クレーム処理に対するワークフローの影響

クレームに関連する処理は、クレームに対してワークフローが有効である場合、または無効である場合に影響を受けます。

各処理への影響については、次のセクションで説明します。

クレームの作成

クレームに対してワークフローが有効である場合、ION を持つワークフロー伝票権限 (WFDA) を使用してヘッダレベルのみでクレームが承認できるため、[顧客/発注先クレーム伝票承認] チェックボックスはクレームヘッダに表示されません。

クレームに対してワークフローが有効でない場合は、[顧客/発注先クレーム伝票承認] チェックボックスはクレームヘッダに表示され、[クレーム管理パラメータ (tscmm0100m000)] セッションの設定に基づいて設定されます。

注: 

この設定は修正できません。

クレームラインのレビュー

クレームの [顧客/発注先クレーム伝票承認] チェックボックスがオンの場合、またはクレームでワークフローが有効な場合、各クレームラインが [レビュー済] としてマークされます。クレーム手順が実行されると、クレームラインの [レビュー] オプションが有効になり、クレームライン状況が [承認保留] に設定されます。

[レビュー] オプションを選択すると、[顧客クレームラインのレビュー (tscmm1205m000)] セッション (発注先クレームの場合 [発注先クレームラインのレビュー (tscmm2205m000)] セッション) が表示されます。このセッションでは、決定理由、レビュー日、および追加テキストを指定できます。選択したクレームラインでこのデータが更新されます。

レビュー後、クレームライン状況は [承認保留] に設定されます。

すべてのクレームライン状況が [承認保留] に設定されている場合、クレームヘッダの [承認] オプションが有効になります。

クレームとクレームラインの承認

クレームに対してワークフローが有効である場合、すべてのクレームラインの状況が [承認保留] に設定されている場合のみ、クレームヘッダで [承認] オプションが有効になります。クレームラインは個別に承認して ION に送信することはできません。

[承認] オプションを選択すると、リンクされているすべてのクレームラインとを持つクレームがチェックアウトされ、WFDA のために ION に送信されます。

クレームヘッダおよびラインの状況は [承認保留] のままですが、クレームヘッダの [ワークフロー状況] が [承認保留] に更新されます。

承認が ION から受信された後、すべてのクレームラインおよびクレームヘッダの状況が [承認済] に更新されます。クレームヘッダの [ワークフロー状況] も [承認済] に更新されます。

ワークフローが有効ではない場合、クレームについて次の 2 つのシナリオが考えられます。

シナリオ 顧客/発注先クレーム伝票承認 クレームへの影響
1 × クレームヘッダの [承認] オプションが有効になり、各クレームラインの承認処理を開始するために使用されます。クレームは [顧客クレーム (ライン) 全体の承認 (tscmm1210m000)] セッションを使用して承認する必要があります。
注: 

発注先クレームの場合 [発注先クレーム (ライン) 全体の承認 (tscmm2210m000)] セッションが使用されます。

状況が [承認済] 以外のクレームラインが存在する場合、クレームヘッダの [承認] オプションが有効になります。

クレームライン状況は、すべての保留ユーザアクションが処理済の場合にのみ [承認保留] に設定されます。[承認保留] のクレームラインのみを承認できます。

2 クレームヘッダの [承認] オプションが有効になるのは、すべてのクレームラインの状況が [承認保留] に設定されている場合のみです。クレームラインは個別に承認できません。

クレームの承認時、各クレームライン状況は [承認済] に設定され、すべてのラインが承認されるとクレームヘッダ状況が [承認済] に設定されます。

[顧客クレームラインのレビュー (tscmm1205m000)] セッションを使用してラインをレビューする際、レビュー決定理由は、すでに各クレームラインに割り当てられています。

注: 

[発注先クレームラインのレビュー (tscmm2205m000)] セッションを使用して、発注先クレームラインをレビューします。

ワークフローがアクティブではない場合、クレームラインでは次の 2 つのシナリオが考えられます。

シナリオ 顧客/発注先クレーム伝票承認 クレームラインへの影響
1 × 各クレームラインは個別に承認できます。

クレームが提出されると、ライン状況は、保留中のユーザアクションが存在せず、状況が [承認保留] に設定されている場合のみ、ライン状況を [承認済] にして処理することができます。

クレームラインは [顧客クレーム (ライン) 全体の承認 (tscmm1210m000)] セッションを使用して承認する必要があります。

注: 

発注先クレームの場合 [発注先クレーム (ライン) 全体の承認 (tscmm2210m000)] セッションが使用されます。

2 クレームは、クレームヘッダからのみ承認できます。クレームラインは個別に承認できません。

クレームの拒否

クレームに対してワークフローが有効である場合、状況が [承認保留] である限り、クレームラインを拒否できます。1 つの拒否済ラインがある複数のラインとを持つクレームが承認のために ION に提出され、クレーム伝票が ION で拒否されると、クレームラインおよびヘッダの状況は ([承認保留] および [拒否]) で維持され、クレームヘッダの [ワークフロー状況] が [開始前] に設定されます。

クレームまたはラインデータを修正し、クレームを再び提出することができます。

ION での拒否に基づきクレームを拒否する必要がある場合、クレームヘッダの [拒否] オプションを使用することができます。[顧客クレーム (ライン) 全体の拒否 (tscmm1220m000)] が表示され、その拒否理由を定義する必要があります。

注: 

発注先クレームの場合、[発注先クレーム (ライン) 全体の拒否 (tscmm2220m000)] セッションが表示されます。

すべてのクレームラインおよびクレームヘッダ状況が [拒否] に設定され、クレームまたはクレームラインデータは修正できません。

注: 

拒否されたクレームラインのみを持つクレームは、承認用に提出できません。

クレームに対してワークフローが有効でない場合は、クレームラインの [拒否] オプションを使用して、個々のクレームラインを拒否できます。クレームライン状況が [拒否済] に設定され、ラインデータを修正することはできません。

[顧客クレーム (ライン) 全体の拒否 (tscmm1220m000)] が表示され、その拒否理由を定義する必要があります。選択したクレームラインについてこのセッションにアクセスすると、ライン状況のみが [拒否] になります。

注: 

発注先クレームの場合、[発注先クレーム (ライン) 全体の拒否 (tscmm2220m000)] セッションが表示されます。