製造におけるラベル

製造で使用するラベルには、次の 2 種類があります。

  • カンバンラベル
  • 製造オーダのラベル

カンバンラベルは、ジョブショップにおける資材供給をトリガするために使用されるのに対し、製造オーダのラベルは完了した製造オーダを識別する手段として使用されます。

製造におけるカンバンラベル

プル製造環境においてジョブショップレイアウトを設計する場合は、カンバンラベルを使用して「ワークセンタ」間での中間製品の供給をトリガすることに決めるとよいでしょう。

ジョブショップにおける供給をトリガするカンバンラベルを作成するには、カンバンラベルの出力 (tirou2402m000) セッションを使用します。たとえば、特定工順でのあらゆる作業に合ったカンバンラベルを作成します。特定作業での製品の処理完了後、カンバンラベルは以前の作業の中間製品を要求する手段となるため、作業の続行を可能にするために役立ちます。

[カンバンラベルの出力 (tirou2402m000)] セッションでは、ラベルレイアウトフィールドにラベルレイアウトを入力します。ラベルレイアウトは、ラベルレイアウト (whwmd5520m000) セッションで定義しておく必要があります。ラベルレイアウトに含まれる情報タイプはカンバンラベルです。情報タイプは、記述および特定コードを用いて入力する必要があります。詳細については、次のトピックを参照してください: ラベルレイアウトおよび出力カンバンラベルに使用できる記述とコードを次の表に示します。

記述 ラベルレイアウトテキスト内のコード
カンバンの記述 #lb.item
コンテナ数量 #lb.quan.item
出荷元ワークセンタ #lb.shfr.code
出荷先ワークセンタ #lb.shto.code
コンテナ #lb.pack.item

カンバンラベルの情報の表示形式は、次のとおりです。

カンバンの記述 自転車用フレーム
コンテナ数量 5
出荷元ワークセンタ 溶接ワークセンタ
出荷先ワークセンタ 組立ワークセンタ

ラベルに出力されたカンバン情報を取得するには、カンバン情報を [工順作業 (tirou1102m000)] セッションで入力しておく必要があります。

製造における製造オーダラベル

製造において、完了した製造オーダの数量は製造オーダラベルで識別されます。ラベルは製造オーダを倉庫へ移動する際に役立ちます。ラベルは、製造オーダの番号、製造オーダにおける品目の種類、品目の転送先倉庫などの情報で構成されます。

次の条件に該当する場合、完了済製造オーダ用の製造オーダラベルが出力されます。

  • [製造オーダパラメータ (tisfc0500m000)] セッションの [出力ラベルのレイアウト] フィールドにラベルレイアウトが入力されている
  • [オーダの完了レポート (tisfc0520m000)] 詳細セッションの [ラベルの出力] チェックボックスがオンである。このチェックボックスのデフォルトは [デフォルト製造オーダデータ (tisfc0102m000)] 詳細セッションで設定されます。
  • 完成品の製造オーダの場合に、[倉庫別品目データ (whwmd2510m000)] または [倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [扱い単位の使用] チェックボックスがオンである
  • [倉庫別品目データ (whwmd2510m000)] または [倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] の [入庫] チェックボックスがオンである

例: 

ある品目は 5 つの倉庫に保管されます。

3 つの倉庫について [扱い単位の使用] チェックボックスをオフにして、2 つに対してオンにします。

[扱い単位の使用] チェックボックスがオンの倉庫では、扱い単位によってのみ入庫が可能で、さらにこれら 2 つの倉庫についてのみ製造ラベルを出力できます。

次のセッションでは、オーダの完了時にラベルを出力するかどうかを指定することもできます。

  • 生産日程計画の完了レポート (tirpt1201m000)
  • 生産日程計画から製造オーダを完了レポート (tirpt1502m000)

ラベルレイアウトは、[ラベルレイアウト (whwmd5520m000)] セッションで定義されます。ラベルレイアウトに含まれる情報タイプは、製造オーダラベルです。ラベルレイアウトおよび出力には、製造オーダラベルに使用できるコードが示されています。