請求

プロジェクトおよび予算の状況が [実際] 以上である場合、請求で適切なセッションを選択して単位原価を請求できます。プロジェクトでは、次の請求タイプがサポートされています。

  • [分割払]

    時系列の「分割払」を使用して契約の請求を実行できます。この方法を使用する場合、請求先取引先も 「分割払」 タイプである必要があります。分割払は、要素、マイルストーンまたは活動の完了時に取引先に送信される部分的な請求金額です。分割払には、ポイント、割合または固定額を割り当てることができます。ポイントや割合、固定額は、支払うべき契約金額の分割払の部分を表します。
  • [進捗請求]

    進捗請求は、プロジェクトの進捗に基づく分割払請求です。各分割払額は進捗を反映します。契約金額は固定です。プロジェクトの 30 % が最初の分割払時に完了している場合、契約金額の 30 % に対する請求書を顧客に送付します。進捗と単位原価はプロジェクト進捗モジュールで記録します。請求モジュールでは、プロジェクト進捗モジュールに記録された進捗状況と単位原価に基づいて請求書を作成できます。
  • [原価加算]

    原価加算請求には、固定の契約価格はありません。請求の基準は、実際原価にプロジェクトの差益を足した金額になります。つまり、負担しているプロジェクトの単位原価に合わせて取引先に請求を行います。この原価加算取引を請求に対して発行します。請求モジュールで、請求の確認、構成、出力後、顧客に請求を送付します。
  • [単位レート]

    要素および活動の進捗状況、ならびに要素単位や活動単位ごとの販売価格によって請求額が決まります。請求は、1 つの単位または指定した数の単位の完了時に実行されます。請求額は、販売価格に要素の進捗を掛け合せて算出します。請求対象の合計金額は変更可能です。単位レートデータを請求に対して発行します。請求モジュールで、請求の確認、構成、出力後、顧客に請求を送付します。
  • [拡張]

    拡張とは、取引先との当初の契約に当てはまらないプロジェクトのスコープの変更を指します。拡張金額は、別個に顧客に請求できます。拡張金額は原価対象の予算ラインにリンクされます。たとえば単位原価が予算を上回ったなどの場合、拡張が請求されます。拡張では次の 4 つの拡張タイプを使用します。

前払金

前払は、すべての請求方法で行うことができます。複数のプロジェクト顧客が関係している場合、前払はそのうちの 1 顧客にリンクする必要があります。留保金の場合は前払要求を使用できません。前払は要素または活動にリンクできます。プロジェクトの請求方法が [分割払] である場合、前払を分割払にリンクすることもできます。この分割払は前払の決済に使用できます。前払が分割払にリンクしていない場合は、次回請求で前払を決済できます。前払をメンテナンスするには、[標準収益 (tppdm0515m000)] セッションに登録されている収益コードを選択する必要があります。前払請求書ラインは、[前払金 (tppin4110m000)] セッションで選択した収益コードを使用して [収益仕訳 (tpppc3501m000)] セッションに転記されます。

留保

留保」額はプロジェクト活動がエラーなく実行された後に顧客により支払われます。留保は、すべての請求方法で使用できます。ただし、前払要求の場合は留保を使用できません。[留保金 (tppin4140m000)] セッションでは、請求の留保額をメンテナンスおよび発行します。留保レコードは、[留保金の出力 (tppin4440m000)] セッションで出力します。

収益コードおよび拡張

[プロジェクトの拡張 (tpptc0510m000)] セッションで、「拡張」に [予算原価] 請求方法、または [実際原価] 請求方法が設定されている場合、[収益コードへの要素および活動の割当 (tppin0820m000)] セッションで収益が適切な収益コードに割り当てられます。請求方法として [契約額] が選択されている場合、次のいずれかの収益コードが取得されます。

  • [決済済前払金 (tppin0511m000)] セッションで空の品目にリンクされている収益コード
  • 品目の「原価タイプ」にリンクされている収益コード
  • 一般収益コード

請求への転送

請求は請求書データを集計し、[請求への取引の転送 (tppin4200m000)] セッションを使用して最終的な編集と出力のために請求に転送します。請求は請求先住所、請求書レイアウト、正味額または総額をカスタマイズし、伝票番号を出力します。留保金もここで設定します。

請求書明細を請求に転送した後、請求書の修正、ファイナライズおよび出力を行います。最後に、プロジェクト進捗の 「プロジェクト収益」 と財務会計に請求書収益が送信されます。請求書を転記すると、請求はその状況を請求に送信します。

注: 

エンタープライズモデラ Content Pack を使用する場合は、MPR1040 (プロジェクト請求) ウィザードを使用してプロジェクト請求を設定することを検討してください。この事前定義されたウィザードは、[プロジェクトモデル別ウィザード (tgwzr4502m000)] セッションで会社の業務機能モデルを指定してから実行できます。