許容範囲日数

アプリケーションの管理者が品目の許容範囲日数を定義します。[許容範囲日数] フィールドは、[品目明細] 画面の [管理] タブにあります。[品目] 画面を表示するには、[設定] > [品目] の順に選択します。

[許容範囲日数] フィールドでは、ピッキング可能なパレットの日付範囲 (上限および下限) の計算に使用する日数を指定できます。つまり、このフィールドによって動的ピッキングの日付範囲が決まります。計算にもとづいて、最低位置 (先入れ先出し (FIFO) の場合) または最高位置 (後入れ先出し (LIFO) の場合) にあるロッタブルパレットのロケーションが示されます。作業者は、範囲内にある任意のパレットをピッキングできるようになります。

許容範囲日数は、[回転方式] フィールド (先入れ先出し (FIFO)/後入れ先出し (LIFO)) および [在庫回転] フィールド (ロッタブル 04 またはロッタブル 05) と関連して動作します。ロッタブル 04 は「入庫日」または「製造年月日」として表されています。ロッタブル 05 は「消費期限」として表されています。

引当時に許容範囲日数の計算が行われて下限と上限の範囲が確定され、基準に合うパレットが引き当てられます。

許容範囲日数の機能により、最古の日付の品目 (FIFO およびロッタブル 04 の場合) または最新の日付の品目 (LIFO およびロッタブル 05 の場合) から、許容可能な日付範囲内に品目がピッキングされます。許容範囲日数では、引当可能な品目があっても日付範囲に適合していない場合、顧客の出庫数が足りなくても引当は行われません。許容範囲日数を使用していて、顧客の注文に対して出庫数が足りない場合は、引当プロセスの次のステップが実行されます。

出庫注文の数量に完全に引当可能でも、計算された日付範囲を超える場合、2 回目の計算が行われて、注文を満たすためにその品目に引当可能な在庫が他にないかどうかが確認されます。次に、2 番目に古い引当可能な日付コードを使用した計算が行われ、許容範囲日数が追加されます。この計算により、第 2 の下限と上限が確定されます。(在庫回転方法が FIFO の) 例として、次の日付コードの品目が在庫に存在するとします。

製造年月日


2008 年 3 月 15 日、2008 年 3 月 21 日、2008 年 3 月 26 日、2008 年 4 月 8 日

品目の許容範囲日数設定 = 15 日とするとピッキングする在庫は、現在の在庫にある最古の品目から 15 日以内の必要があります。

  • 3 月 16 日は最古の在庫 (3 月 15 日) から 15 日以内なので、作業者は、最初の 3 つのロットから任意のものをピッキングできます。
  • 3 月 15 日のロットが完全にピッキングされると、作業者は 3 月 21 日または 3 月 26 日のどちらかのロットからピッキングを行う必要があります。最古の在庫は 3 月 21 日になります。4 月 8 日は、最古の在庫から 15 日よりも後です。
  • 3 月 21 日のロットが完全にピッキングされた後、作業者は 3 月 26 日または 4 月 8 日のどちらかを選択できます。最古の在庫が 3 月 26 日になったので、4 月 8 日は 15 日以内に入ります。

作業者は在庫回転ルールにもとづいて最古の在庫のピッキングを実行します。動的ピッキングには、作業者が異なるロケーションを選択できるという柔軟性があります。異なるロケーションが選択され、在庫が日付コードの回転の設定範囲を超えている場合、次のメッセージが表示されます。