キットの出荷完了の制約
キット処理では、未完了の「サブキット」を出荷できます。一方、個々の販売オーダまたは販売オーダラインについて、[キットの一括出荷] 制約を使用して、完全な「メインキット」またはサブキットの出荷を強制することができます。販売オーダまたは販売オーダラインを充足するだけの十分な在庫がない場合には、完了メインキットまたはサブキットを構成する在庫のみが勧告されます。
例
販売オーダラインに 4 個のサブキット A が表示され、[キットの一括出荷] の制約が販売オーダラインに指定されています。
サブキット A は、次の構成要素からなります。
構成要素 | 数量 | 棚卸単位 |
---|---|---|
C1 | 3 | pcs |
C2 | 4 | pcs |
C3 | 6 | pcs |
サブキット A に使用できる在庫は次のとおりです。
構成要素 | 数量 | 棚卸単位 |
---|---|---|
C1 | 15 | pcs |
C2 | 18 | pcs |
C3 | 20 | pcs |
サブキット A の販売オーダラインは、1 つのオーダセット内で 3 つの出庫オーダラインになります。出庫オーダラインのオーダ数量は次のようになります。
OOL | 構成要素 | サブキット数量 | BOM 数量 | 構成要素数量 | 棚卸単位 |
---|---|---|---|---|---|
001 | C1: | 4 | 3 | 12 | pcs |
002 | C2: | 4 | 4 | 16 | pcs |
003 | C3 | 4 | 6 | 24 | pcs |
凡例 | |
---|---|
OOL | 出庫オーダライン |
サブキット数量 | サブキットのオーダ数量 |
BOM 数量 | サブキット当たりの構成要素数量 |
構成要素数量 | コンポーネント当たりのオーダ数量 (サブキット数量 × BOM 数量) |
利用可能在庫は、構成要素 C3 に対して不足しています。このため、LN は、4 つのサブキット A ではなく 3 つのみを勧告します。最終のサブキットに対して、バックオーダが生成されます。出庫勧告生成後の勧告済数量は次のようになります。
- | C1 の勧告: 3 × 3 = 9 |
- | C2 の勧告: 3 × 4 = 12 |
- | C3 の勧告: 3 × 6 = 18 |
構成要素 | サブキット | 構成要素数量 | 棚卸単位 |
---|---|---|---|
C1: | 3 | 9 | pcs |
C2: | 3 | 12 | pcs |
C3 | 3 | 18 | pcs |
オーダを充足するための在庫が不足している場合には、出庫オーダラインごとに在庫不足のメッセージが表示されます。
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[キットの一括出荷] 制約は、生成された出庫勧告のみに機能します。出庫勧告が、マニュアルで生成された場合や、出庫勧告の生成後にマニュアルで変更または削除された場合には、この出庫勧告に対してキットの出荷完了チェックは実行されず、出荷確認まで延期されます。
このため、出庫手順の処理の間に完了キットを納入する必要がなくなった場合は、キットの出荷完了制約を省略するために、対応する出荷が確認される前に (未完了キットも勧告するように) 出庫勧告を再生成して、販売オーダラインからキットの出荷完了制約を削除します。
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マイナス在庫が許されている場合は、生成された出庫勧告やマニュアルで作成された出庫勧告への、LN によるキットの出荷完了チェックは実行されません。