複数会社倉庫転送

複数会社の倉庫転送により、倉庫転送を使用して、異なるロジスティック会社に属する倉庫間で商品を出荷できます。

複数会社の倉庫転送には、次のような利点があります。

  • ユーザがロジスティック会社内の転送先を把握しやすくなります
  • 処理が少なくなります
注: 
  • 複数会社の倉庫オーダでは、カスタマイズされた品目を使用できません。複数会社ソリューション全体ではプロジェクトデータが共有されないためです。同じ理由により、カスタマイズされた品目をプロジェクト倉庫用に使用できません。
  • 複数会社の倉庫オーダを使用できるのは、単一サーバ環境の場合だけです。

複数会社の倉庫転送の設定

[倉庫オーダ (whinh2100m000)] セッションで次のように設定されている場合、倉庫オーダによって複数会社の倉庫転送が実行されます。

  • 在庫処理タイプが [転送]
  • [出荷元] と [出荷先] が [倉庫]
  • [出荷元コード] と [出荷先コード] フィールドで指定されている倉庫が異なるロジスティック会社に属する

複数会社の倉庫転送の場合、[倉庫オーダ (whinh2100m000)] セッションの [関連のオーダ/会社] フィールドは、リンクしている他のロジスティック会社の倉庫オーダを示しています。

オーダの作成/生成

出荷元会社にのみ、複数会社の倉庫転送オーダを作成できます。複数会社の倉庫転送オーダを作成するときに、LN はこれらの会社が同じサーバ上にあるかどうかをチェックします。これらが同じサーバ上にある場合、LN は出荷先会社の倉庫オーダも作成します。

次のいずれかの供給システムが適用される場合、出荷先会社に複数会社の倉庫転送オーダを生成できます。

  • [時系列オーダポイント]
  • [カンバン]
  • [オーダ管理/バッチ供給]
  • [オーダ管理/SILS 供給]
  • [オーダ管理/個別供給]

出荷元会社の出庫オーダラインの状況が [出荷済] になるまで、出荷先会社の入庫オーダラインはブロックされています。商品が出荷された場合、LN は出荷先会社の入庫オーダラインをブロック解除して、商品を入庫できるようにします。

ロット、シリアル番号、または有効化コードを指定して出荷元会社の出庫オーダラインを作成した場合、次のようなシナリオが考えられます。

  • ロットテーブル (whltc100)、シリアル番号テーブル (tcibd401)、および有効化コードテーブル (tcuef002) が共有されます。出荷先会社の出庫オーダライン、出荷元会社の入庫オーダライン、および出荷先会社の入庫オーダラインで、ロット、シリアル番号、または有効化コードが認識されます。
  • ロットテーブル (whltc100)、シリアル番号テーブル (tcibd401)、有効化コードテーブル (tcuef002) は共有されません。出荷先会社の出庫オーダラインおよび出荷先会社の入庫オーダラインで、ロット、シリアル番号、または有効化コードは認識されません。出荷元会社の入庫オーダラインで、ロット、シリアル番号、または有効化コードが認識されます。

出庫勧告

出荷元会社は、ユーザが作業中のロジスティック会社である出庫オーダラインに対してのみ、出庫勧告を生成できます。

入庫

出荷先会社で入庫オーダラインを入庫にリンクすることによって商品を入庫するときに、LN は出荷元会社の出荷ラインから次のデータを取得します。

  • 梱包定義 (レベル)
  • ロット
  • 有効化コード
  • シリアル番号

出荷先会社では、出荷元会社の出荷ラインに基づいて入庫ラインが作成されます。

出荷先会社で入庫が確認されると、出荷元会社でも入庫数量が更新されます。

在庫

複数会社の倉庫オーダの場合、LN は在庫を次のようにメンテナンスします。

  • 出荷元会社で出庫オーダラインが作成または変更されると、出荷元会社の引当済在庫は出庫オーダラインの数量に基づいて増加するか、この数量に変更されます。
  • 出荷先会社で入庫オーダラインが作成または変更されると、出荷先会社のオーダ済在庫は入庫オーダラインの数量に基づいて増加するか、この数量に変更されます。
  • 出荷元会社で出荷が確認されると、この出荷数量に基づいて出荷元会社の引当済在庫は減少し、輸送中在庫は増加します。
  • 出荷先会社で入庫が確認されると、この入庫数量に基づいて出荷先会社のオーダ済在庫は減少し、出荷元会社の輸送中在庫は減少します。

会計記帳

複数会社の倉庫オーダの場合、次の項目に関連する会計記帳は次の会社で記録されます。

  • 商品の出庫は出荷元会社で記録されます
  • 商品の入庫は出荷先会社で記録されます

入庫に関連する会計記帳に必要な入庫価格は、出荷元会社のデータを使用して計算されます。ただし、入庫オーダラインの入庫価格が指定されている場合は、その価格が使用されます。

在庫処理

複数会社の倉庫転送の場合、計画在庫処理は次のタイミングで次の会社に作成されます。

  • 出庫オーダラインが作成されたときに、出荷元会社に作成されます。出荷が確認されると、計画在庫処理は削除され、品目および倉庫別の在庫処理が作成されます。
  • 入庫オーダラインが作成されたときに、出荷先会社に作成されます。入庫が確認されると、計画在庫処理は削除され、品目および倉庫別の在庫処理が作成されます。