各期間の需要予測を計算するには
計画を行う場合、品目に対して予測需要についての情報を入手することが重要です。予測需要を分析するためのロジスティックパラメータを決定するには、かなりの労力を必要とします。
予測方法の定義
予測の方法は多数あります。[予測方法 (whina2100m000)] セッションでは、既存の予測方法を調整して設定することができます。[品目 - 倉庫管理 (whwmd4600m000)] セッションでは、予測方法を品目別に定義する必要があります。
需要予測の品目別計算
品目別需要予測を計算するには、[需要予測の計算 (whina2202m000)] セッションを実行します。分析の結果として、次のパラメータを品目の実際の使用に基づいて調整できます。
- 年間出庫予定
- 在庫バッファ
- 発注点
- 予測需要
この情報は、同じセッションでリストに出力できます。この情報は、発注点の計算基準を記述するものです。
品目および期間別の需要予測の計算方法は、次に示す [品目 - 倉庫管理 (whwmd4600m000)] セッションの [予測方法] フィールドの値に応じて異なります。
- [移動平均]
- [指数平滑法]
- [前年計算]
- [最終期間需要]
どの予測方法でも、過去のいくつかの期間の需要データが使用されます。将来の期間についての需要予測を行う場合には、必ずしも過去の期間の需要データが使用できるとは限りません。この理由は、過去の期間 (の一部) が将来の期間に含まれることがあるためです。このような場合、実際の需要データではなく、過去の期間から求められた需要予測が使用されます。
品目オーダパラメータ (「年間出庫予定」、「在庫バッファ」、および 「発注点」) の計算と更新は常に、最も近い将来の期間の予測データに基づいて行われます。
[移動平均]
予測方法が [移動平均] の場合、需要予測は次のように計算されます。
需要予測 = (需要 + 実際の品目出庫 ÷ [該当する期間の] 季節係数) ÷ 期間数
[指数平滑法]
予測方法が [指数平滑法] の場合、需要予測は次のように計算されます。
需要予測 = 平均需要 (現在の期間) + オーダパラメータ (現在の期間) × 季節係数 (現在の期間)
ここで、
- 平均需要は次のように計算されます。予測需要 (前の期間) + [需要予測用平滑化係数] (現在の期間) × 実際の使用 (前の期間) - 予測需要 (前の期間) ÷ 季節係数 (前の期間)
- オーダパラメータは次のように計算されます。オーダパラメータ (前の期間) + [需要予測用平滑化係数] (現在の期間) × [平均需要 (現在の期間) - 平均需要 (前の期間) - オーダパラメータ (前の期間)]
- 季節係数は定義済です。
- 平滑化係数は定義済ですが、場合によっては [予測方法 (whina2100m000)] セッションの [限界追跡シグナル係数] に対して修正されることもあります。
[前年計算]
予測方法が [前年計算] の場合、考慮の対象となる期間数が同じであれば、需要予測は [移動平均] と同じになります。
[最終期間需要]
予測方法が [最終期間需要] の場合、需要予測は次のように計算されます。
需要予測 = 平均需要 (現在の期間) × 季節係数 (現在の期間)
ここで、
- 平均需要は次のように計算されます。実際の品目出庫 (前の期間) ÷ 季節係数 (前の期間)
- 季節係数は定義済です。
在庫パラメータを一括更新するには
発注点などの計算に LN で使用される公式を修正および更新するには、在庫パラメータの一括更新 (whina2200m000) セッションを使用します。
経済発注量 (Camp) を計算するには
経済発注量の計算 (キャンプ) (whina2201m000) セッションを使用すると、キャンプの公式に基づいて経済発注量の計算が行われます。
LN でエンタープライズモデラ Content Pack を使用する場合は、MPL1010 (品目別計画クラスタ/在庫バッファ) および MPL1260 (予測による在庫バッファ) の各ウィザードを使用して予測用の在庫バッファデータを設定することを検討してください。事前定義されているこれらのウィザードは、会社に業務機能モデルを指定した後に [プロジェクトモデル別ウィザード (tgwzr4502m000)] セッションから実行できます。