ファントム

製造品目の部品表 (BOM) で、品目をファントム品目として定義すると、ファントムの所要量はファントムの資材に直接展開されます。ファントム品目自体に対して資材要件は作成されません。

注: 
  • 製造が実行される会社にマルチサイトが導入されている場合、計画は、製造が実行される倉庫とワークセンタが属する計画クラスタ内でのみ実行できます。

    部品表 (BOM) および工順は常に、特定の完成品とサイトの組合せについて定義されます。

  • ファントムは、合計所要数量に関して展開されるか、標準の構成要素として処理されます。所要数量の部分に関してはファントムが展開されません。
  • ファントム在庫は、計画中は常に無視されます。

製造オーダを作成し、完成品の資材の 1 つがファントムである場合、次のようになります。

  • ファントムを作成する資材が、指定した品目とサイトの組合せに関する製造オーダの見積資材に追加されます。
  • ファントム工順の作業が再採番されて、選択した品目とサイトの組合せに関する主品目工順に追加されます。
  • 通常の構成要素としてのファントム

    ファントム品目は、次のような特定の状況に応じて通常の構成要素として扱われます。

    • [ファントム在庫を使用] チェックボックスの設定
    • ファントム在庫の利用性

    品目がファントムである場合、品目製造データで使用可能在庫の有無を指定できます。

    • [ファントム在庫を使用] チェックボックスがオンの場合、ファントム品目の在庫の有無が最初にチェックされます。ファントムに関して、有効在庫の有無を指定できます。

      有効在庫 (ATP) がある場合、ファントムが通常の構成要素として扱われます。このため、有効在庫 (ATP) を使用して資材所要量を満たすことができます。

      所要量を満たすための十分な有効在庫 (ATP) がない場合、ファントム品目の工順が主品目の工順に取り込まれます。つまり、ファントム品目を同じ製造オーダで製造できるということです。

    • [ファントム在庫を使用] チェックボックスがオフの場合、またはファントムの在庫が十分でない場合、合計数量に関してファントムが展開されます。

  • 製造オーダへのファントムの追加

    必要に応じて、既存の製造オーダにさらに資材を追加できるのと同じように、既存の製造オーダにファントムをマニュアルで追加することができます。詳細については、次のトピックを参照してください: 製造オーダでのファントムの追加および正展開

  • ファントム品目の販売

    予備部品などのファントムを販売する場合は、販売オーダを作成する必要があります。デフォルトでは、[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションで、ファントムの販売オーダラインの在庫処理フィールドが [構成要素別] に設定されます。構成要素ではなくファントムを納入するには、[在庫処理] フィールドの値を [構成要素別] から [主品目別] に変更します。