倉庫管理での予算管理
予算管理の機能は、政府機関、市議会、病院などで、予算関連のビジネス取引を追跡し、管理するために使用されます。
予算管理を有効にするには、[導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションで [予算管理] チェックボックスをオンにする必要があります。[予算勘定分配 (tcbgc1100m000)] セッションは、予算管理と倉庫管理モジュールの統合に使用されます。このセッションに基づき、予算管理データが倉庫管理のデフォルトになります。
予算管理のコンセプト
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予算のチェック
予算のチェックにより、使用する予算の利用可能性が決まります。予算は、購買要求、購買オーダ、商品の入庫、購買請求書などに使用できます。[会社 (tcemm1170m000)] セッションで予算チェックパラメータを定義できます。予算チェックは、入庫、出庫などの伝票に対して実行されます。
次の場合、[予算管理方針 (tfbgc0110m000)] セッションで指定できます。
- 特定の伝票タイプまたはビジネスオブジェクトに対して、予算をチェックする必要がある場合
- 伝票ラインを保存するとき、または各ラインの伝票を承認するときに、ラインに対して予算チェックを実行する必要がある場合
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予算取引
予算がチェック済になると、予算取引は LN に保存されます。
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予算例外
予算チェックに失敗すると、例外メッセージが生成されます。予算チェックは、次のような理由で失敗します。
- 予算を超えている
- 予算勘定がない
- 予算がブロックされている
- エラーが発生している
例外の場合、伝票はブロックされ、処理できません。伝票ラインの [予算例外] チェックボックスはオンになっています。例外は、予算所有者、財務マネージャ、経理責任者などの承認済ユーザにより管理されます。伝票を処理するには、例外を解決する必要があります。[ ] コマンドを使用して、伝票の予算チェックを繰り返します。予算チェックが正常に完了すると、伝票と [予算勘定分配 (tcbgc1100m000)] セッションの [予算例外] チェックボックスがオフになります。
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伝票
倉庫管理では、伝票または伝票ラインは、購買入庫の入庫ライン、またはマニュアルの製造またはサービスの出庫または返品の倉庫 (マニュアル) オーダラインです。取引発生元予算管理の統合伝票タイプを初期化するには、[マッピング体系データの初期化 (tcfin0210m000)] セッションの [予算管理] タブを使用して、適用できる [取引発生元に対する統合伝票タイプ] および [ビジネスオブジェクトの要素] を選択します。これらの統合伝票タイプは、倉庫の出庫オーダラインの元帳勘定とディメンションを生成するために使用されます。
伝票ラインをマニュアルで作成する場合、[予算勘定分配 (tcbgc1100m000)] セッションでも対応するデータをマニュアルで作成する必要があります。
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伝票変更
伝票が予算チェックに合格した後でも、伝票を変更できます。数量、金額、通貨、日付および取引タイプを変更できます。変更後、伝票を保存または (再) 承認するときに、予算が再度チェックされます。
伝票ラインが、不合格、取消または削除扱いになった場合 (アーカイブ時ではなく処理前)、予算勘定残高を戻すためにゼロ金額にして予算チェックを再度実行します。
伝票がコピーされるとき、[予算勘定分配 (tcbgc1100m000)] データも新しい伝票ラインにコピーされる必要があります。