フォーム管理について

フォーム管理は、WinStudio におけるアプリケーションのプレゼンテーション層(クライアント階層)のために開発されたオブジェクトのバージョンコントロールツールです。WinStudio は、フォームやグローバルオブジェクトを作成および変更するために使用されるフォームプレゼンテーションおよび編集エンジンです。これらのオブジェクトは、WinStudio 用に設定されたフォームおよびテンプレートデータベースに保存されます。

フォーム管理で、これらのフォームおよびテンプレートデータベースに保存されたオブジェクトにアクセスできます。フォーム管理はオブジェクトのバージョンを追跡し、バージョンのリポジトリと削除されたオブジェクトのアーカイブへのアクセスをサポートします。フォーム管理の実装はオプションですが、このツールは特に複数の開発者が 1 つのアプリケーションの作業をしているときに役に立ちます。開発者が作業中にフォームまたはグローバルオブジェクトをロックすることができ、他の開発者が同時に同じオブジェクトの作業をすることを防ぐからです。

フォーム管理を使用すると、「マスタ」データべース(オブジェクトの現在のバージョンを含む)から編集用の「ランタイム」データベース(一時的にオブジェクトを保存する)までオブジェクトをチェックできます。WinStudio のオブジェクトの編集後、編集したオブジェクトをマスタデータベースに戻すには、フォーム管理を使用します。ソース管理システムを使用する場合も、オブジェクトをマスタデータベースにチェックインするとき、フォーム管理を使ってソース管理にオブジェクトをチェックインします。

マスタおよびランタイムデータベースからオブジェクトを削除し、アーカイブデータベースにそれらをコピーすることもできます。オブジェクトの前のバージョンは、ソース管理から利用可能です。

注:  サイト開発者の編集許可を持つログイン ID で、フォーム管理を使用できます。フォーム管理にログインするときは、必ず[スコープ]フィールドの[サイト]を選択してください。

はじめに

フォーム管理を使用するには、コンフィグレーションマネージャを使用して、少なくとも 1 つのシステムコンフィグレーションを設定する必要があります。コンフィグレーションマネージャを使用して、フォーム管理を開くために使用するツールログインを含むコンフィグレーションを作成し、チェックインとチェックアウトを追跡します。ツールログインには、WinStudio の購入先開発者編集権限が必要です。

コンフィグレーションの設定の詳細は、コンフィグレーションマネージャのヘルプを参照してください。

フォーム管理の基本機能

以下の図は、フォーム管理の基本機能を示しています。

フォーム管理のフロー図

フォーム管理を使用して、編集したいフォームまたはグローバルオブジェクトを(マスタデータベースから)チェックアウトします。フォーム管理は、チェックアウトしている間、ランタイムデータベースにオブジェクトをコピーします。

オブジェクトをチェックアウトしたら、設計モードの WinStudio で変更してください。WinStudio を使用して、新規オブジェクトを作成することもできます。いずれの場合でも、WinStudio における変更の保存は、ランタイムデータベースのコピーの変更を保存します。

WinStudio のオブジェクトの作業が終了したら、フォーム管理を使用して、オブジェクトをマスタデータベースに戻します。チェックアウトしたオブジェクトと作成した新規オブジェクトの両方を一度にチェックインできます。

フォーム管理使用時には、以下の情報に注意する必要があります。

  • フォーム管理は、フォームまたはグローバルオブジェクトの購入先およびサイトデフォルトバージョンにのみ有効です。購入先またはサイト開発者編集権限のある開発者のみが、購入先またはサイトデフォルトバージョンを作成することができます。
  • オブジェクトをチェックアウトするとロックされ、他の開発者によるチェックアウトや変更の保存を防ぎます。
    注:  他の開発者は設計モードでフォームやオブジェクトを表示し、作業を行うことができますが、こちらがチェックインし直さない限り、変更を保存できません。
  • チェックアウトしたオブジェクトをチェックインすると、オブジェクトのロックが解除されます。
  • 新規オブジェクトを作成、保存した場合、WinStudio が適切なランタイムデータベースにオブジェクトを保存します。オブジェクトは(チェックインするまで)マスタデータベースに存在しないので、上書きはできません。
  • 新規オブジェクトをチェックインすると、マスタデータベースに追加され、フォーム管理で追跡できるようになります。
  • チェックアウトしていないオブジェクトを変更、保存した場合、次に誰かがオブジェクトをチェックアウトしたときに上書きされます。これを防ぐには、「WinStudio のユーザ設定」を指定して、この状況について開発者に警告します。
  • コンフィグレーションにソース管理が有効な場合、オブジェクトをマスタデータベースにチェックインするときは、フォーム管理を使ってソース管理にオブジェクトをチェックインします。

手当

  • オブジェクトがロックされているためチェックアウトできない場合、フォーム管理は、オブジェクトをチェックアウトした開発者のユーザ ID を表示します。
  • フォームをチェックアウトするとき、全ての関連するグローバルオブジェクトの一覧を見ることができ、同時に全ての、または一部のオブジェクトをチェックアウトできます。

    詳細は「フォームのチェックアウト」を参照してください。

  • フォームをチェックアウトするとき、関連するフォームテンプレートをチェックアウトすることもできます。

    詳細は「フォームのチェックアウト」を参照してください。

  • フォームとの関連性に関係なく、各グローバルオブジェクトをそれぞれチェックアウトすることができます。

    詳細は「グローバルオブジェクトのチェックアウト」を参照してください。

  • チェックアウトした全てのオブジェクトのレポートを表示できます。

    詳細は「フォームとグローバルオブジェクトの現在の状況の表示」を参照してください。

  • オブジェクトを検証する場合、チェックアウトせずにオブジェクトの最新バージョンのコピーを入手できます。誰もオブジェクトをチェックアウトしない限り、この方法で多くの開発者が同じオブジェクトを入手できます。オブジェクトをチェックインしていないため、変更しても永久ではありません。
  • フォームまたはグローバルオブジェクトをアーカイブできます。アーカイブするとマスタおよびランタイムデータベースの両方からオブジェクトが削除され、対応するアーカイブデータベースに移動されます。

    詳細は「フォームのアーカイブ」または「グローバルオブジェクトのアーカイブ」を参照してください。

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