在庫不足処理

利用可能な在庫をチェックし、販売見積ライン、販売オーダライン、販売オーダ構成要素ラインの在庫不足を解消できます。

利用可能在庫チェック

次のパラメータによって、ラインの利用可能な在庫をチェックするかどうか、する場合にいつチェックするかが決まります。

販売オーダ (構成要素) ライン 販売見積ライン
[販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] [販売見積パラメータ (tdsls0100s100)]
タイムフェーズ在庫チェック 見積ライン入力時の在庫チェック
拡張在庫チェック 確認時在庫チェック
[販売オーダタイプ (tdsls0594m000)] 処理中の在庫チェック
拡張在庫チェック 在庫不足時に処理
在庫チェック日時 拡張在庫チェック
注: 

販売見積の代替ラインは、状況が [確認済] または [処理済] になるまで、利用可能な在庫がチェックされません。最高成功率の代替ラインは、在庫がチェックされます。

在庫チェック

ラインの挿入または更新時、在庫チェックが実行されます。

適用される在庫チェックは、検索の次の優先順位に基づいて決まります。

  1. SCM Order Promiser による外部 OPS (Order Promising Server) チェック
  2. 企業計画による ATP (有効在庫) / CTP (確約可能在庫) チェック
  3. 倉庫管理による在庫チェック

外部 OPS チェック

この在庫チェックは、次のすべてに該当する場合のみ実行可能です。

  • [導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションの Infor SCM Promising Server チェックボックスがオンになっている
  • 品目が計画品目である
  • [拡張在庫チェック] チェックボックスがオンになっている
  • [在庫チェック日時] が [バッチ] に設定されている
注: 
  • 外部 OPS チェックが適用される場合、SCM オーダ確約により在庫がチェックされ、在庫不足が外部で解決されます。
  • OPS による在庫処理の結果、次の販売オーダ (構成要素) ラインフィールドが更新されることがあります。[計画納期]、[倉庫]、および [オーダ確約状況]。納入ラインのある分割販売オーダラインが発生することもあります。

ATP/CTP チェック

この在庫チェックは、次の条件に該当する場合のみ実行可能です。

  • OPS 在庫チェックを実行できない
  • 品目が計画品目であり、[計画パラメータ (cprpd0100m000)] セッションの [販売の確約可能在庫チェック] チェックボックスがオンになっている

倉庫管理による在庫チェック: この在庫チェックは、次のいずれかに該当する場合にのみ、倉庫管理で実行できます。

  • 品目が計画品目ではない
  • 品目が計画品目であり、[計画パラメータ (cprpd0100m000)] セッションの [販売の確約可能在庫チェック] チェックボックスがオフになっている

在庫不足オプションの実行

ラインの在庫がチェックされて不足が検出されたら、いくつかのオプションを使用して在庫不足を解決できます。

在庫不足が自動的に解決されるか、在庫不足メニュー (tdsls4830s000) セッションでの操作が必要かは、次の条件によって決まります。

  • [販売ユーザプロファイル (tdsls0139m000)] セッションの 在庫不足の自動処理 チェックボックス
  • [販売オーダタイプ (tdsls0594m000)] セッションの [在庫不足の自動処理] フィールド
注: 

オーダタイプに関して定義されている在庫不足の自動処理オプションが販売オーダにも見積にも適用されない場合は、[在庫不足メニュー (tdsls4830s000)] が表示され、実行すべきアクションを選択できます。

確約状況の割り当て

[販売見積パラメータ (tdsls0100s100)] セッションおよび [販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションで [拡張在庫チェック] チェックボックスがオンになっている場合は、販売見積ライン、販売オーダライン、販売オーダ構成要素ラインが在庫不足処理時に確約状況になります。

状況は次のいずれかになります。

  • [合格]

    在庫チェックで在庫が十分にあるため、ラインを予定どおりに入庫できる
  • [不合格]

    在庫チェックで在庫が十分にないため、ラインを予定どおりに入庫できない
  • [保留]

    ラインが利用可能な在庫のチェックを待機している
  • [例外]

    在庫チェック時にエラーが発生し、マニュアルで解決する必要がある

各ラインの確約状況は、次の確約ラインセッションで表示およびメンテナンスできます。

ラインタイプ 確約ラインセッション 従属セッション
販売オーダライン 販売オーダ確約ライン (tdsls4101m400)
  • [販売オーダ (tdsls4100m900)]
  • [販売オーダライン (tdsls4101m900)]
販売オーダ構成要素ライン 販売オーダ確約ライン構成要素 (tdsls4563m200) [販売オーダライン - 構成要素 (tdsls4601m000)]
販売見積ライン 販売見積確約ライン (tdsls1501m200) [販売見積 (tdsls1600m000)]

注: 
  • 状況が [不合格]、[保留]、[例外] の販売オーダラインおよび販売オーダ構成要素ラインでは、不足をマニュアルで解決して、状況を [合格] に変更する必要があります。解決しない場合、リンクされた販売オーダを承認できません。
  • [販売見積パラメータ (tdsls0100s100)] セッションの [在庫不足時に処理] チェックボックスがオンの場合、販売見積ラインが販売オーダラインに変換されると、その販売見積ラインの確約状況が [不合格]、[保留]、または [例外] になります。[在庫不足時に処理] チェックボックスがオフの場合は、販売見積ラインを変換するために、販売見積ラインの確約状況を [合格] にする必要があります。

受入済

次の場合、ラインはこの状況になります。

  • 十分な在庫があるか、在庫不足が解決された
  • 直送の状況など、ラインで利用可能な在庫をチェックする必要がない
  • [拡張在庫チェック] 機能は導入されていません。

すべての (構成要素) ラインが [合格] である販売オーダは、承認した上で引き続き処理できます。詳細については、次のトピックを参照してください: 販売オーダ手順

不合格

次の場合、ラインはこの状況になります。

  • 十分な在庫がないか、不足を解決できなかった
  • [販売オーダ確約ライン (tdsls4101m400)][販売オーダ確約ライン構成要素 (tdsls4563m200)]、または [販売見積確約ライン (tdsls1501m200)] セッションで [例外] 状況のラインをマニュアルで [不合格] に設定した

確約ラインセッションでは、在庫不足を次のようにして解決できます。

  • 適切なメニューメニューで、不足オプションのいずれかを実行します。
  • 販売オーダ (構成要素) ラインの場合は、適切なメニューで [在庫販売オーダのチェック] をクリックします。在庫販売オーダのチェック (tdsls4217m000) セッションが開始され、オーダタイプの在庫不足の自動処理オプションが検索されます。
  • オーダ (構成要素) ラインまたは見積ラインは関連するセッションでマニュアルで更新します。

保留

ラインがこの状況になるのは、[販売オーダタイプ (tdsls0594m000)] セッションで在庫チェック日時が [バッチ] に設定されていて、かつ次のことが当てはまる場合です。

  • 利用可能な在庫をまだチェックする必要がある
  • [合格]、[不合格]、または [例外] のラインをマニュアルで変更したため、利用可能な在庫に関して再チェックする必要がある
注: 

ラインは、在庫販売オーダのチェック (tdsls4217m000) セッションまたは SCM Order Promiser で在庫がチェックされるまで、[保留] 状況になります。このチェックの後、ラインは [合格]、[不合格]、または [例外] に設定されます。

例外

ラインがこの状況になるのは、状況判断ができない場合です。可能な場合は、メッセージログ (tcstl1500m000) セッションにエラーメッセージが記録されます。エラーはマニュアルで解決する必要があります。

注: 

確約状況が [例外] の販売オーダ (構成要素) ラインは、在庫販売オーダのチェック (tdsls4217m000) セッションで在庫をチェックできません。これらのラインの在庫をチェックするには、確約ラインセッションのいずれかで [例外] のラインをクリックし、適切なメニューから [不合格に設定] を選択します。ラインの状況が [不合格] に変わり、[在庫販売オーダのチェック (tdsls4217m000)] セッションでの在庫チェックの対象になります。このチェックの後、ラインの状況が [合格]、[不合格]、または [例外] になります。

計画在庫処理の登録

計画品目では、[計画パラメータ (cprpd0100m000)] セッションの [販売の確約可能在庫チェック] チェックボックスがオンの場合に、次のことが当てはまります。

  • 販売オーダ (構成要素) ライン

    オーダ確約状況が [合格] になると、計画在庫処理が作成されます。ラインの状況が [合格] から別の状況に変わると、計画在庫処理が無効になります。
  • 販売見積ライン

    [販売見積パラメータ (tdsls0100s100)] セッションで、見積確約状況が [合格] になり、予想成功率タイムフェーズ在庫を考慮した場合の最小成功率以上の場合に、計画在庫処理が作成されます。ラインの状況が [合格] から別の状況に変わると、計画在庫処理が無効になります。
注: 
  • 販売見積ラインの非計画品目では、予想成功率が、[販売見積パラメータ (tdsls0100s100)] セッションの [タイムフェーズ在庫を考慮した場合の最小確率 %] フィールドで指定された値以上の場合にのみ、計画在庫処理が作成されます。そのため、これらの品目は、販売見積ラインの確約状況に関わらず計画在庫処理が登録されます。
  • [導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションの [Infor SCM Promising Server] チェックボックスがオンの場合、計画在庫処理は常に、計画品目を含む販売オーダラインに関して作成されます。これは、SCM Order Promiser がその機能に必要な入力として PIT データを使用するためです。