適用範囲手順

サービスオーダの実行中に発生する原価の登録および修正を行うには、次のセッションを使用します。

  • [サービスオーダ見積材料費 (tssoc2120m000)]
  • [サービスオーダ実際材料費 (tssoc2121m000)]
  • [サービスオーダ見積労務費 (tssoc2130m000)]
  • [サービスオーダ実際労務費 (tssoc2131m000)]
  • [サービスオーダ見積雑費 (tssoc2140m000)]
  • [サービスオーダ実際雑費 (tssoc2141m000)]

これらの原価ラインは、サービスオーダ活動の実行中に使用された材料費、労務費、および雑費を示します。[サービスオーダ見積材料費 (tssoc2120m000)] セッションで見積原価データを定義すると、LN により、[サービスオーダ実際材料費 (tssoc2121m000)] セッションで実際原価データが自動的に定義されます。

指定された品目の在庫データが [サービスオーダ見積材料費 (tssoc2120m000)] セッションおよび [サービスオーダ実際材料費 (tssoc2121m000)] セッションに表示されます。

適用範囲実際原価

実際原価セッションの適用範囲タブは、原価ラインが財務的にどのようにカバーされるかを示します。実際原価ラインの [合計販売額] フィールドに値を入力するか、値を変更すると、LN で自動的に適用範囲が決定されます。適用範囲はいつでもマニュアルで変更することができます。

LN で決定される適用範囲金額は次のとおりです。

  • サービス契約
  • 保証
  • サービスオーダ見積
  • フィールド変更オーダ (FCO)
  • サービスオーダ請求

ユーザ定義の適用範囲金額は次のとおりです。

  • 雑費
注: 

LN は登録された原価の適用範囲を次の順に決定します。

  1. 保証
  2. サービス契約
  3. サービスオーダ請求

適用範囲のマニュアルでの変更

原価ラインが財務的に承認されない場合、適用範囲をマニュアルで変更することができます。サービス契約、サービスオーダ見積、および保証の適用範囲のチェックボックスをオフにすると、適用範囲がなくなります。これらのチェックボックスは、デフォルトでオンになっています。ユーザがこれらのチェックボックスのいずれかを変更すると、販売額フィールドに収められている適用範囲はゼロになります。その場合、LN は販売額を他の適用範囲金額に振り替えます。次のフィールドをマニュアルで変更することができます。

  • 販売額営業権
  • 請求販売額

原価ラインが財務的に承認されるまで、LN は適用範囲を実際に費やされた原価ではなく割当原価として処理します。このため、サービス契約、サービスオーダ見積、および保証の適用範囲をマニュアルで変更することができます。

原価額

LN は適用範囲の原価額を決定します。この金額をユーザがメンテナンスすることはできません。原価額フィールドが必要な理由は、原価額が財務会計に転記されるからです。販売の適用範囲をマニュアルで変更すると、LN は同様の比例的な方法で原価額を計算します。

保証

保証が有効になるのは、活動を遂行すべき対象のシリアル番号付品目にリンクされている場合です。構成管理モジュールでは、保証をシリアル番号付品目にリンクすることができます。指定されたシリアル番号付品目に保証が関連付けられていないと、LN は親シリアル番号付品目に保証が関連付けられているかどうかをチェックします。保証がシリアル番号付品目に有効である場合、LN は、合計販売額のどの部分を保証条件の対象とするかを判断します。保証の対象となる金額が [保証] フィールドに納められます。合計販売額の一部が保証の対象にならない場合、LN はサービス契約適用範囲が当てはまるかどうかをチェックします。

サービス契約

有効なサービス契約がサービスオーダヘッダの設置グループにリンクされている場合、LN は、契約管理モジュールに格納されているデータを使用して、サービス契約の適用対象となる販売額を決定します。この金額は、[契約] フィールドに収められます。

サービスオーダ見積

サービスオーダ見積からサービスオーダを生成することができます。サービスオーダ見積番号はサービスオーダヘッダに格納されています。LN はサービスオーダ請求の手順を使用して、サービスオーダ見積で合意された固定額を請求します。このため、ユーザがサービスオーダを作成すると、LN で特殊な活動が生成されます。この活動は通常のオーダ手順に関しては意味がありません。この活動をオーダ手順から除外するために、活動の状況は 「完了」 になります。顧客と合意し、原価タイプで定義されたサービスオーダ見積金額は、実際原価ラインにコピーされ、請求対象金額として (請求販売額 フィールドに) 格納されます。サービスオーダの実際原価を登録すると、LN で、実際原価ラインごとに次の内容が自動的にチェックされます。

  • 実際の販売額全体がサービスオーダ見積の適用対象であること。
  • 販売額が全体的または部分的に請求されていること。サービスオーダ見積の適用対象ではないからです。

フィールド変更オーダ

フィールド変更オーダからサービスオーダが生成される場合、フィールド変更オーダ番号がサービスオーダヘッダに収められます。サービスオーダに関して登録される実際原価は、フィールド変更オーダ用の特別予算によって財務的にカバーされます。実際販売額の総額はフィールド変更オーダの販売額フィールドに格納されます。

その他

[その他] フィールドには、顧客の支払いから除外された適用範囲金額を入力できます。この金額は、定義済の適用範囲分類として分類することができません。

  • 保証
  • サービス契約
  • 見積
  • FCO
注: 

このフィールドにマイナスの値を入力すると、この値は請求額に加算されます。これによって、フィールド変更オーダの支払を顧客に請求することができます。

サービスオーダ請求

サービスオーダ活動に関連するサービスタイプのサービス手順が次の場合、保証の適用対象でもサービス契約の適用対象でもない販売額が請求販売額 フィールドに格納されます。

  • 外部の問題
  • 外部メンテナンス
  • 工具のメンテナンス

他のすべてのサービス手順では、LN で販売額が販売額営業権フィールドに格納されます。