在庫検査

在庫検査を使用して、在庫に保管されている品目が必要な品質基準を満たしているかどうかをチェックします。オイルや化学薬品などの品目は、時間とともに劣化する可能性があるため、定期的な検査が必要になります。また、倉庫の停電など、想定外の状況が発生した場合も、即座の検査が必要になる場合があります。

臨時の在庫検査と定期的な在庫検査の両方を作成できます。

臨時の在庫検査は、[倉庫在庫検査 (whinh3622m200)] セッションでマニュアルで作成します。定期在庫検査は、[在庫検査の生成 (whinh2211m000)] セッションで作成されます。

在庫検査のヘッダおよびライン

在庫検査は、1 つのヘッダおよび 1 つ以上のラインで構成されます。

在庫検査ヘッダには、倉庫、保管場所、品目、集計検査結果などの一般情報が表示されます。

在庫検査ラインは、最も詳細なストックポイントレベルで情報を表示します。たとえば、品目がロット管理され、シリアル番号管理されている場合、検査ラインにはシリアル番号と、シリアル番号ごとの検査結果が表示されます。品目がロット管理されている場合は、該当するロットに含まれる品目の検査結果が検査ラインに表示されます。

在庫検査扱い単位

扱い単位の在庫検査を作成できます。

扱い単位に在庫検査が作成されると、検査ヘッダが [倉庫在庫検査概要 (whinh3122m200)] セッションおよび [倉庫在庫検査 (whinh3622m200)] セッションに表示されます。検査ラインがこのセッションの [検査ライン] タブに表示され、扱い単位が [扱い単位] タブに表示されます。

ブロック

検査される在庫の品目は、入庫および出庫処理、循環棚卸、在庫調整に対して自動的にブロックされます。

検査結果

在庫内の品目の場合、次の検査結果を指定できます。

  • 承認済
  • 破壊済
  • 廃棄済
  • 不合格

承認済品目の場合、ブロックは自動的に解除されます。

廃棄済品目および破壊済品目は、自動的に作成された調整オーダにより在庫から削除されます。破壊済品目が会社所有ではない場合、これは所有者の経費になります。

調整オーダが自動的に作成および処理され、会計取引が作成されます。

不合格品目は、さらに調査するために隔離検査処理の対象となります。

隔離検査機能が導入されていない場合、不合格品目は、自動作成された調整オーダにより在庫から削除されます。

在庫検査の隔離検査処理

隔離検査された品目は、入庫および出庫処理に対して自動的にブロックされます。

隔離検査では、現状のまま使用、再作業、販売業者に返品、廃棄など、次のアクションの処分が品目に付与されます。

在庫検査で不合格となった品目の隔離検査処理は、品目が保管される倉庫または保管場所で実行されます。オプションで、[隔離検査在庫処分 (whwmd2172m000)] セッションの [隔離検査在庫の移動] オプションを使用して、品目を別の保管場所に移動します。

隔離検査処理の後、選択した処分によって在庫を移動するかどうか、およびその方法が決定されます。たとえば、購買返品オーダにより発注先に返品したり、製造オーダにより再作業保管場所に送ったり、処分が 「現状のまま使用」 の場合は単純にブロック解除したりできます。

在庫検査の所有権

委託または顧客所有在庫を検査する場合、検査ラインで在庫の所有者を指定する必要があります。検査ラインを保存するとき、在庫が次のセッションの所有権設定に従って 「手持」 かどうかがチェックされます。

  • [倉庫 - 品目在庫所有権 (whwmd2615m000)]
  • [倉庫およびロット別在庫 (whltc1605m000)]
  • [品目 - シリアルおよび倉庫 (whltc5100m000)]

在庫検査のために品質と統合

倉庫管理在庫検査を品質在庫検査にリンクできます。

品目に倉庫管理在庫検査の機能が導入されている場合、品目では品質の保管検査機能は使用できません。

在庫検査設定

在庫検査機能は、品目、サイト別品目、および倉庫別品目別に導入されます。

品目別設定は、個別サイトのデフォルト設定として機能し、サイト別設定は、個別倉庫のデフォルト設定として機能します。つまり、品目の中央設定を定義し、個別のサイトまたは倉庫に異なる設定を定義できます。

品目の在庫検査機能を設定するには、次の手順を実行します。

  1. [在庫検査] チェックボックスをオンにします。
  2. [在庫検査の頻度] フィールドで、定期的な検査の頻度を定義します。
  3. 在庫検査レコードのシリーズを指定します。

[在庫検査] チェックボックスおよび [在庫検査の頻度] フィールドは次のセッションで使用できます。

  • [品目 - 倉庫管理デフォルト (whwmd4501m00)]
  • [品目 - 倉庫管理 (whwmd4500m000)]
  • [サイト別品目倉庫管理デフォルト (whwmd4109m000)]
  • [サイト別品目 - 倉庫管理 (whwmd4104m000)]
  • [倉庫別品目データ (whwmd2510m000)]

在庫検査シリーズは、次のセッションで指定します。

  • [在庫処理パラメータ (whinh0100m000)]
  • [サイト別倉庫管理設定 (whwmd2101m000)]
  • [倉庫管理ユーザプロファイル (whwmd1140s000)]

個別サイトで定義されたシリーズは、一般的なパラメータシリーズよりも優先されます。個々のユーザで定義されたシリーズは、一般シリーズおよび個別サイトで定義されたシリーズよりも優先されます。

定期在庫検査の定義

定期在庫検査は、[在庫検査の生成 (whinh2211m000)] セッションで作成されます。検査する品目は、範囲フィールドで検索基準を指定して選択します。

基準に一致し、検査期日が過ぎた品目に対して、在庫検査が生成されます。

期日を計算するために、[倉庫別品目データ (whwmd2510m000)] セッションの [在庫検査の頻度] フィールドの値が、[ストックポイント在庫 (whinr1540m000)] セッションまたは [品目 - シリアルおよび倉庫 (whltc5100m000)] セッションの [最終在庫検査日] フィールドの値に加算されます。

選択範囲基準を満たすものの、計算された期日が現在の日付よりも後の品目については、在庫検査が作成されません。

履歴データ

入庫検査、出庫検査、または在庫検査の履歴データを保存するには、[在庫処理パラメータ (whinh0100m000)] セッションの [検査履歴] チェックボックスをオンにします。