組立割当

組立割当の目的は、ラインステーション全体にわたって資源を均衡化してラインパフォーマンスを最適化することにあります。プロセスエンジニアは、組立割当の期間および範囲を定義し、この組立割当にプロセス特徴をリンクします。

割当は、プロセス特徴 (たとえば、サイクル時間、作業必要人員数、作業必要機械数) の定義に使用されます。割当は日付に影響されるため、複数の期間 (ある日付から別の日付)、および同日における時間範囲 (ある時刻から別の時刻) を対象範囲として、組立ラインに複数のプロセス特徴を適用できます。

プロセス特徴

割当によって定義できるプロセス特徴には、いくつかの種類があります。組立ライン全体に適用可能なプロセス特徴は、ラインレベルの割当を対象に定義されます。ラインステーションレベルで適用されるプロセス特徴は、他の割当 (ラインステーション別に定義済の割当、およびラインレベルの割当にリンクされた割当) を対象に定義されます。ラインレベルの割当が有効になると、リンクされているラインステーション割当がすべて有効化されます。

割当は組立ラインに定義します。割当ごとに、サイクル時間 (平均および非平均)、および活動範囲 (割当が有効になる期間および時間範囲) を指定します。割当に対してはサイクル時間以外にも、次のプロセス特徴を定義できます。

  • ステーションあたりの作業必要人員数および作業必要機械数。ラインステーションレベルの割当が存在します。
  • 作業チーム (作業チームあたりの作業、およびステーションあたりの作業チーム)。ラインステーションレベルの割当が存在します。

これらのプロセス特徴は他の割当にリンクされ、これらの割当は組立割当にリンクされます。組立割当が有効になると、その組立割当にリンクされた割当がすべて有効化されます。

平均割当および非平均割当

割当には 2 種類があり、両方とも同時に存在します。

  • 平均割当

    その日の非平均割当のサイクル時間に基づいて、平均サイクル時間 (ユーザ指定) を使用します。組立管理モジュールでは計画に平均割当が使用されます。計画は、サイクル時間、カレンダー、利用性タイプに基づきます。平均割当は 1 日間有効です。
  • 非平均割当

    ラインに対して実行された作業に適用可能な、時間ベースのサイクル時間を使用します。サイクル時間は、割当に対して指定された時間範囲に応じて変化します。非平均割当は、1 日の中の特定の時間にもとづきます。
注: 
  • 平均サイクル時間は算術平均ではなく、丸一日にわたって非平均サイクル時間に適切な平均とみなされる値です。
  • ラインに対する非平均割当は、その日の一部に対して実行される作業が存在しない場合でも、丸一日に対して定義する必要があります。カレンダーから稼働日の作業時間を取り込みます。
  • 非平均割当は、オーダの内容を定義するために使用します。生成済 (非凍結) オーダでは、オーダの内容は、その日の最初に有効な非平均割当に基づきます。凍結オーダでは、オーダの内容はオーダの凍結時に有効な非平均割当に基づきます。
  • 非平均割当は、順序付けのときにリードタイムをオフセットする場合にも使用します。オーダが順序付けされると、各オーダのリードタイムが計算されます。このリードタイムはサイクル時間を算出基準とします。適用可能なサイクル時間は、非平均割当から取得されます。