マイナス在庫
出庫済数量が在庫内の数量よりも大きい場合、倉庫の品目はマイナス在庫になります。その結果、その品目の在庫レベルはゼロ未満になります。マイナス在庫を認めることで、ロジスティック処理が LN により検出された (管理上の) 不足により中断されないようにすることができます。マイナス在庫は、すべての倉庫で 1 つまたは複数の品目または倉庫ごとの品目に対して有効にできます。マイナス在庫を無制限にしたり、入庫するオーダ済数量までにすることができます。
例
10 個の販売オーダを作成します。現在の在庫は 0 個で、5 個の未決済購買オーダがあります。
無制限のマイナス在庫を許可した場合、10 個の出庫勧告が作成され、出荷後にマイナス在庫が 10 となります。購買オーダを受け取った後、在庫レベルは -5 個に増加します。
予測オーダ済数量を超えるマイナス在庫を許可しない場合、許可される最大出庫勧告数量は 5 個です。
倉庫でオーダ済在庫を入庫する場合、つまり [入庫 (whinh3512m000)] セッションで入庫を確認した後、マイナス在庫数量から入庫数量が減算されます。入庫数量がマイナス在庫数量以上の場合、LN はマイナス在庫レコードと財務上のマイナス在庫消費レコードを削除します。
マイナス在庫不許可
ロット品目
マイナス在庫が出庫されると、オーダ発生元がないロット追跡レコードが作成されます。これらのレコードは、ロット入庫の作成時に最初に更新されます。
少量ロットについて、次の場合にマイナス出庫勧告のみを生成できます。
- そのロットが出庫オーダラインの [ロット] フィールドで特定のロットとして指定されている
- [出庫勧告の生成 (whinh4201m000)] セッション、または [出庫勧告処理 (whinh4200m000)] セッションで、[在庫不足での出庫勧告の作成] チェックボックスがオンになっている
これらの条件に当てはまらない場合、[出庫勧告 (whinh4525m000)] セッションで少量ロットのマイナス出庫勧告をマニュアルで作成できます。
在庫評価
品目の在庫評価方法はその品目が入庫するまで識別できません。そのため、すべてのマイナス在庫処理は [標準原価] を基準にして評価されます。
バックフラッシュ
バックフラッシュの場合、LN ではマイナス在庫レコードも生成できます。上記の条件に加え、次のすべての条件に当てはまる場合、バックフラッシュが適用可能な出庫オーダラインに対してマイナス在庫が生成されます。
- 品目は納入されたが、その入庫はまだ登録されていない
- バックフラッシュオーダに基づいて品目が倉庫からピッキングされた
- 工程管理でオーダまたは作業手順が完了としてレポートされている
製造とオーダ管理の統合
製造の [納入予定数量] およびオーダ管理の利用可能在庫を決定するために、LN は [倉庫別品目データ (whwmd2510m000)] セッションの [マイナス在庫を許可] フィールドおよび [在庫不足での出庫勧告の作成] フィールドの設定をチェックします。