エスカレートコールと据置コール
エスカレートコール
エスカレートコールという用語は、エスカレートを避けるために処理する必要のあるすべてのコールを指します。エスカレートコールのこの概念によって、実際のエスカレート優先順位でコールをリストすることができます。エスカレートコールは特殊ではなく、特定の理由でエスカレートされているのでもありません。
エスカレートコールは処理が必要なコールで、割当対象であるか、または担当者が処理する必要があります。ブロックコールおよび待機コールは処理することができないので、エスカレートコールには分類できません。
このため、コールは次の場合エスカレートされません。
- [登録済]
- [割当済]
エスカレートコールは、優先順位の順序でリストされます。優先順位はコールの解決に利用できる時間、またはコールの解決を開始するまでの利用可能時間により決まり、[コールパラメータ (tsclm0100m000)] セッションで定義される [優先順位の定義] パラメータに基づきます。
据置コール
据置コールは、依然として処理が必要なコール、または状況が指定期間内に変更されていないコールです。たとえば、時間内に状況が [割当済] に設定されていない登録済コール、または時間内に状況が [処理中] に設定されていない割当済コールなどです。[コールパラメータ (tsclm0100m000)] セッションの [タイムフェンス] パラメータによって、状況変更の期間が決定します。
タイムフェンスには 2 種類の使用法があります。
- コールが登録された時間に追加されたタイムフェンスは、コールの割当期限を示します。
- コールが割り当てられた時間に追加されたタイムフェンスは、コールの処理を開始するまでの期限を示します。
つまり、コールは以下の場合に据え置かれます。
- コールが登録され、現在の時間が登録時間とタイムフェンスの合計時間を超過した場合
- コールが割り当てられ、現在の時間が割当時間とタイムフェンスの合計時間を超過した場合。コールはブロックされません。
エスカレートコールとは対照的に、据置コールには待機中のコールも含まれます。これは、待機中でタイムフェンスを超えたコールは、ヘルプデスクの従業員に注目させる必要があるからです。
エスカレートコールおよび据置コールを表示するには
エスカレートコールと据置コールの両方をリストできるフィルタを有効化することができます。ただし、10 個のエスカレートコールと 10 個の据置コールがある場合、リストに 20 個のコールがあるということではありません。この理由は、指定の時点でコールをエスカレートして据え置くことができるからです。この状態は、タイムフェンスを超過し、[待機中]でないコールに当てはまります。
- コールがブロックされると、コールは 3 つのフィルタのいずれでもリストされず、以降の処理は行われません。この理由は、ブロックコールはヘルプデスクの担当ではないからです。会計上の理由でコールがブロックされている場合、ヘルプデスクのマネージャ以外の者が対応する必要があります。
- 期限超過のコールは表示できません。ただし、処理されていない期限超過コールは据置コールでもあります。つまり、[据置緊急コール] フィルタを使用して、期限超過コールのサブセットをリストすることができます。同様に、[エスカレートコール] フィルタを使用して、期限超過コール、据置コール、および非待機のコールをリストすることができます。