調整プロファイルの設定

調整プロファイル設定 (RCP) を使用して、調整マネージャ (RCM) の調整要件または照合要件を定義します。たとえば、調整マネージャで銀行報告書を調整して、さらに債権受領を請求書に照合する場合は、別々の調整プロファイルを定義する必要があります。

調整プロファイルによって、調整処理の取引選択基準と照合基準が決まります。

注: 調整プロファイルを定義したら、プロファイルの調整勘定科目を定義します。これを行うには、[勘定科目] をクリックして [調整勘定科目] フォームを表示します。

[調整プロファイル設定] には次のフィールドが表示されます。

  • ヘッダー情報
  • 全般
  • 選択
  • 照合
  • 元勘定科目分析上書き
  • 差益/差損勘定科目分析上書き
  1. ヘッダー情報を指定します。
    プロファイルコード
    調整プロファイルを一意に識別するコード
    状況
    静的データレコードに割り当てる状況
  2. [全般] 情報を指定します。
    説明
    データ項目またはレコードのフルネームまたは説明。レポートや照会の際にデータ項目やデータレコードを識別するために使用されます。
    為替差損益生成
    換算差益/差損の差額を計算して換算損益勘定科目に転記するのかどうかを定義します。換算差益/差損勘定科目は、調整勘定科目で指定します。「実現/未実現の換算差異を転記する」を参照してください。
    注: 第 3 通貨金額で調整された差損益は基本金額のみで計算され、取引通貨での差異は無視されます。
    消込み記号
    調整後の取引に割り当てられる消込み記号。[消込み済]、[訂正]、[保留]、[強制済]、[調整済]、[消込みなし]、[0] から [9] の数値マーカーのいずれかを調整取引に割り当てることができます。

    たとえば、プロファイルで支払取引と請求書を債権勘定科目で照合する場合は、[消込み済] の消込みマーカーを割り当てます。これに対して、プロファイルで銀行口座取引と銀行報告書詳細を照合する場合は、[調整済] の消込みマーカーを割り当てます。

    [消込み済]、[調整済]、[訂正] マーカーが付けられた取引は、詳細を転記する前に残高調整する必要があります。
    注: 消込み済と訂正マーカーは、同じ勘定科目で貸借記号が反対の取引を調整する場合にのみ割り当てることができます。
    仕訳タイプ
    この調整プロファイルを使って個別に取引を調整する際に生成される仕訳取引に割り当てる仕訳タイプ。仕訳タイプは [仕訳タイプ (JNT)] で定義します。
    同一記号照合
    取引調整の際に取引記号をどのように使用するかを定義します。

    同じ貸借記号を持つ取引を照合するには、このオプションを [はい] に設定します。たとえば、調整プロファイルで銀行口座取引を銀行報告書取引に照合する場合は、同一記号照合を使用して、各銀行口座取引を対応する銀行報告書項目に照合します。

    注: これは、取引が SunSystems に読み込まれたときに、銀行報告書取引の貸借記号が逆転されていることを前提としています。

    反対の貸借記号を持つ取引を照合するには、このオプションを [いいえ] に設定します。たとえば、債権または債務勘定科目で支払取引と請求書取引を照合する場合です。

    取引金額の貸借記号が照合処理に関係ない場合は、このオプションを [適用なし] に設定します。たとえば、取引金額が照合基準として指定されていない場合です。

    注:  このオプションを使用して、調整マネージャで生成する取引の記号を決めることもできます。「調整マネージャで取引を生成する」を参照してください。
    照合率
    照合取引値に適用する許容率。取引値の差異がこのパーセンテージの範囲内であれば、取引は照合されます。パーセンテージを入力する場合は、照合基準の 1 つとして金額フィールドを指定する必要があります。
    注: 照合率と照合金額の両方を入力する場合、2 つの取引値の差異が [照合率] または [照合金額] の小さい方の値に対して比較されます。
    照合金額
    照合取引金額に適用する許容差。取引金額の差異がこの金額以下であれば、取引は照合されます。金額を入力する場合は、照合基準の 1 つとして金額フィールドを指定する必要があります。
    注: [金額統合] オプションが設定されている場合は、[照合率] と [照合金額] は無視されます。
    データアクセスグループコード
    使用金額
    [調整マネージャ] フォームの上部に表示される調整合計の通貨を指定します。この通貨は、転記前に残高調整を行う必要がある場合の通貨としても使用されます。このフィールドの選択内容によって、次の照合セクションで定義する照合基準が更新されます。

    調整マネージャでは、照合基準として値 1、2、3、4 のいずれかひとつを使用できます。どの通貨値を基準として使用する場合にも、[値 1] の金額は常に残高調整されます。[値 3] と [値 4] の金額は、 [ビジネスユニット設定] の [値 3] と [値 4] タブの [金額残高調整] 設定に基づいて残高調整されます。その結果発生する通貨差異は、 [調整勘定科目] レコードの設定に応じて生成されます。通貨差異が値 2 で生成されることはありません。これは、値 2 は取引通貨であり、取引ごとに異なる通貨を [値 2] として使用できるためです。

    注: 残高調整エントリは、消込み済、訂正とマークされる消込み取引にのみに使用できます。調整済みとマークされる調整済取引には使用できません。
    金額統合
    複数の少額の取引を 1 つの多額の取引に照合する場合などに、[自動調整] 機能で照合する取引金額を統合してまとめるのどうかを定義します。金額フィールドは照合基準の 1 つとして自動的に選択されます。「自動調整のしくみ」を参照してください。
    注: [照合率] または [照合金額] を入力するか、[金額統合] オプションを設定すると、照合取引金額を残高調整するために [自動調整] 処理で取引が分割される場合があります。この分割処理は、調整勘定科目の [分割許可] フラグの設定に関係なく行われます。
    照合ごとの換算差異
    照合基準を満たしている照合セットごとに為替換算差異を調整マネージャで計算するのかどうかを定義します。このオプションを設定すると、システムは各照合取引セットに対する換算差異を計算し、照合される取引セットの中で基本通貨金額が最も低い取引から分析コードをコピーします。重複した取引が見つかると、重複取引は照合処理から除外されます。

    このオプションを設定しない場合、システムはすべての差損益を統合して差益/差損勘定科目と元の勘定科目に転記します。

    このオプションは、[為替差損益生成] オプションを選択していて、同じビジネスユニットの同じ勘定科目で貸方を借方に対して照合する場合、または借方を貸方に対して照合する場合にのみ使用できます。このため、[照合ごとの換算差異] オプションを使用する場合は、[同一記号照合] を設定できません。また、同じ勘定科目コードに対して、貸方と借方のそれぞれに対応する 2 つの調整勘定科目を設定する必要があります。また、このオプションを選択すると、 [調整マネージャ] で [自動調整] アクションを選択する場合にのみ換算差異が生成されます。
    フォームを継続して表示
    このプロファイルの調整処理が完了したときに [調整マネージャ] フォームを開いたままにしておくには、このオプションを設定します。
    レポートオプション
    [レポートオプション] で、レポートを生成するかどうか、取引詳細を含めるかどうかを指定できます。
    • [レポートしない] - レポートを生成しない場合はこのオプションを選択します
    • [変更取引のみをレポート] - 変更された取引の詳細のみを含めるには、このオプションを選択します
    • [すべての取引をレポート] - すべての取引を含めるには、このオプションを選択します
  3. [選択] 情報を指定します。
    選択基準 1 - 10
    取引が調整対象になるための選択基準を、最大 10 個まで選択できます。

    選択基準の一部として使用するデータ項目は、 [データディクショナリ検索] ダイアログから選択します。このダイアログには使用可能なデータ項目が一覧表示され、必要なデータ項目を選択できます。

  4. [照合] タブでは、選択取引が [自動調整] の対象になるために一致していなければならないデータ項目を定義します。たとえば、取引を取引参照、金額、元帳取引分析コード 1 で照合するとします。自動調整を行うように選択した場合、各調整勘定科目から抽出された取引が検索され、照合基準フィールドのデータと同じデータを含む取引が識別されます。このように識別された取引が照合され調整されます。

    自動調整オプションの詳細については、「自動調整のしくみ」を参照してください。

    注: 通貨で残高調整する場合は、調整マネージャ (RCM) を実行中のビジネスユニットに、通貨コードを事前に作成しておく必要があります。これは、調整を実行中の調整勘定科目で識別されるビジネスユニットとは異なる場合があります。
  5. 調整プロファイルの調整オプションは、各取引セットの同じフィールドの内容を比較します。異なるフィールドで照合を行う場合や、条件照合または複雑な照合を適用する必要がある場合は、調整プロファイル設定の照合基準を空欄にしてルールセットで照合ルールを定義します。

    たとえば、ある取引グループの取引参照フィールド値と別の取引セットの取引説明を比較することができます。

    照合ルールセットを定義するには:

    • 調整マネージャ と該当する調整プロファイルが使用されるときにルールを呼び出すイベントプロファイルを設定します。たとえば、イベントプロファイルに次のような条件を含めることができます。[BankUSD] は調整プロファイル です。

      IF [機能コード] = 調整マネージャ

      IF [調整プロファイル] = BankUSD

    • 照合条件を含み、条件が一致すると特殊コマンド [照合] を使用して取引を照合するルールセットを定義します。

    ルールセットの照合基準を複数の調整プロファイルに適用する場合は、それぞれの調整プロファイルを同じイベントプロファイルで参照できます。たとえば、イベントプロファイルに [Bank] と [BankUSD] を調整プロファイルとする次の条件を含めます。

    IF [機能コード] = 調整マネージャ

    IF [調整プロファイル] = Bank

    OR [調整プロファイル] = BankUSD

    注: ルールセットを使用して照合基準を定義する場合は、[照合] タブでデータ項目を指定できません。
  6. [元勘定科目分析上書き] は、[照合ごとの換算差異] オプションを選択している場合にのみ適用され、[自動調整] 処理にのみ適用されます。

    このタブでは、調整プロファイルの換算差異取引が生成される場合に適用する標準の勘定科目分析コードを上書きします。ここで定義された分析コード上書きは、元勘定科目に転記される換算差異取引に適用されます。

    換算差異元取引の標準分析コードは、最小基本通貨値を含む照合済セット内の取引から取得されます。

    注: 差益/差損勘定科目に転記される換算差異取引に適用される分析コードは、[差益/差損勘定科目分析上書き] タブで定義します。
    元帳分析コード 1 - 10
    元取引で標準分析コードが指定されていない場合に使用する、分析要素に対する分析コードを選択します。

    または、分析コードを空欄にして標準分析コードを使用します。標準コードは、最も低い通貨金額を含む照合セットの取引から取得されます。

    標準コードを削除して為替差異取引の分析コードを空欄にするには、[ハイフン (-)] を入力します。

    既存の分析が空欄の場合使用
    元取引の分析要素が空欄のときにのみ分析コードを使用する場合は、このチェックボックスをオンにします。
  7. [差益/差損勘定科目分析上書き] は、[照合ごとの換算差異] オプションを選択している場合にのみ適用され、[自動調整] 処理にのみ適用されます。

    このタブでは、調整プロファイルの換算差異取引が生成される場合に適用する標準の勘定科目分析コードを上書きします。ここで定義された分析コード上書きは、差損益勘定科目に転記される換算差異取引に適用されます。

    換算差益/損益取引の標準分析コードは、最も低い基本通貨金額を含む照合済セット内の取引から取得されます。

    元帳分析コード 1 - 10
    元取引で標準分析コードが指定されていない場合に使用する、分析要素に対する分析コードを選択します。

    または、分析コードを空欄にして標準分析コードを使用します。標準コードは、最も低い通貨金額を含む照合セットの取引から取得されます。

    標準コードを削除して為替差異取引の分析コードを空欄にするには、[ハイフン (-)] を入力します。
    既存の分析が空欄の場合使用
    元取引の分析要素が空欄のときにのみ分析コードを使用する場合は、このチェックボックスをオンにします。
  8. 変更内容を保存します。