値引価格の取得

値引を取得する機能は、価格情報の取得に使用する機能と似ています。主な相違点は、次のとおりです。

  • 値引は、値引マトリックスと値引スケジュールに保存できます。
  • 複数の値引を適用できます。詳細については、次のトピックを参照してください:複数の値引レベル」

契約からの値引情報の取得

値引の検索では、まず有効な特別契約が存在するかどうかがチェックされてから、通常契約が存在するかどうかがチェックされます。

定義できる内容は次のとおりです。

  • 販売契約ライン (tdsls3501m000) セッションまたは販売契約価格 (tdsls3103m000) セッションの販売契約値引
  • 購買契約価格 (tdpur3103m000) セッションの購買契約値引。

必要であれば、1 つまたは複数の値引スケジュールを契約にリンクできます。詳細については、次のトピックを参照してください:契約時の値引スケジュール」

注: 

契約に有効な値引がない場合、[価格設定パラメータ (tdpcg0100m000)] セッションの契約値引なしの場合、値引適用チェックボックスの設定に基づいて検索を停止または続行できます。このチェックボックスがオンの場合、検索は継続されます。

価格帳または値引マトリックスからの値引の取得

特別契約または通常契約で値引が見つからず値引の検索が継続する場合、価格帳にリンクされている値引スケジュールまたは値引マトリックスから値引が取得されます。価格帳にリンクされている値引スケジュールから値引情報が取得されるには、まず正しい価格帳が検出されなければなりません。正しい価格帳の検出のために、「価格情報の取得」で説明されている取得処理が実行されます。

値引マトリックスからの値引の取得のために、関連オーダのプロパティに一致するマトリックス定義およびマトリックス属性を持つ値引マトリックスが検索されます。すべてのマトリックス属性がオーダのプロパティと一致する必要があります。検出時には、マトリックス定義とマトリックス属性が保存されている値引マトリックスの値引スケジュールが、オーダの値引の計算に使用されます。値引マトリックスの値引情報には、値引額値引率、または値引スケジュールが含まれます。

値引マトリックスの取得は、関連する値引レベルに関する[価格設定パラメータ (tdpcg0100m000)] セッションの次の設定によって管理されます。

  • [最初の値引]

    対象のレベルで最初に見つかった有効な値引が使用され、その他の有効な値引は無視されます。最初の有効な値引は、一番低いマトリックス優先順位番号が付けられているものです。複数の値引に一番低い優先順位番号が付けられている場合、最初の値引となるのは一番新しい発効日のものです。最初の値引が見つかると、値引の検索は停止します。
  • [最大値引]

    対象のレベルで検出された最高の値引が使用され、マトリックスの優先順位は無視されます。
  • [累計]

    すべての有効な値引が取得され、1 つの総計の割合として返されます。総計の最大値引率は 100 です。
  • [適用なし]

    関連する値引レベルの値引は取得されません。
注: 
  • 値引取得処理は、定義済の値引レベルごとにレベル 1 から実行されます。まずライン値引が検索されてからオーダ値引が検索されます。有効な値引が見つからない場合、0.00 (ゼロ) の値が入力されます。この値は、ユーザがメンテナンスまたは修正できます。
  • 価格マトリックスセッションと値引マトリックスセッションの [決定] および [適合] チェックボックスの値は、値引の計算にも影響します。詳細については、次のトピックを参照してください:決定/適合」
  • 特定のオーダや契約について検索された適用可能な値引スケジュールや価格帳から、オーダや契約の通貨で記録されている値引が取得されます。オーダ通貨に適用できる値引が見つからない場合、自国通貨で記録されている値引が選択されます。
  • 値引は常にマニュアルで入力または上書きできます。