標準表に基づく生産速度とサイクル時間の計算
生産速度
生産速度は、「標準表」から得た X 軸値と Y 軸値の組合せでタスクが実行できる毎分または毎時の「基準単位」の数に、変換係数を掛けた値です。変換係数は [標準表 (tirou0130m000)] セッションの標準表で定義されます。
選択された値が X 軸や Y 軸にない場合、生産速度は線形補間により計算されます。詳細については、標準表にもとづく計算を参照してください。
例 1 (基準単位 [分])
標準表コード | AAA 切削ボード |
変換係数 | 1.0000 |
ボードの幅 [mm] | ボードの直径 [mm] | 50.00 | 70.00 | 90.00 |
---|---|---|---|---|
4.00 | - | 7 | 6 | 5 |
6.00 | - | 5 | 4 | 3 |
8.00 | - | 3 | 2 | 1 |
板幅が 60.00mm で厚さが 4mm のとき、変換係数が 1.0000 ならば毎分 7 枚の切断が可能です。
変換係数を 10.0000 に変更すると、毎分 60 枚を切断できます。変換係数の値に関わらず、表の値はそのまま変わりません。[標準時間の計算 (tirou0230m000)] セッションで [計算された標準時間] フィールドと [計算された生産速度] フィールドの標準時間と生産速度が計算されるまで、変更の結果は表示されません。
単位数は、[ジョブショップマスタデータパラメータ (tirou0100m000)] セッションの [生産速度時間単位] フィールドの値に応じて毎分または毎時のどちらかになります。
サイクル時間
サイクル時間は品目 1 個の作業にかかる、分単位の所要標準時間で、標準表の X 軸値と Y 軸値の組合せに 2 つの変換係数を掛けたものです。この 2 つの係数は、[標準表 (tirou0130m000)] セッションの [変換係数標準時間] フィールドと、[標準時間の計算 (tirou0230m000)] セッションの [標準時間係数] フィールドで定義されます。
選択された値が X 軸や Y 軸にない場合、サイクル時間は補間により計算されます。
例 2 (標準時間 [分])
標準表 | 10B ドリル穴 |
変換係数 | 1.0000 |
ボードの厚さ [mm] | 穴の厚さ [mm] | 5.00 | 7.00 | 9.00 |
---|---|---|---|---|
40 | - | 0.500 | 1.000 | 1.500 |
50 | - | 1.000 | 1.500 | 2.000 |
75 | - | 2.000 | 2.500 | 3.000 |
変換係数が 1.0000 のとき、厚さ 40mm の板に直径 5mm の穴を開けるには 0.5 分かかります。変換係数を 10.000 に変更すると、同じ穴を開けるのに 5 分かかります。
ただし、変換係数の値には関係なく表の値はそのまま変更されません。[標準時間の計算 (tirou0230m000)] セッションで [計算された標準時間] フィールドおよび [計算された生産速度] フィールドの計算と生産速度 (基準単位) の算出が完了してからでないと、変更結果は表示されません。