カンバンの設定

カンバン供給システムの設定には、カンバン機能の以下の部分の属性と設定が含まれます。

  • (オプション) 工程倉庫およびフロア在庫品目の定義
  • (オプション) カンバンオーダ勧告設定
  • カンバン製造オーダ発行デフォルト
  • 出庫勧告実行番号設定
  • 品目と供給の設定
  • シグナル設定
  • ループ設定

工程倉庫および品目

[カンバン]供給システムを使用して供給される工程倉庫は、通常倉庫または工程倉庫として定義できます。倉庫を工程倉庫として定義するには、[倉庫 (whwmd2500m000)] セッションの [倉庫タイプ] フィールドで [工程] を選択します。

通常、品目は [製造]、[購買]、または [製品] 品目として定義されますが、カンバンシステムではフロア在庫品目も使用できます。品目をフロア在庫品目として定義するには、[品目 - 倉庫管理 (whwmd4600m000)] セッションのフロア在庫チェックボックスをオンにします。

カンバンオーダ勧告設定

品目と倉庫の組合せごとに、[倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [オーダ勧告の生成] チェックボックスをオンにすることで、オーダ勧告が作成されるように指定できます。このセッションの [オーダ勧告の自動確認] チェックボックスがオンの場合、カンバンオーダ勧告は自動的に確認されます。

カンバン製造オーダ発行デフォルト

[倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [製造オーダの自動発行] チェックボックスによって、製造オーダの自動発行のデフォルト設定が決まります。このチェックボックスをオンにすると、該当する品目と倉庫の組合せに関して作成された製造オーダはデフォルトで自動的に発行されます。オフの場合は、製造オーダが [製造オーダの発行 (tisfc0204m000)] セッションで発行されます。このチェックボックスの設定は、次のフィールドに反映されます。

  • [オーダの生成 (カンバン) (whinh2200m000)] セッションの [製造オーダの発行] チェックボックス
  • [デフォルト] オプションを選択した場合は、[製造オーダ勧告の転送 (whina3202m000)] セッションの [製造オーダの発行] フィールド[デフォルト] に設定されている場合は、選択範囲内の製造オーダ勧告の品目と倉庫の組合せに関して [倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [製造オーダの自動発行] チェックボックスの設定が確認されます。

[倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [製造オーダの自動発行] チェックボックスのデフォルト値は、 [品目 - 倉庫管理 (whwmd4500m000)] セッションまたは [サイト別品目 - 倉庫管理 (whwmd4104m000)] セッション (サイトが導入されている場合) の [製造オーダの自動発行] チェックボックスから取得されます。

[品目 - 倉庫管理 (whwmd4500m000)] セッションの [製造オーダの自動発行] チェックボックスのデフォルト値は、[品目倉庫管理デフォルト (whwmd4501m000)] セッションの [製造オーダの自動発行] チェックボックスから取得されます。

出庫勧告実行番号設定

次のフィールドで、カンバン供給オーダ用に生成される出庫勧告のデフォルト実行番号を指定できます。

  • [発生元別デフォルトオーダタイプ (whinh0120m000)] セッションの[実行]
  • [倉庫 (whwmd2500m000)] セッションの[ケース実行番号]

[出庫勧告の生成 (whinh4201m000)] セッションを使用して実行番号をマニュアルで指定しないと、これらのデフォルト実行番号がカンバン供給オーダの出庫勧告の生成に使用されます。

実行番号をマニュアルで指定しなかった場合、[発生元別デフォルトオーダタイプ (whinh0120m000)] セッションにデフォルト実行番号が存在すると、その番号が使用されます。[発生元別デフォルトオーダタイプ (whinh0120m000)] セッションに番号が存在しない場合は、[倉庫 (whwmd2500m000)] セッション内に定義されている実行番号が使用されます。

オーダまたはオーダ勧告の自動生成

[倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [カンバンオーダ/勧告の自動生成] チェックボックスをオンにして、新規に追加または有効化されたシグナルについて、カンバン供給オーダまたはオーダ勧告を生成します。

カンバンオーダ勧告グループ

カンバンオーダ勧告が導入されている場合、各カンバンシグナルにオーダ勧告がデフォルトで作成されます。

[倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [オーダ勧告の結合] チェックボックスがオンの場合、同じ品目に対する複数のカンバンシグナルからの供給要求を、1 つの勧告に分類できます。

既存の勧告が確認されない場合、新しい供給要求が既存のカンバンオーダ勧告に追加されます。一致する未確認オーダ勧告が存在しない場合、新しいオーダ勧告が作成されます。

同一の購買品目の供給要求は、1 つの購買オーダ勧告に分類されます。購買オーダ勧告が確認されると、取引先が同じであれば、さまざまな品目の購買オーダ勧告を 1 つの購買オーダに変換できます。

同一の製造品目の供給要求は、1 つの製造オーダ勧告に分類できます。

同一の品目と供給元倉庫の供給要求は、1 つの倉庫オーダ勧告に分類できます。

オーダ勧告が複数のカンバンシグナルから作成された場合は、オーダ勧告の作成をトリガしたカンバンシグナルが、カンバンオーダ勧告セッションから開始できる個別のセッションに表示されます。

品目と供給の設定

カンバン供給システムを使用して倉庫に品目を供給できるようにするには、[倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [供給] タブで次のステップを行います。

  1. [供給システム] フィールドで、[カンバン] を選択します。
  2. 品目が倉庫から供給される場合は、[供給元倉庫] チェックボックスをオンにする必要があり、[供給倉庫] を指定できます。
  3. 品目が発注先またはワークセンタから供給される場合は、[供給元倉庫] チェックボックスをオフにする必要があります。品目タイプによって、品目が発注先から供給されるかワークセンタから供給されるかが決まります。

    • 品目タイプが [製品] である場合、[品目 (tcibd0501m000)] セッションの[実際]フィールドに表示される品目の供給ソースによって供給元が決まります。

      • 供給ソースが [購買] の場合は、取引先
      • 供給ソースが次の場合は、ワークセンタ

        • [ジョブショップ]
        • [繰返生産]
        • [組立]
        • [配分]
    • 品目タイプが[購買]の場合、品目は発注先から供給されます。品目の供給元として、購買元の取引先および出荷元取引先を指定できます。購買元の取引先および出荷元取引先が指定されていない場合、[品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションから該当品目のデフォルトの発注先が取得されます。
    • 品目タイプが[製造]の場合、品目はワークセンタから供給されます。製造では、工程管理のモジュールからワークセンタが取得されます。
注: 

有効なカンバンシグナルが存在するときに [カンバン] 供給システムから他の供給システムに変更した場合、「有効なシグナルが存在します。続行しますか?」 というメッセージが表示されます。[Yes] をクリックした場合、有効なシグナルが無効に設定され、シグナルに関連付けられたすべてのフィールドは値を保持したまま読取専用になります。これは、[カンバン] 供給システムに簡単に戻せるようにするためです。

シグナル設定

  1. [倉庫マスタデータパラメータ (whwmd0100s000)] セッションの [カンバン] タブ:

    • デフォルトでカンバンシグナルを再利用可能にするかどうかを指定する [カンバンシグナルの再使用] チェックボックスをオンにします。
    • マスクに基づいてカンバンシグナルを作成する必要がある場合は、[ID マスク] フィールドでカンバンラベルのデフォルトマスクを指定します。事前定義カンバンシグナルが導入されている場合、このフィールドは使用できません。
  2. [倉庫 (whwmd2500m000)] セッションの [カンバン] タブ:

    • 倉庫に保管される品目についてカンバンシグナルを再利用可能にするかどうかを指定する [カンバンシグナルの再使用] チェックボックスをオンにします。
    • [ID マスク] フィールドに倉庫のカンバンラベルを指定します。現在のサイトまたは現在の会社で事前定義されたシグナルが使用されている場合、このフィールドは使用できません。
  3. [倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの [カンバン] タブで、以下のフィールドを指定します。

    • [供給数量]
    • [ラベルレイアウト]

事前定義シグナル設定

事前定義カンバンシグナルは、ロジスティック会社またはサイト別に導入されます。事前定義されたカンバンシグナルの使用が導入されている場合、マスクを使用してカンバンシグナルのレイアウトを定義することはできません。

  • 現在のロジスティック会社でマスクを使用せずにカンバンシグナルをマニュアルで入力する必要がある場合は、[倉庫マスタデータパラメータ (whwmd0100s000)] セッションで [事前定義カンバンシグナルの使用] チェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオンにした場合、[ID マスク] フィールドは使用できません。
  • [サイト別倉庫管理設定 (whwmd2101m000)] セッションの [カンバンシグナル] セクションで、カンバンシグナルを関連サイトのマスクを使用せずにマニュアルで入力する必要がある場合は、[事前定義カンバンシグナルの使用] チェックボックスをオンにします。このチェックボックスがオンの場合、現在のサイトの倉庫にカンバンシグナルマスクを定義することはできません。

ループ設定

[倉庫別品目データ (whwmd2110s000)] セッションの[カンバン]タブで、以下のフィールドの値を指定します。

  • [シグナル数]
  • [合計供給数量]

カンバンシグナル数は、マニュアルで指定することも自動計算にすることもできます。シグナル数を自動計算する場合は、以下のフィールドの値も指定します。

  • [履歴需要の範囲]
  • [将来の需要の範囲]
  • [オフセット日付]
  • [オフセット日付]
  • [平均日次需要]
  • [バッファ]
  • [在庫適用範囲]
注: 
  • 需要の変動に容易に対応するには、[カンバンパラメータの一括更新 (whinh2200m100)] セッションで、選択した範囲の倉庫と品目についてカンバン供給設定を調整します。
  • LNエンタープライズモデラ Content Pack を使用する場合は、MPL0030 (カンバン) ウィザードを使用して、カンバンを設定することを検討してください。会社の業務機能モデルを指定した後、[プロジェクトモデル別ウィザード (tgwzr4502m000)] セッションでこの事前定義ウィザードを実行できます。