プロジェクトおよびオーダライン別売上原価および収益 (tipcs3192m000)
販売オフィス、サービス部署、および倉庫が個別の財務会社に属している複数会社環境で PCS プロジェクトの処理を行っている場合、PCS プロジェクトの計算オフィスではなく、販売オフィス、サービス部署、または倉庫の財務会社に PCS 関連の売上原価と収益の会計取引を転記できます。
セッションの目的: オーダと部署 (エンティティ) によって特定される、PCS プロジェクトの分散売上原価および分散収益の表示と修正を行います。このセッションでは、クローズされた PCS プロジェクトの売上原価と収益に加えて、当座の (中間) 売上原価と収益も表示できます。
売上原価および収益の見積と実際金額はオーダ別に転記と表示が行われ、中間売上原価および収益は部署別に転記と表示が行われます。
- 中間売上原価および収益を部署ごとに個別に確認することはできません。中間売上原価および収益の確認は、プロジェクト別中間売上原価および収益の確認と転記 (tipcs3291m000) セッションで PCS プロジェクトごとに行う必要があります。
- このセッションは、プロジェクト別中間売上原価および収益 (tipcs3190m000) セッションから開始できます。このセッションには、オーダと部署別に示されたものではなく、PCS プロジェクトの (中間) 売上原価および集積の合計が示されます。
- プロジェクト
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特定の顧客オーダに対して実行される、製造アクションと購買アクションの集まり。プロジェクトは、製造予定品目の生産を計画および調整するために開始されます。
標準受注生産の場合、プロジェクトは品目と顧客オーダをリンクするためだけに使用します。プロジェクトには次の項目も含めることができます。
- カスタマイズ品目データ (部品表および工順)
- プロジェクト計画 (活動計画)
- 計算タイプ
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収益認識が行われる時点
指定可能な値
- 中間
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PCS プロジェクトの状況が[有効]または[終了]である間に収益認識が行われた場合、収益認識の計算タイプは常に[中間]になります。
- 最終
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PCS プロジェクトの状況が[クローズ]になると、最後の収益認識の計算タイプは自動的に[最終]に変わります。
- 生成日
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中間売上原価および収益が計算された日付と時間
- エンティティタイプ
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中間売上原価および収益が計算されるオフィス、部署、ワークセンタ、または倉庫
指定可能な値
- エンティティ
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中間売上原価および収益が計算されるオフィス、部署、ワークセンタ、または倉庫を示すコード
- 通貨
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一般的に使用されている流通貨幣 (硬貨、債券、紙幣など)
次のような通貨タイプが使用できます。
- 自国通貨: 原価計算、予算記録、税額登録などの内部目的に使用されます。
- 取引通貨: オーダや請求書など、取引先との取引に使用されます。
- オーダ
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特定エンティティの売上原価と収益を生成するオーダ
注:売上原価と収益が PCS 計算オフィスに転記される場合、オーダ番号は表示されません。
- 中間の計算
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このチェックボックスがオンの場合、中間売上原価および収益をプロジェクト別中間売上原価および収益の計算 (tipcs3290m000) セッションで計算します。中間売上原価および収益は、エンティティレベルで計算されます。そのため、特定エンティティに複数のオーダが存在する場合、それらのオーダの 1 つについてのみ[中間の計算]チェックボックスがオンになります。エンティティ上の他のオーダについては、チェックボックスはオフのままです。
- 見積収益
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オーダに予測されている見積収益の合計
- 稼得収益
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完了時におけるオーダの見積収益合計 ([見積収益]フィールドの値) に PCS プロジェクトの完成度 (POC) を掛けたもの。POC は、[プロジェクト詳細 (tipcs2130m000)] 詳細セッションの完了率基準計算方法フィールドの値に基づいて計算されます。
- 実際収益
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中間収益確認の日に 請求で請求モジュールによってすでに転記されているオーダの収益
- 請求額
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すでに請求が送信済であるオーダ金額。
- 支払済金額
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すでに支払われているオーダ金額
- 支払期限超過額
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支払期限が過ぎたオーダ金額
- 中間収益
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財務会計の総勘定元帳モジュールに転記された (あるいは転記予定の) オーダおよび位置ラインの中間収益。中間収益は、プロジェクト別中間売上原価および収益の計算 (tipcs3290m000) セッションの実行によって計算されます。計算式は次のとおりです。
ユーザは必要に応じて[確認済中間収益]フィールドに金額を入力することによって、計算された金額を無効にすることができます。
注:実際売上原価および収益の転記は、エンティティ別にまとめられます。
- 確認済中間収益
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財務会計の総勘定元帳モジュールに転記された (あるいは転記予定の) エンティティの中間収益。このフィールドのデフォルト値は、中間収益フィールドの値と等しくなりますが、確認する前に、このフィールドで中間収益を調整できます。
- 稼得売上原価
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完了時の見積原価合計 ([見積合計原価]フィールドの値) に完成度 (POC) を掛けたもの。[プロジェクト詳細 (tipcs2130m000)] 詳細セッションの完了率基準計算方法フィールドの値は、どの POC が使用されるかを決定します。
- 実際売上原価
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収益認識の日時にオーダに対してすでに作成されている売上原価 (COGS)。実際売上原価は、次の項目から発生します。
- 販売
- サービス
- 倉庫
[プロジェクト詳細 (tipcs2130m000)] セッションの原価構成要素別中間売上原価および収益の転記チェックボックスがオンの場合、実際売上原価は原価構成別に指定されます。これは、原価構成要素別売上原価 (tipcs3191m000) セッションで表示できます。
- 中間売上原価
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財務会計の総勘定元帳モジュールに転記されている (あるいは転記予定の) 中間売上原価。中間売上原価は、プロジェクト別中間売上原価および収益の計算 (tipcs3290m000) セッションの実行によって計算されます。計算式は次のとおりです。
ユーザは必要に応じて[確認済中間売上原価]フィールドに金額を入力することによって、計算された金額を無効にすることができます。
注:実際売上原価および収益の転記は、エンティティ別にまとめられます。
- 確認済中間売上原価
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財務会計の総勘定元帳モジュールに転記された (あるいは転記予定の) エンティティの中間売上原価。このフィールドのデフォルト値は、中間売上原価フィールドの値と等しくなりますが、確認する前に、このフィールドで中間収益を調整できます。