プロジェクト管理パラメータ (tipcs0100m000)
概要セッションには、次の要素が示されます。
- パラメータセットとその発効日を示す履歴リスト。最新のパラメータセットは、リストの最後に表示されます。
- リストの一番上に表示される、現在のパラメータセット (発効日なし)
履歴セットを表示するには、履歴パラメータセットの 1 つをダブルクリックします。プロジェクト管理パラメータの出力 (tipcs0400m000) セッションを使用して、パラメータセットを出力し比較できます。
現行のパラメータを表示または変更するには、リストの一番上に表示される、発効日のないパラメータセットをダブルクリックします。プロジェクト管理パラメータ (tipcs0100m000) セッションが開始されます。
新しいパラメータ設定を変更して保存すると、次のアクションが実行されます。
- 履歴リストの末尾に新しいパラメータセットを追加する
- (リストの一番上の) 現在のセットを更新
デフォルトでは、前のパラメータ設定を保存したときの日時が [記述] フィールドに表示されます。混同を避けるために、パラメータを変更した場合は、[記述] フィールドのデフォルトのテキストを変更または削除してください。
- 一般
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- 導入日
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パラメータが有効になる日付と時刻。パラメータの有効期限は、最新のパラメータ設定の発効日までです。
- 記述
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パラメータセットの記述。たとえば、パラメータを変更した理由を示すことができます。
- プロジェクト番号グループ
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特定の用途に割り当てることができる、先頭空番号のグループ
たとえば、次の用途に対して番号グループを割り当てることができます。
- 取引先コード
- 購買契約
- 販売オーダ
- 製造オーダ
- サービスオーダ
- 倉庫オーダ
- 輸送オーダ
1 つの番号グループには複数のシリーズを定義できます。各シリーズはシリーズコードで識別します。自動生成されるシリーズ番号は、シリーズコードの末尾にそのシリーズの先頭空番号を組み合せたものです。同一の番号グループには同じ桁数のシリーズコードを定義する必要があります。
注:英数字のプロジェクトコードは使用できません。
- プロジェクトのシリーズ
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一連の PCS プロジェクトコードをマニュアルで選択できない場合は、このフィールドのシリーズを使用してプロジェクトコードを生成します。シリーズは、ビジネスオブジェクトを介して外部データベースのデータを使用してプロジェクトコードを生成する必要がある場合などに使用します。
- 部品表ラインを自動的にカスタマイズ
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このチェックボックスがオンの場合、 [品目 (tcibd0501m000)] セッションでカスタマイズ可能品目チェックボックスがオンの品目をカスタマイズ品目のシングルレベル部品表に構成要素として挿入および保存すると、自動的にカスタマイズされます。
注:新しいカスタマイズ品目のプロジェクトセグメントは、親品目のプロジェクトセグメントと同じです。
- 一般品目から発効日をコピー
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このチェックボックスがオンの場合、一般品目をカスタマイズするとき、一般部品表ラインおよび工順作業の発効日と失効日がカスタマイズ品目の PCS プロジェクトにコピーされます。
このチェックボックスがオフの場合、一般品目をカスタマイズするとき、一般部品表ラインおよび工順作業の発効日と失効日がカスタマイズ品目の PCS プロジェクトにコピーされません。代わりに、プロジェクトの[参照日]で部品表ラインと工順作業が常に有効であるように、部品表ラインと工順作業の発効日が自動的に延長されます。
注:延長された有効期間が適用されるのは、部品表ラインと工順作業だけです。日付で有効になる可能性がある PCS プロジェクト内の他のエンティティ (供給関係や品目発注先などの情報) の発効日と失効日は変化しません。
- 計算オフィスの企業単位
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販売オーダまたはサービスオーダで PCS プロジェクトを作成すると、このフィールドの値は PCS プロジェクトのデフォルトの計算オフィスを示します。この計算オフィスは、会計取引の転記先となる財務会社を決定する企業単位にリンクされます。
指定可能な値
- 部署
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PCS プロジェクトのデフォルト計算オフィスは、販売オフィスまたはサービス部署の企業単位にリンクされている計算オフィスです。特定企業単位で使用するデフォルトの計算オフィスは、[企業単位 (tcemm0130m000)] セッションで定義します。
- 倉庫
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PCS プロジェクトのデフォルト計算オフィスは、倉庫の企業単位にリンクされている計算オフィスです。特定企業単位で使用するデフォルトの計算オフィスは、[企業単位 (tcemm0130m000)] セッションで定義します。
- なし
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PCS プロジェクトで使用するデフォルトの計算オフィスは、PCS プロジェクトが作成された販売オーダまたはサービスオーダの番号グループおよびオーダシリーズによって決まります。[番号グループ別デフォルトプロジェクトデータ (tipcs0103m000)] セッションを使用して、番号グループとオーダシリーズの組合せに対して使用する計算オフィスを定義できます。
注:[企業単位 (tcemm0130m000)] 詳細セッションで販売オフィス、サービス部署、または倉庫の企業単位に計算オフィスを指定しないと、オーダシリーズを使用して計算オフィスが決定されます。
- 収益認識プロジェクトデフォルト
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- 完了率基準計算方法
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中間収益の認識により、PCS プロジェクトの中間売上原価 (COGS) および中間収益を計算できます。中間売上原価および収益は、PCS プロジェクトで完了した作業の割合に基づきます。このフィールドでは、PCS プロジェクトについての完了率 (POC) の計算方法を決定する必要があります。
このフィールドで選択した POC は、販売オーダ (プロジェクト PCS) 構造の生成 (tdsls4244m000) セッションによって販売オーダラインから生成された PCS プロジェクトのプロジェクト詳細でデフォルト値として使用されます。
注:[取引価格別収益認識]フィールドを使用するには、[なし]以外の値を選ぶ必要があります。
指定可能な値
- なし
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PCS プロジェクトの収益認識が導入されていません。
[なし]を選択すると、[プロジェクト別標準原価の計算 (tipcs3250m000)] セッションを使用してプロジェクト計算を実行した場合に非クローズ PCS プロジェクトの PCS/COGS 会計取引が作成されます。 PCS/COGS 会計取引は、販売オーダ、サービスオーダ、および倉庫移動における実現収益と予想収益との比較にもとづきます。
注:これまでの LN リリースと同様に、PCS プロジェクトの収益認識を未導入のままにしておく場合は、[なし]を選択する必要があります。
- 特定の日付までの原価
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特定の日付までにかかった実際原価を完了時の見積原価合計で除算して求められた値。たとえば、プロジェクトの見積原価合計を $1980,- とします。収益認識時点までの実際原価を $200,- とします。この場合の POC は 200/1980 = 10.1% になります。
- 時間進捗
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特定の日付までにかかった実際時間を完了時の見積時間合計で除算して求められた値。たとえば、プロジェクトの見積時間合計を 500 とします。収益認識時点までの実際時間を 100 とします。この場合の POC は 100/500 = 20% になります。
- マニュアル入力
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作業完了率 (見積) を表します。たとえば、特定の時点でのプロジェクトの作業完了率を 25% と見積ります。
- 原価構成要素別中間売上原価および収益の転記
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中間収益の認識により、PCS プロジェクトの中間売上原価 (COGS) および中間収益を計算できます。
このチェックボックスの設定は、販売オーダ (プロジェクト PCS) 構造の生成 (tdsls4244m000) セッションを使用して販売オーダラインから生成された PCS プロジェクトに関する、[プロジェクト詳細 (tipcs2130m000)] 詳細セッションの[原価構成要素別中間売上原価および収益の転記]チェックボックスの設定を決定します。
このチェックボックスがオンの場合、中間売上原価が詳細原価構成要素別に指定されます。原価構成要素別売上原価 (tipcs3191m000) セッションで詳細な中間売上原価を表示およびメンテナンスできます。
このチェックボックスがオフの場合、中間売上原価は詳細原価構成要素別に指定されません。中間売上原価は、[中間転記の一般原価構成要素]フィールドで指定された原価構成要素に転記されます。
パフォーマンスについて
このフィールドの設定は、システムのパフォーマンスとデータベースの拡張に影響することがあります。 詳細は、次の情報を参照してください: 原価構成別中間結果
- 中間転記の一般原価構成要素
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中間売上原価 (COGS) が転記される原価構成要素。[原価構成要素別中間売上原価および収益の転記]チェックボックスがオフの場合だけ、原価構成要素を入力できます。
このフィールドで選択した原価構成要素は、販売オーダ (プロジェクト PCS) 構造の生成 (tdsls4244m000) セッションを使用して販売オーダラインから生成された PCS プロジェクトのプロジェクト詳細でデフォルトの原価構成要素として使用されます。
- 原価構成要素別中間売上原価および収益の転記
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このチェックボックスがオンの場合、取引価格を使用して、中間収益および中間売上原価の結果を計算します。
最初の取引価格のデフォルト値は、正味販売金額から取得されますが、マニュアルで上書きできます。中間売上原価および収益の新規計算では、取引価格が常に新規生成済ラインのデフォルト値になります。
注:関係会社間取引関係が存在する場合、中間売上原価を内部請求で使用できます。
デフォルト
オフ
このチェックボックスを選択するには、完了率基準計算方法フィールドで[なし]以外の値を選ぶ必要があります。
選択した PCS プロジェクトの状況が[フリー]で、中間収益取引が転記されていない場合、このチェックボックスは 「オン」 にのみ設定できます。
- 経過期間会計
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このチェックボックスがオンの場合、実際売上原価および収益は中間売上原価および収益の計算で考慮されません。
デフォルト
チェックボックス: オン
選択した PCS プロジェクトの状況が[フリー]の場合、このチェックボックスはオフまたはオンに設定できます。
- プロジェクト評価に固定費を含める
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このチェックボックスがオンの場合、 「固定費」がプロジェクト評価に加算されます。
このパラメータは、[品目 - 原価計算 (ticpr0107m000)] 詳細セッションに表示される、カスタマイズ品目の標準原価にも影響します。このセッションでは、カスタマイズ品目の見積/実際標準原価を比較できます。
[プロジェクト評価に固定費を含める]チェックボックスがオンの場合、固定費と変動費の両方が[品目 - 原価計算 (ticpr0107m000)] セッションの見積額および実際金額の原価計算データに加算されます。
[プロジェクト評価に固定費を含める]チェックボックスがオフの場合、固定費は[品目 - 原価計算 (ticpr0107m000)] セッションの原価計算データに加算されません。このチェックボックスがオフの場合、固定費が記帳できなくなるため、実際原価にも加算されなくなります。固定費が実際原価に含まれていない場合、見積/実際金額の原価計算データの比較は妥当ではなくなるので、見積原価計算データからも固定費が除外されます。
材料費は常に変動費です。労務費の付加費用は、固定費と変動費のいずれかになります。
- 予算販売価格に固定費を含める
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このチェックボックスがオンの場合、 「固定費」が予算の販売価格に加算されます。
- プロジェクト取引を現在の日付に転記
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このチェックボックスがオンの場合、販売価格、標準原価、および販売収益はクローズしていないプロジェクトに転記されます。
- 仕掛品値で限定された売上原価見積
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売上原価の計算方法が決定されます。
このチェックボックスがオンの場合、売上原価見積がプロジェクトの (標準原価構成要素別の) 仕掛品値を上回ることはありません。
- PCS プロジェクト間を販売関係として転送
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このチェックボックスがオンの場合、ある PCS プロジェクト (コピー元プロジェクト) から別の PCS プロジェクト (コピー先プロジェクト) に品目を転送すると、コピー元プロジェクトで収益が生じます。
このチェックボックスがオフの場合、ある PCS プロジェクト (コピー元プロジェクト) から別の PCS プロジェクト (コピー先プロジェクト) に品目を転送すると、コピー元プロジェクトでマイナスの材料費が記帳されます。このマイナスの記帳は、コピー元プロジェクトの実際原価の修正と見なすことができます。
- COGS の設定
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- プロジェクト関連売上原価の転記対象
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プロジェクトの仕掛品値の自動計算方法を決定します。このパラメータは、販売納入の標準原価計算や、会計への会計プロジェクト取引の転記に使用します。
指定可能な値
- 見積原価
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仕掛品額および販売納入品の標準原価は、見積プロジェクト原価に基づいて計算されます。
- 実際原価
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仕掛品額および販売納入品の標準原価は、実際プロジェクト原価に基づいて計算されます。
- PCS プロジェクトの財務会社への制限付き売上原価および収益
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このチェックボックスがオンの場合、PCS 関連の売上原価と収益はすべて PCS プロジェクトの「計算オフィス」の財務会社に転記されます。
このチェックボックスがオフの場合、PCS 関連の売上原価と収益はサービス部署、販売オフィス、または倉庫の財務会社に転記されます。
- COS 配分基準
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PCS プロジェクトの財務会社への制限付き売上原価および収益チェックボックスがオフの場合、一般売上原価は PCS プロジェクトの計算オフィスだけでなく、複数の部署に配分されます。このフィールドでは、売上原価配分をプロジェクト売上原価配分 (tipcs3110m000) セッションでマニュアルで入力するか、販売オーダ、サービスオーダ、または倉庫オーダの収益に基づいて売上原価配分を自動計算するかを選択できます。
指定可能な値
- 適用なし
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PCS プロジェクトの財務会社への制限付き売上原価および収益チェックボックスがオンなので、PCS に関連する COGS および収益は、すべて PCS プロジェクトの「計算オフィス」となっている財務会社に転記されます。
- マニュアル
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売上原価の内訳をプロジェクト売上原価配分 (tipcs3110m000) セッションに入力する際には、マニュアルで行う必要があります。
- 計算
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LN により販売オーダ、サービスオーダ、倉庫オーダに対する収益の COGS 配分基準が計算されます。
- 品目
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このフィールドの原価品目は、請求 (SLI) と買掛金 (ACP) で内部請求の一般費用を指定するために使用されます。
品目 (tcibd0501m000) セッションで原価品目を定義できます。