販売オーダのバックオーダ処理
販売オーダ (納入) ラインに最終納入が作成されて、商品の一部のみが出荷されたか、商品がまったく出荷されていない場合に、バックオーダが作成されます。
バックオーダは、販売または倉庫管理で作成できます。
販売
販売では、バックオーダは、次のようにして作成できます。
- 留保数量をマニュアルで入力します。
- 販売オーダに作成される直送購買オーダは、完全納入ではありません。
留保数量
[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションおよび [販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションでは、オーダ数量の一部をマニュアルで留保することができます。留保されたオーダ数量の一部は、必ずバックオーダになります。
留保数量から、事前に予想バックオーダ数量を識別できます。これにより、限られた在庫を 1 件の取引先ではなく複数の取引先に割り当てることができます。販売オーダラインを倉庫管理に発行すると、[オーダ数量] から [留保数量] を引いた数量が発行されます。
[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションまたは [販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションで留保数量を指定した販売オーダラインが倉庫管理に発行されると、次の処理が行われます。
- 販売オーダ (納入) ラインの最終納入が実行されると、[バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションでバックオーダが生成されます。[バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションでは、まだ [留保数量] が入力されていません。
- [バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションと [販売オーダライン (tdsls4101m000)] または [販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションで、[バックオーダ数量] フィールドに残りの数量が反映されます。残りのバックオーダ数量は次のように計算されます。[オーダ数量] - [納入数量]
- バックオーダ (連番) ラインは、[バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションを使用してマニュアルで確認する必要があります。また、[販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションの [バックオーダを自動確認] チェックボックスがオンの場合は、バックオーダが自動的に確認されます。
バックオーダが確認されると、次の処理が実行されます。
- 新しい (納入) ラインが新しい連番で生成され、[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションまたは [販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションの [バックオーダ数量] チェックボックスがオンになります。これらのラインは通常の販売オーダラインとして処理され、[バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションにも表示されます。
- 親販売オーダラインの [留保数量] は、[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションまたは [販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションで削除されます。
- 必要な場合は、新たに作成されたバックオーダラインの [留保数量] を指定できます。これにより、販売オーダ (納入) ラインを倉庫管理に発行すると、上記のステップが繰り返されます。
次の項目には、[留保数量] を指定することができません。
- 約定引当方法のある品目
- 出荷規則のあるオーダ (ライン)
- 原価品目
- サービス品目
- リスト品目
- 外注品目
- 設備品目
- 一般品目
- コレクトオーダ
- 返品オーダライン
- 納入ラインがリンクされた合計オーダライン
- オーダ数量がゼロであるオーダライン
- [販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションの [バックオーダを自動確認] チェックボックスをオンにすると、バックオーダが自動的に確認されます。
- [販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションの [バックオーダを倉庫に自動発行] チェックボックスをオンにすると、確認済バックオーダが倉庫管理に自動的に発行されます。
直送オーダ
販売オーダの直送購買オーダが生成された場合、納入情報を含む販売/サービスオーダの更新 (tdpur4222m000) セッションを使用して、調達から販売に納入を報告できます。
入庫量がオーダ量より少ない場合は、次のようになります。
- [バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションと [販売オーダライン (tdsls4101m000)] または [販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションで [バックオーダ数量] フィールドに値が入力されます。バックオーダ数量は次のように計算されます。[オーダ数量] - [納入数量]
- バックオーダ (連番) ラインは、[バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションを使用してマニュアルで確認する必要があります。また、[販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションの [バックオーダを自動確認] チェックボックスがオンの場合は、バックオーダが自動的に確認されます。これにより、新しいラインが新しい連番で生成され、[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションまたは [販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションの [バックオーダ数量] チェックボックスがオンになります。このラインは、[バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションにも同じ位置番号と別の連番で表示されます。
- 確認済バックオーダが調達で自動的に生成され、販売内のバックオーダにリンクされます。バックオーダは、[購買オーダライン詳細 (tdpur4101m200)] セッションと [確認済購買バックオーダ (tdpur4101m800)] セッションで表示できます。
倉庫管理
たとえば、商品が倉庫で損傷を受けた場合や商品をピックアップするトラックの積載量が不足している場合は、倉庫管理でバックオーダが作成されることがあります。
そのような場合、販売オーダから作成した出荷数量を少なくする必要があります。発信勧告の確認前と出荷の確認前に、数量を減らすことができます。
修正済出荷の状況が [確認済] になると、次のようになります。
- バックオーダが生成され、[バックオーダ数量] フィールドが入力された状態で バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000) セッションに表示されます。
- バックオーダ (連番) ラインは、[バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションを使用してマニュアルで確認する必要があります。また、[販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションの [バックオーダを自動確認] チェックボックスがオンの場合は、バックオーダが自動的に確認されます。
- 確認後、新しい (納入) ラインが新しい連番で生成され、[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションまたは [販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションの [バックオーダ数量] チェックボックスがオンになります。これらのラインは通常の販売オーダラインとして処理され、[バックオーダのメンテナンスおよび確認 (tdsls4125m000)] セッションにも表示されます。
納入は販売オーダライン - モニタ (tdsls4510m000) セッションおよび販売オーダ実際納入ライン (tdsls4106m000) セッションに表示されます。
倉庫管理では、次に関するバックオーダは作成できません。
- 出荷規則のあるオーダ (ライン)
- コレクトオーダ
- 返品オーダライン
- 納入ラインがリンクされたオーダライン
- オーダ数量がゼロであるオーダライン
例
オーダ | 位置 | 連番 | オーダ済 | 納入済 | バックオーダ |
---|---|---|---|---|---|
102 | 10 | 0 | 25 | 15 | 10 |
102 | 10 | 1 | 10 | 7 | 3 |
102 | 10 | 2 | 3 | 3 | 0 |
常に、親ラインのバックオーダ数量によって、次のラインのオーダ数量が決まります。