輸入仕入原価 – 見積依頼 (RFQ)

ここでは、輸入仕入原価見積依頼 (RFQ) との組合せでどのように使用されるかを説明します。

[注意]

  • [輸入仕入原価パラメータ (tclct0100m000)] セッションの見積依頼に輸入仕入原価を適用チェックボックスによって、輸入仕入原価を見積依頼にリンクできるかどうかが決まります。
  • 見積依頼は、見積依頼ヘッダ、見積依頼ライン、見積依頼入札者、見積依頼回答、および見積依頼交渉のオブジェクトで構成されます。輸入仕入原価は、見積依頼入札者見積依頼回答、および見積依頼交渉のみにリンクできます。

入札者の見積依頼回答を受け取った後でその結果と比較するときに、輸入仕入原価を考慮できます。商品の発注先 (入札者) だけでなく、商品の輸送を担当する運送業者などのサードパーティ発注先も、輸入仕入原価を請求できます。

輸入仕入原価ラインの [購買元取引先] と見積依頼の [入札者] が同じ場合、入札者の輸入仕入原価を適用できます。同じでない場合、サードパーティ輸入仕入原価が適用されます。入札者輸入仕入原価とサードパーティ輸入仕入原価の両方を見積依頼にリンクできます。

入札者輸入仕入原価は見積依頼交渉処理の間に交渉できます。サードパーティ輸入仕入原価は交渉できません。

輸入仕入原価 - 見積依頼入札者

輸入仕入原価を [見積依頼入札者] にリンクするには

  1. 見積依頼入札者輸入仕入原価の検索

    見積依頼入札者が指定されると、輸入仕入原価セット別シナリオ (tclct1105m100) セッションで、次の条件に基づいて有効輸入仕入原価セットが検索されます。

    • 輸入仕入原価の検索日[輸入仕入原価パラメータ (tclct0100m000)] セッションで指定された値である
    • [使用対象] フィールドが [オーダヘッダ] に設定されている
    • 見積依頼入札者の検索フィールドが輸入仕入原価シナリオの検索属性に一致している
    • 優先順位
  2. 見積依頼入札者への輸入仕入原価のリンク

    輸入仕入原価セットが特定されると、輸入仕入原価は輸入仕入原価ライン (tclct2100m000) セッションに保存されます。このセッションは、[見積依頼入札者 (tdpur1505m000)] セッションで見積依頼入札者にリンクされます。この見積依頼入札者の輸入仕入原価ラインでは、[発生元] が [マスタデータ] に設定されます。
  3. 輸入仕入原価ラインの更新

    必要に応じて、取得した輸入仕入原価ラインをマニュアルで更新したり、追加または削除したりすることができます。これは、見積依頼入札者に [受入済] または [処理済] の回答が存在しない場合にのみ該当します。見積依頼入札者の輸入仕入原価を更新すると、関連する見積依頼回答の輸入仕入原価と同期されます。
注: 
  • 見積依頼入札者には、数量、価格、金額データはありません。そのため、見積依頼入札者の輸入仕入原価額は計算されません。
  • 見積依頼入札者の特定の輸入仕入原価を取得するには、[見積依頼入札者 (tdpur1505m000)] セッションの輸入仕入原価分類フィールドを指定します。

輸入仕入原価 - 見積依頼回答

見積依頼回答が生成されて、輸入仕入原価が自動的に取得されます。回答ラインの状況が [回答済] または [交渉中] のときに輸入仕入原価が取得されます。

[見積依頼回答] の輸入仕入原価には次の処理が可能です。

  • 見積依頼入札者から同期される
  • 見積依頼入札者から配分される。これは、[輸入仕入原価ライン (tclct2100m000)] セッションで、[計算方法 ] フィールドが [固定額] に設定され、固定額レベルが [オーダヘッダ]、[出荷通知]、または [入庫ヘッダ] である輸入仕入原価に適用されます。配分されるラインは交渉不可能であり、見積依頼回答上で更新できません。
  • デフォルト値がマスタデータから取得される

    輸入仕入原価セット別シナリオ (tclct1105m100) セッションで、次の条件に基づいて有効輸入仕入原価セットが検索されます。

    • 輸入仕入原価の検索日[輸入仕入原価パラメータ (tclct0100m000)] セッションで指定された値である
    • [使用対象] フィールドが [オーダライン] または [スケジュールおよびオーダライン] に設定されている
    • 見積依頼回答の検索フィールドが輸入仕入原価シナリオの検索属性に一致している
    • 優先順位
    同じ輸入仕入原価を 2 回作成することを防ぐため、同期された輸入仕入原価はスキップされます。

輸入仕入原価セットが見つかると、輸入仕入原価が輸入仕入原価ライン (tclct2100m000) セッションに保存されます。このセッションは、[見積依頼回答 (tdpur1506m000)] セッションで見積依頼回答にリンクされます。この見積依頼回答の輸入仕入原価ラインでは、[発生元] が [見積依頼入札者] または [マスタデータ] に設定されます。

輸入仕入原価ラインを更新、追加、または削除できます。見積依頼交渉 (tdpur1606m000) セッションで回答ラインの見積依頼交渉が利用可能になると、回答ラインの輸入仕入原価は更新できなくなります。LN によって、最後の交渉ラインの輸入仕入原価が回答ラインと同期されます。

注: 

[見積依頼回答 (tdpur1506m000)] セッションの設定は次のとおりです。

  • 輸入仕入原価分類フィールドを指定して、見積依頼回答の特定の輸入仕入原価を取得します。
  • リンクされている輸入仕入原価に入札者輸入仕入原価とサードパーティ輸入仕入原価を個別に表示できます。

輸入仕入原価 - 見積依頼交渉

見積依頼交渉は、入札者の回答について交渉するために使用できます。最初の交渉ラインを指定すると、[見積依頼回答] の輸入仕入原価が [見積依頼交渉] にコピーされます。配分される輸入仕入原価ラインは表示されません。ラインが交渉不可能だからです。

見積依頼交渉には、それぞれの輸入仕入原価ラインにリンクされている、入札者の回答と購買担当の対案が含まれます。

見積依頼交渉が確認済でなければ、輸入仕入原価ラインを更新、追加、または削除できます。最後の見積依頼交渉の輸入仕入原価を更新すると、見積依頼回答の輸入仕入原価と同期されます。

見積依頼交渉ラインをコピーすると、回答と対案の両方の輸入仕入原価がコピーされます。

注: 

[見積依頼交渉 (tdpur1606m000)] セッションおよび [見積依頼交渉 (tdpur1109m000)] セッションで、入札者の輸入仕入原価とサードパーティの輸入仕入原価を個別に表示できます。入札者の輸入仕入原価のみが交渉可能です。

見積依頼の輸入仕入原価のメンテナンス

見積依頼入札者、見積依頼回答、見積依頼交渉の検索フィールドが修正された場合に、輸入仕入原価を再計算することができます。[輸入仕入原価パラメータ (tclct0100m000)] セッションの輸入仕入原価の再計算フィールドが、再計算処理を決定する上で使用されます。

見積依頼入札者別輸入仕入原価ライン (tclct2100m600) セッションを使用して、[見積依頼入札者]、[見積依頼回答]、または [見積依頼交渉] の輸入仕入原価ラインをマニュアルで変更、追加、取消、または削除できます。

次の内容に該当する場合は、輸入仕入原価ラインを変更、取消、削除、または追加することはできません。

  • [見積依頼入札者]

    [見積依頼入札者] に対する [受入済]、[処理済]、または [拒否済] の回答が存在する
  • [見積依頼回答]

    回答状況が [受入済]、[処理済]、または [拒否済] である。または、[見積依頼回答] に対する見積依頼交渉が存在する
  • [見積依頼交渉]

    見積依頼交渉が確認済である

[見積依頼入札者別輸入仕入原価ライン (tclct2100m600)] セッションで輸入仕入原価ラインを変更または取消して、適切なメニューで [すべてに適用] をクリックすると、このラインに加えられた変更は、[輸入仕入原価コード]、[輸入仕入原価タイプ]、および [購買元取引先] が同じ組合せの見積依頼の他のすべてのラインにも適用されます。新しい輸入仕入原価ラインが追加される場合、輸入仕入原価ラインがまだリンクされていないため、[コード]、[タイプ]、および [取引先 ] の組合せが存在しない見積依頼の既存のラインに、この輸入仕入原価ラインを自動的に追加できます。

見積依頼回答の比較

[購買見積依頼ライン (tdpur1502m000)] セッション、[見積依頼入札者 (tdpur1505m000)] セッション、または [見積依頼回答 (tdpur1506m000)] セッションの適切なメニューで [回答の比較] をクリックして、見積依頼比較回答 (tdpur1600m100) セッションの回答ラインを比較します。回答ラインの状況が、[回答済]、[交渉中]、または [受入済] である必要があります。

次の内容に基づいて比較を実行できます。

  • 基準セット
  • 価格
  • 入札者グループの基準セット
  • 入札者グループの価格

すべての比較で輸入仕入原価を考慮できます。

見積依頼回答の変換

回答ラインは、購買オーダ、購買契約、または価格帳に変換できます。

回答ラインが購買オーダに変換される場合のみ、輸入仕入原価が変換されます。輸入仕入原価は購買契約と価格帳にリンクされません。つまり、変換中に輸入仕入原価は無視されます。

見積依頼ヘッダで [輸入仕入原価の適用] チェックボックスがオンになっている場合、回答ラインの輸入仕入原価が、変換された購買オーダにコピーされます。このチェックボックスがオンの場合でも、回答ラインに輸入仕入原価がリンクされていないと、購買オーダ用の輸入仕入原価は取得されません。このチェックボックスがオフの場合、輸入仕入原価は回答ラインからコピーされず、購買オーダには輸入仕入原価マスタデータからデフォルト値が取得されます。

回答ラインの輸入仕入原価を購買オーダに変換すると、購買オーダでは入札者の輸入仕入原価とサードパーティの輸入仕入原価は区別されません。このため、サードパーティの輸入仕入原価をコピーしない場合は、回答ラインを購買オーダに変換する前に、回答のサードパーティの輸入仕入原価を削除または取消します。