように計算します。使用可能予算金額 = 予算 - 確定経費 - 実際経費

手動予算入力

予算は、標準の仕訳タイプを使用して入力できます。ただし、予算を容易に識別できるように、予算入力専用の仕訳タイプを別に定義することをお勧めします。

注: 予算仕訳には通常の二重入力制御が行われるため、予算仮勘定科目を定義して、これをすべての予算仕訳の残高調整転記の勘定科目として使用できます。

予算取引を事前に定義する

[仕訳プリセット (JNP)] を使用すると、予算取引の入力をスピードアップできます。次の定義は、年間の金額を入力して、それを会計年度の各会計期に分割する場合に便利です。

  1. 最初のプリセット行は未転記行です。ここに年間予算金額を入力します。
  2. 1 行に 1 つの会計期を指定しながら、任意の数の後続行を定義できます。年間予算を均等に分割した金額を各行に割り当てます。[金額] フィールドに [1R] と入力します。
  3. 年度の最後の会計期に相当する行を端数処理会計期にすることをお勧めします。そのためには、[金額] フィールドに [1RU] と入力します。
  4. 各会計期の残高調整入力行で、[借方/貸方] フィールドを [会計期] に設定できます。これにより、行の値が会計期残高調整金額に設定され、各会計期の入力合計がゼロになることが保証されます。このため、12 の会計期に分割される予算については、未転記行のほかに 12 の借方転記行と 12 の貸方転記行があります。

仕訳プリセットは、会計年度全体で予算を均等に分割しない場合にも対応できます。[金額] フィールドに、各会計期に適用する適切な比率を入力できます。

スプレッドシートで予算を生成する

ほとんどのスプレッドシートの出力形式は、SunSystems の財務で使用できます。必要なファイルレイアウトの詳細については、 [元帳インポート] を参照してください。