WMS と倉庫出庫手順

倉庫オーダ出庫ラインの最初の状況は [計画済] であり、そのオーダが WMS 用の場合、対応する WMS 状況は [予定] です。つまり、そのオーダは処理が開始できるように有効化されていません。状況が [オープン] になると、そのオーダは処理可能な状態です。オーダが WMS 用の場合、WMS 状況は [送信済] に変わります。次に、この状況変化によってオーダが WMS に 「発行」 されます。

別の方法として、[倉庫オーダの有効化 (whinh2203m000)] セッションを使用して倉庫オーダを有効化することもできます。この方法では、倉庫オーダヘッダに属している複数のオーダラインを WMS に一度に送信できます。つまり、WMS に対する情報がオーダ別に送信されます。

出庫処理は次のように行われます。

  • LN が、WMS に対して出庫倉庫オーダを送信します (引当を提示することもある)。
  • WMS が LN から出庫倉庫オーダを受け取り、ピッキング/出荷活動を可能にする出荷オーダを WMS 内で作成します。
  • WMS が、引当処理が開始されたことを確認するメッセージを LN に送信します。
  • WMS が出荷オーダに対するピッキング要求と出荷要求を処理し、結果を LN に送信します。出庫検査も行われ、結果が LN に返されます。

Infor LN で出庫勧告を生成パラメータ設定に基づいて、次に示す 2 つの処理フローが可能です。

  • LN が出庫オーダラインを作成して有効化し、オーダデータ、倉庫、品目、およびオーダ数量を WMS に送信する
  • LN が出庫オーダラインを作成して有効化し、出庫勧告を生成して発行し、オーダデータ、倉庫、品目、および引当済数量を WMS に送信する

処理ステップは次のとおりです。

  1. 倉庫出庫オーダの生成またはメンテナンス (LN)
  2. 出庫勧告の作成 (WMS または LN)
  3. 出庫勧告の発行 (WMS または LN)
  4. ピッキングリストの作成 (WMS)
  5. ピッキングリストのメンテナンス (WMS)
  6. 商品のピッキング (WMS)
  7. 承認のメンテナンス (WMS)
  8. 出荷の確認 (WMS)
  9. 梱包表の出力 (WMS または LN)
  10. 梱包リストの出力 (WMS または LN)
  11. 積荷証券の出力 (WMS または LN)
  12. 積込リストの出力 (WMS または LN)
  13. 納品書の出力 (WMS または LN)
  14. EDI による ASN 出庫メッセージの送信 (LN)
  15. バックオーダのメンテナンスと確認 (LN。ただし WMS で積残出荷によってトリガする)
  16. 発生元オーダの請求と処理 (LN)

出庫オーダの作成

出庫オーダライン」の作成と有効化が行われます。

WMS で管理された倉庫が関与する場合、オーダラインが有効化され、[倉庫管理システムインタフェースパラメータ (whwmd2105m000)] セッションの Infor LN で出庫勧告を生成チェックボックスがオフの場合、WMS 状況は [送信済] になり、このチェックボックスがオンの場合は [予定] になります。WMS 状況が [送信済] に変わる際に、オーダが発行されます。発行が失敗する場合、処理は取り消されます。

WMS 状況が [送信済] である出庫オーダラインは、それ以上の処理がブロックされ、WMS からの新しいメッセージを待機する状態になります。この時点でも出庫オーダは修正が可能であり、その場合オーダは再び発行されます。

WMS から適切なメッセージを受領した後、WMS 状況は [処理中] になります。この時点以降、出庫オーダラインは修正できなくなります。

WMS から納入メッセージを受領した時点で、WMS 状況は [クローズ] に変わります。

オーダラインがブロックされている場合、ユーザはどの処理ステップも実行できません。

非物理品目 (原価、サービス、外注など) について出庫オーダラインが作成される場合で、[倉庫管理システムインタフェースパラメータ (whwmd2105m000)] セッションの非物的品目チェックボックスがオフのとき、出荷ラインは自動的に作成されます。

出庫オーダライン状況の決定

WMS から受領した最終の出荷データに基づいて出庫オーダラインがすべて処理されると、出庫オーダラインの状況が [出荷済] に設定されます。これは、最小許容範囲が満たされていない場合でも同様です。

計画済積荷と出荷の作成

[倉庫管理システムインタフェースパラメータ (whwmd2105m000)] セッションの輸送管理チェックボックスがオフの場合、この処理はブロックされます。

注: 

出庫勧告が LN で作成される場合、ユーザはこのパラメータ設定に関係なく輸送オーダと計画を作成できます。

出庫勧告の作成

WMS で管理された倉庫が関与する場合で、[倉庫管理システムインタフェースパラメータ (whwmd2105m000)] セッションの Infor LN で出庫勧告を生成チェックボックスがオンのとき、在庫引当を行う必要があります。在庫引当は、自動またはマニュアルで行えます。マニュアルの出庫勧告の場合、マイナス在庫は許可されません。

注: 
  • WMS は、LN で入力されたシリアル番号またはロットコードを無視します。妥当な場合、WMS でこのデータが入力されます。
  • WMS は、提示された引当から外れることができます。その場合、出庫勧告は WMS から送信されるデータによって上書きされます。
  • WMS が在庫引当を実行する場合、出庫手順におけるこのステップはブロックされます。
  • 出庫不足の発生時にクロスドックオーダを作成できるのは、[倉庫管理システムインタフェースパラメータ (whwmd2105m000)] セッションのクロスドッキングチェックボックスがオンの場合だけです。

出庫勧告の発行

WMS で管理された倉庫が関与する場合で、[倉庫管理システムインタフェースパラメータ (whwmd2105m000)] セッションの Infor LN で出庫勧告を生成チェックボックスがオンのとき、出庫勧告を発行する必要があります。

LN 倉庫管理では、ピッキングリストが不要な場合、出庫勧告の発行によってピッキング処理も開始されます。LN で引当が行われる場合、WMS で管理された倉庫ではこの処理はブロックされます。

[在庫外ロット] または [在庫外シリアル] である品目の場合、WMS から送信されたデータに基づいてロット/シリアル配分が入力されます。

ピッキングリストの作成

WMS で管理された倉庫では適用されません。

ピッキングリストの確認

WMS で管理された倉庫では適用されません。

出庫検査

LN は、個々のラインに出庫検査が必要かどうかを決定します。

出庫検査の結果が WMS から受領されます。

出荷確認

該当する場合、このステップは WMS で管理された倉庫内で常に自動的に実行されます。

WMS で管理された倉庫では、LN による次の標準チェックはスキップされます。

  • 信用チェック
  • 許容チェック

    WMS ではオーダラインごとに納入処理が 1 つだけ送信され、この出荷が常に最終となります。

積荷の構成

ユーザは、WMS で管理された倉庫のために、すでに確認されている積荷を構成できます。

出荷伝票の出力

WMS で管理された倉庫に起因する変更はありません。