標準原価の計算 (ticpr2210m000)
セッションの目的: [品目 (tcibd0501m100)] セッションのPCS 使用チェックボックスがオフで、製品コンフィギュレータで構成された品目および非プロジェクト品目の「評価額」と「標準原価」を計算します。
パフォーマンスについて
このセッションの設定は、システムパフォーマンスとデータベースの増加に影響することがあります。詳細については、次のトピックを参照してください: 品目原価計算データの削除
プロジェクト別標準原価の計算 (tipcs3250m000) セッションで、プロジェクトおよび関連「カスタマイズ品目」の標準原価を計算できます。
- 選択
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- 標準原価の計算方法
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指定した方法は、標準原価計算を実行する場合の製品構造の分析方法を示します。
指定可能な値
- トップダウン
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LN では、指定範囲内の個々の品目に対し、品目または品目グループごとの製品構造データ、実際作業費レート、外注費、(シミュレート) 購買価格、および原価付加費用に基づいて、実際原価構造が自動的に計算されます。これは、選択された品目および複数レベル部品表の下位レベルで発生する全品目にのみあてはまります。
- ボトムアップ
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LN は、使用先プロセスにより上位レベルの品目を検索します。これらの品目は、原価計算プロセスに含まれます。使用先プロセスの準備ができると、全品目の価格が計算されます。したがってボトムアップでは、選択品目の価格変更によって変更となる個々の品目の価格が LN によって自動的に計算されます。部品表の下位レベルにある品目の価格は計算されません。
購買部品の購買価格を変更した後で最終製品の最終標準原価を知りたい場合には、この方法を使用することができます。
- シングルレベル
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LN は、指定範囲内の個々の品目の標準原価および評価額を再計算します。ただし、LN は、構造内の下位レベルで発生した品目の標準原価と評価額は調整しません。基礎的な構造の既存の原価構成が適用されます。
- 計算データ
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- 原価計算コード
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標準原価、評価額、または販売価格の計算方法の指定。このコードには、特定の原価計算データが保存されます。
標準原価計算パラメータ (ticpr0100m000) セッションで定義される価格計算コードは、標準原価を決定します。他の原価計算コードはシミュレーションに使用されます。カスタマイズ品目の価格計算コードは、プロジェクト別に保存されます。
例
- 特定の作業費レート
- 外注費レート
- シミュレート購買価格
- 付加費用
- 計算日
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この日付は、現在の日付よりも前のまたは後の日付で、標準原価/評価価格計算をシミュレートするために使用されます。標準原価計算日に基づいて、製品および工順の構造および構成要素が自動的にシミュレートされます。デフォルトでは、現在の日付が表示されます。
- 選択範囲
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- 企業単位
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部署、ワークセンタ、倉庫、プロジェクトなどのエンティティを含む、組織の中で財務上独立した部分。企業単位に含まれるエンティティはすべて同一のロジスティック会社に属している必要がありますが、1 つのロジスティック会社内に複数の企業単位を作成することはできます。各企業単位は、単一の財務会社にリンクします。
異なる企業単位間でロジスティック取引を実行すると、生成される会計取引は各企業単位がリンクしている財務会社内に転記されます。
注:[導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションの[企業単位別標準原価]チェックボックスが[有効]の場合にのみ表示されます。
- 品目グループ
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類似の特徴を持った品目グループ。各品目は特定の品目グループに属しています。品目グループは品目タイプと組み合わせて使用し、品目デフォルトを設定します。
- 品目
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購買、保管、製造、販売などができる原材料、部分組立品、完成品、および工具
品目は、1 つのキットとして処理される一連の品目を表すことも、複数の製品バリアントに存在することもできます。
非物理的な品目、つまり、在庫には保持されないが、原価を転記したりサービス料金を顧客に請求したりするために使用できる品目も定義できます。非物理的な品目の例は次のとおりです。
- 原価品目 (電気代など)
- サービス品目
- 外注サービス
- リスト品目 (メニュー/オプション)
- オプション
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- 標準原価のない品目のみ
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このチェックボックスがオンの場合、標準原価がまだ存在しない品目の標準原価および評価額が計算されます。
注:- このチェックボックスがオンの場合、既存の標準原価は再計算されません。計算後に品目データが変更されている場合、既存の標準原価は正確でなくなっている可能性があります。
- このチェックボックスがオフの場合、新規品目は標準原価が計算され、既存品目は、品目マスタデータが変更されている場合、再計算されます。
- 標準部分組立品を含む
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このチェックボックスがオンの場合、すべての標準部分組立品の標準原価が計算されます。標準原価のない品目のみチェックボックスもオンの場合、標準原価のない部分組立品が計算されます。
注:[導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションの顧客支給資材チェックボックスがオンの場合にのみ、このフィールドが表示されます。
- 構成済標準品目を除外
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このチェックボックスがオンの場合、構成済標準品目の評価額および/または標準原価は計算されません。
製品バリアント (プロジェクト) 構造の生成 (tipcs2220m000) セッションを実行すると、一般部品表の構成要素である見込品目が構成済標準品目になります。構成済標準品目の場合、新しい非カスタマイズ品目コードが生成されます。このように、PCS プロジェクトを使用することなく品目を構成できます。
- 並列 Bshell
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- 並列 Bshell 数
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原価および評価額の計算と実現化を行うサーバ (bshell) の数
- バッチサイズ
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原価および評価額の計算と実現化のために並列サーバ (bshell) の 1 つに送信される品目の数
- 標準原価の実現および在庫の再評価
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このチェックボックスがオンの場合、標準原価および/または評価額は更新されます。
[品目 - 原価計算 (ticpr0107m000)] セッションの次のフィールドの値が変更されます。
- 標準原価
- 材料費
- 作業費
- 最終実現日
[標準原価計算パラメータ (ticpr0100m000)] セッションの過去の日付の評価額を対象とするチェックボックスおよび標準原価の実現および在庫の再評価チェックボックスがオンの場合、価格を実現する過去の日付を指定できます。このため、発効日として[前期の最終日]または[特定の日付]を選択します。
注:- 手持在庫が再評価されます。
- また、標準原価の実現および在庫の再評価 (ticpr2220m000) セッションで標準原価/評価額を実現することもできます。
- 発効日
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評価額または標準原価の発効日を指定できます。現在の日付でも過去の日付でもかまいません。
標準原価の実現および在庫の再評価チェックボックスがオンで、[標準原価計算パラメータ (ticpr0100m000)] セッションの過去の日付の評価額を対象とするチェックボックスもオンの場合、評価額または標準原価を計算または実現する対象とするデータを指定できます。
有効値
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[現在の日付]
評価額を計算または実現する対象とする日付が、現在の日付となります。 -
[前期の最終日]
評価額を計算または実現する対象とする日付が、直前の期間の最終日となります。
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[特定の日付]
評価額を計算または実現する対象とする日付が過去の日付となり、これを[特定の日付]フィールドに入力することができます。
注:[前期の最終日]オプションを選択した場合、[市場価格]タブの[現在の期間の開始時にオリジナル棚卸資産評価額に振戻]チェックボックスもオンにできます。詳細については、Lower of cost or market valueを参照してください。
[特定の日付]をクリックすると、このフィールドに過去の日付を入力できます。
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- 標準原価履歴データの削除
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このチェックボックスがオンの場合、標準原価データを実現するときに標準原価履歴データが削除されます。どの標準原価履歴データが削除されるかは、[標準原価計算パラメータ (ticpr0100m000)] セッションにある標準原価履歴を保持する年数フィールドの値によって異なります。
詳細については、Remove Standard Cost History Data (ticpr2230m000) を参照してください。
パフォーマンスについて
このフィールドの設定は、システムのパフォーマンスとデータベースの拡張に影響することがあります。 詳細は、次の情報を参照してください: 品目の標準原価計算データの削除.
- 時間の値の出力
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このチェックボックスがオンの場合、製造時間の値がレポートに記載されます。
- 市場価格
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- 低価法にもとずく棚卸資産評価額
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在庫の価格をオリジナルの購買価格または市場価格に基づかせることができます。
このチェックボックスがオンの場合、市場価格が購買価格よりも小さいと、市場価格を使用して在庫が評価されます。この方法は、低価法 (LCMV) と呼ばれます。
このチェックボックスがオフの場合、購買価格を使用して、棚卸資産評価額が算出されます。
- 現在の期間の開始時にオリジナル棚卸資産評価額に振戻
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低価法 (LCMV) を使用して在庫を評価した場合、オリジナルの購買価格に基づいて計算される棚卸資産評価額と異なる棚卸資産評価額が得られることがあります。発効日が前会計期間の最終日であると ([前期の最終日]オプションがオンの場合)、このチェックボックスを使用して、現在の会計期間の開始時に LCMV とオリジナルの購買価格のどちらに基づいた棚卸資産評価額を算出するのかを指定できます。
- このチェックボックスがオンの場合、現在の会計期間の開始時にオリジナルの棚卸資産評価額が使用されます。
- このチェックボックスがオフの場合、現在の会計期間の開始時に LCMV に基づく棚卸資産評価額が使用されます。
注:このチェックボックスをオンまたはオフにできるのは次の場合だけです。
- 在庫評価額が実現される: [標準原価の実現および在庫の再評価]チェックボックスがオンである
- LCMV を使用して在庫を評価する: [低価法にもとずく棚卸資産評価額]チェックボックスがオンである
- 発効日が前会計期間の最終日である: [前期の最終日]オプションがオンである
- 購買入庫が最終市場価格日付以後に存在する場合に使用される価格
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前回市場価格を入力した日付以降に新しい購買入庫が存在する場合は、棚卸資産評価額の計算に使用する価格を選択する必要があります。次のオプションから選択できます。
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[最新有効オーダ価格]
前回使用可能な購買オーダの購買価格が棚卸資産評価額の計算に使用されます。 -
[最新有効市場価格]
[市場価格 (whina1118m000)] セッションに入力されている前回使用可能な市場価格が棚卸資産評価額の計算に使用されます。
注:[低価法にもとずく棚卸資産評価額]チェックボックスがオンの場合に限り、これらのオプションを選択できます。
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