外部スケジューリングパッケージを使用するには
LN のプロジェクトでは、外部スケジューリングパッケージ (たとえば、Microsoft Project) を使用して活動構造のスケジュール情報を決定できます。外部スケジュールパッケージ (ESP) の主な機能は、活動と予算ラインの両方に対してスケジュール情報を設定することです。このスケジュール情報は、活動予算および時系列予算に使用できます。この機能を有効にするには、ESP が LN の所要量計画と情報を共有する必要があります。このドキュメントでは、以下の内容を説明します。
- インタフェースの利点
- パラメータを使用したアプリケーションの設定
- 原価対象設定
- 外部スケジュールパッケージの実際のエクスポートおよびインポート処理における、インタフェースセッションの使用
Microsoft Project XML 形式を使用し、外部スケジュールパッケージを使用する主なメリットとは、複数のパッケージがこの XML 形式と互換しているという点です。たとえば Microsoft Project もその一つですが、他の製品を検討することもできます。
以下のような利点があります。
- 追加ソフトウェアは必要ありません。利用可能な XML ファイルを、Microsoft が定義した形式で使用できます。
- シンプルな技術で、簡単に拡張できます。また、オペレーティングシステムや、インストール済のその他のソフトウェアに依存することもありません。
- 統合機能を使用し、Microsoft の XML 形式を使う他のパッケージに接続することもできます。そのため、顧客がすでに使用しているスケジュールパッケージを使うことも LN 顧客のクライアントが指定したスケジュールパッケージを使うこともできます。
- 顧客の要件に適しており、かつ顧客が承認した所有権に準じたパッケージを使用できます。
ESP が活動構造のスケジュール情報を決定できるようにするには、以下の操作が必要です。
- 活動構造の作成
- 活動予算を使用し、資源所要量を任意で指定する
- ESP にデータをエクスポートする
- ESP に任意で資源を割り当てる
- 計画結果を表示する
- 情報を XML にエクスポートし LN にデータをインポートする
- プロジェクト (活動、予算ライン) の設定は LN で行って結果を ESP にエクスポートするか、ESP にプロジェクトと活動を設定することで行われます。このとき、ESP に資源 (予算) ラインを作成する前に LN 資源 (原価対象) をエクスポートするためには、少なくとも 1 回のエクスポート処理を実行する必要があります。
計画は外部スケジュールパッケージで実行でき、プロジェクトは LN で開始、実行、追跡、終了できます。進捗は、外部スケジュールパッケージを使用して監視できます。
活動構造の作成: 所要量計画を使用して、階層的な活動構造を作成します。この構造の構成ブロックは、(階層の最上位については) WBS 要素として定義可能な活動です。構造の階層レベルは以下のとおりです。
- 作業分解構造要素
- 統制勘定
- 計画パッケージ
- ワークパッケージ
[プロジェクトパラメータ (tppdm0100s000)] セッションの [すべての活動タイプ] チェックボックスがオンの場合、これらのさまざまな活動タイプを使用できます。このチェックボックスがオフの場合、活動タイプは [ワークパッケージ] になります。
LN の情報に基づき、XML ファイルを作成します。XML には、活動構造とマイルストーンデータ以外に、従業員、職種グループ、原価対象、予算、カレンダーデータを含めることができます。
ESP にデータをインポートします。活動構造、従業員データ、職種グループ、カレンダー、原価対象、既存の予算ライン、およびマイルストーンを ESP にインポートできます。
インポートは ESP から開始され LN とのインタラクティブアクセスは必要ありません。開始日、終了日、またはその両方が、構造の転送時の ESP にあらかじめロードされます。アプリケーションからスケジュール済日付が追加されるのは、データの初回転送時のみです。日付が指定されない場合、持続期間は活動に関する既存の情報から求めることができます。
ESP で、各プロジェクト活動は XML ファイルに変換されます。このコードファイルを使用して、ESP で活動を作成できます。下位活動のリソース割当とスケジュール済日付がどちらも活動に含まれ、日付関連の情報をプロジェクトで使用することができます。
ESP でのリソース割当: 活動ごとにスケジュールを作成し、リソースを活動に割り当てることができます。リソースを割り当てるには、活動をプロジェクト定義で定義されている標準原価対象またはプロジェクト固有原価対象にリンクする必要があります。
活動予算の表示: 処理のこの段階では、活動構造には予算編成情報とスケジュール情報が含まれます。このデータはプロジェクトに転送して戻すことができます。アプリケーションにより ESP リソース割当はプロジェクト予算ラインに変換されます。リソースは、プロジェクト原価対象、従業員、および職種グループにマップされます。