デポ修理でのプロジェクトペギング原価分割

原価分割機能を使用すると、「デポ修理」 のそれぞれ異なる 「フィジカルブレイクダウン」 レベルで原価を収集して、原価をサービス契約のプロジェクトペグから別のプロジェクトペグにリダイレクトできます。

デポ修理の原価分割設定

原価分割は、デポ修理用の物的資源ライン、労働資源ライン、およびその他資源ラインに関して [原価分割 (tppdm3600m000)] セッションで定義する必要があります。

メンテナンス販売オーダ部品メンテナンスラインの作業オーダの作成

メンテナンス作業オーダがメンテナンス販売オーダから作成されており、原価分割が [原価分割 (tppdm3600m000)] セッションで定義されている場合は、既存の原価分割が識別され、材料費ライン、労務費ライン、および雑費ラインのプロジェクトペグに取り込まれます。プロジェクトペグは次の順番でデフォルト設定されます。

  1. プロジェクトがメンテナンス作業オーダヘッダで定義されており、[導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションの [原価分割] チェックボックスがオンになっている場合は、物的資源ラインデータ ([原価分割 - サービス材料費 (tppdm3103m000)])、労働資源ラインデータ ([原価分割 - サービス労務費 (tppdm3104m000)])、およびその他資源ラインデータ ([原価分割 - サービス雑費 (tppdm3105m000)]) の各セッションに基づいて、要素および活動のデフォルト値が [原価分割 (tppdm3600m000)] セッションから取得されます。既存の原価分割が識別され、階層に従ってこれらの原価分割が材料費ライン、労務費ライン、および雑費ラインのプロジェクトペグに取り込まれます。原価分割が材料費ライン、労務費ライン、または雑費ラインに適用されると、[プロジェクトペグ発生元] が [原価分割] に設定されます。詳細については、サービス原価分割の階層および検索パスを参照してください。
  2. [導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションの [原価分割] チェックボックスがオフになっている場合は、要素および活動のデフォルト値が [作業オーダ (tswcs2100m000)] セッションから取得されます。[プロジェクトペグ発生元] フィールドが [最上位需要] に設定されます。
注: 
  • メンテナンス作業オーダ (MWO) が、メンテナンス販売オーダ (MSO) - 部品メンテナンスラインから作成されると、作業オーダヘッダのペギング (プロジェクト、要素、活動) データが部品メンテナンスラインをもとにデフォルト設定されます。
  • メンテナンス作業オーダがメンテナンス販売オーダの部品メンテナンスラインから作成され、かつ参照活動またはマスタ工順が部品メンテナンスラインで定義されるか、または資源ラインがマニュアルで定義されると、その参照活動にリンクされているすべての材料、労務、工具、およびその他所要量ラインが作業オーダ活動資源ラインにコピーされます。
  • 内部作業オーダを作成したら、プロジェクトペギングデータを追加し、作業オーダの状況が 「フリー」 に設定されている場合に限り、このデータを変更することができます。内部作業オーダを作成、変更、またはコピーする場合は、変更理由を指定する必要があります。
  • メンテナンス販売オーダまたは作業オーダをサービスオーダ材料費ラインから作成すると、デフォルトのプロジェクトペギングデータがそのサービスオーダ材料費ラインから取得されてメンテナンス販売オーダ部品ラインまたは作業オーダに取り込まれます。
  • 新規のメンテナンス販売オーダ活動ラインを作成または生成すると、デフォルトのプロジェクトペギングデータが関連するメンテナンス部品ラインまたは関連する作業オーダ活動から取得されます。このデータは修正できません。
  • 作業オーダ活動を作成、更新、または削除すると、関連するメンテナンス販売活動ラインも作成、更新、または削除されます。この同期中にプロジェクトペギングデータが考慮されます。

MSO 部品メンテナンスラインでのペグデータの更新

プロジェクトペギングデータが MSO 部品メンテナンスラインで変更され、かつ MSO 部品メンテナンスラインで修理のためにメイン部品を受け取る前に、メンテナンス作業オーダがすでに作成されている場合、MSO 部品メンテナンスラインで変更が行われると、関連する MWO ヘッダおよび MWO 資源ラインのプロジェクトペグが自動的に更新されます。

注: 

「メンテナンス販売オーダ入庫ライン」 の生成後は、そのペグデータを修正することはできません。

作業オーダの計画

[作業オーダ (tswcs2100m000)] セッションの [プロジェクトペギング在庫] チェックボックスがオンになっている場合は、倉庫から主品目を出庫するために、プロジェクトペグデータが処理の目的で倉庫管理に転送され、倉庫オーダに出庫ラインが作成されます。

[作業オーダ (tswcs2100m000)] セッションの [プロジェクトペギング在庫] チェックボックスがオンになっている場合は、主品目の入庫用またはそれぞれの材料ライン ([作業オーダ物的資源 (tswcs4110m000)] セッションで [納入タイプ] が [倉庫から]、[キットから]、[倉庫へ]、または [購入] に設定されている) 用の計画在庫処理を作成するために、メンテナンス作業オーダヘッダのプロジェクトペグが倉庫管理に転送されます。

[作業オーダ (tswcs2100m000)] セッションでは、プロジェクトペグでない品目 (倉庫から出庫される) に関して [プロジェクトペギング在庫] チェックボックスがオフになります。また、プロジェクトペグはそのような品目の計画在庫処理には適用できません。

[作業オーダ (tswcs2100m000)] セッションの [プロジェクトペギング在庫] チェックボックスがオンになっている場合は、有効在庫チェックの実行時に専用のプロジェクト在庫の利用性をチェックするために、作業オーダ物的資源ラインのプロジェクトペグが使用されます。

注: 

メンテナンス作業オーダの計画時、プロジェクトペグの有効性がチェックされます。ペグが有効でない場合は、エラーメッセージが表示されます。

作業オーダの発行

[作業オーダ (tswcs2100m000)] セッションの [プロジェクトペギング在庫] チェックボックスがオンになっている場合は、作業オーダの発行時に、作業オーダ計画在庫処理が更新され、必要な材料に関して倉庫出庫ラインが作成されます。材料費ラインのプロジェクトペグは倉庫に転送されます。

実際作業オーダ原価の登録

実際材料費、労務費、または雑費が作業オーダ資源ラインに登録されると、会計取引が作成されます。また、プロジェクトペグデータが作業オーダ資源ラインをもとにデフォルト設定されます。実際原価が登録され、原価ラインがペギングされると、それらの原価がプロジェクトに転記されます。新規に作成された労務ラインの場合は、メンテナンス作業オーダがプロジェクトペギングされ、[導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションの [原価分割] チェックボックスがオンになり、デフォルトのペギングデータが [原価分割 (tppdm3600m000)] セッションから取得されます。原価分割が定義されていない場合、デフォルトのペギングデータは [作業オーダ (tswcs2100m000)] セッションから取得されます。新規の実際資源ラインには、上述の標準のプロジェクトペグデフォルト設定メカニズムが適用されます。

作業オーダ活動の外注

作業オーダ活動を外注すると、[作業オーダその他資源 (tswcs4130m000)] セッションで [原価タイプ] が [外注] に設定された作業オーダその他資源ラインが作成されます。プロジェクトペグは、適用可能な原価分割またはメンテナンス作業オーダヘッダから、外注用に作成された購買オーダへとデフォルト設定されます。

関連作業オーダの作成

部署転送のためメンテナンス作業オーダが作成された場合は、既存のメンテナンス作業オーダのプロジェクトペグデータを新規のメンテナンス作業オーダに転送する必要があります。同じ部署 (分解/組立シナリオ) 内で転送される関連メンテナンス作業オーダを作成すると、[作業オーダ物的資源 (tswcs4110m000)] セッションで物的資源ラインのデフォルトのプロジェクトペグおよびプロジェクトペグ発生元が新規の関連メンテナンス作業オーダから取得されます。

作業オーダのクローズ

作業オーダのクローズ時は、倉庫に修理済品目を入庫し直すための倉庫オーダが作成されます。完全には消費されない倉庫納入用に返品納入ラインが作成されます。上述の標準のプロジェクトペグデフォルト設定メカニズムが使用されます。

履歴への作業オーダの転記

クローズ済および取消済の作業オーダは履歴に転記されます。プロジェクトペグデータもコピーされます。

メンテナンス販売オーダ適用範囲ライン追加費用の追加

追加費用に関して適用範囲ラインをマニュアルで追加すると、プロジェクトペグは、その適用範囲ラインがリンクされているメンテナンス販売オーダヘッダまたはラインからデフォルト設定されます。

注: 

適用範囲ラインが 「部品メンテナンスライン」 にリンクされており、[導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0100s000)] セッションの [原価分割] チェックボックスがオンになっている場合は、要素および活動のデフォルト値が [原価分割 - サービス雑費 (tppdm3105m000)] セッションから取得され、メンテナンス販売オーダヘッダ/ラインから取得されたデフォルトのプロジェクトペグデータが上書きされます。

原価メンテナンス販売オーダ適用範囲ライン

[メンテナンス販売オーダ (tsmsc1100m000)] セッションでメンテナンス販売オーダまたは個々の適用範囲ラインの [状況] が [原価計算] に設定されている場合は、請求書ラインが作成され、適用範囲ラインのプロジェクトペグが 「請求」 に転送されます。