見積を定義するには

見積処理は、提案、見積、入札を準備するために使用されます。見積は、販売価格、および、提案したスコープ、プロジェクトスケジュール、契約に関する情報から構成されます。

  1. 前提条件

    [プロジェクト (tppdm6100m000)] セッションでプロジェクトを作成します。活動構造または要素構造を使用できます。

  2. 見積バージョンの定義

    [見積バージョン (tpest1100m000)] セッションで見積バージョンを作成します。さまざまな見積バージョンを使用することにより、異なる見積を作成できます。たとえば、別の見積と比較するために契約拡張を作成したり、見積の追加のスコープを処理します。各見積バージョンは独自で、別のバージョンと関連付けや派生の関係はありません。

  3. [プロジェクト]から構造をコピー

    構造を見積バージョンにリンクすることができます。ただし、構造を使わないで見積を作成することもできます。構造コードを作成するには、[見積バージョン (tpest1100m000)] セッションで、[特定] メニューの [見積構造] を選択します ([注意]: 新しい構造コードには構造要素が必須です)。[特定] メニューの [構造要素の生成] を選択します。

    [構造要素の生成 (tpest1220m000)] セッションでは、プロジェクト固有の活動、要素、拡張リスト、または原価構成要素から構造要素をコピーできます。これらの新しい要素は、[見積構造 (tpest1110m000)] セッションで表示できます。1 つの見積バージョンには、最高で 8 構造をリンクできます。見積に複数の構造をリンクすると、必要に応じて見積を分類できます。

    たとえば、顧客が 10 隻の船舶の見積を依頼したとします。この見積プロジェクトは、活動が基準になります。バージョンには、「システムエンジニアリング」、「部品製造」 などの活動のある活動構造を使用します。この場合、入札で顧客にはこのレベルで詳細を開示したくないため、あまり詳しくない要素構造を見積ラインにリンクします。入札の準備中は、「船倉」、「甲板室」、「ナビゲーション」 などのリンクされた要素だけを使用します。この結果、入札では顧客に対し開示したい部分のみを提示できます。

  4. 見積ラインの定義

    [見積ライン (tpest2100m000)] セッションは見積機能で非常に重要です。[見積バージョン (tpest1100m000)] セッションで [特定] メニューの [見積ライン] を選択します。見積バージョンのラインを指定します。見積ラインには、実際原価または販売価格が含まれます。販売価格と実際単位原価を組み合わせることもできます。

    原価見積から販売見積を定義することも、さまざまな見積バージョンを使用することもできます。見積ラインは、トップダウンまたはボトムアップ (または両方の見積タイプの組み合わせ) です。ボトムアップ見積ラインは合計されて、全体的な見積が得られます。トップダウン見積ラインは、常に第一構造に関連付けられています。合計見積値は、見積ラインを使用して、見積バージョン構造全体に配分されます。

    [注意]: 見積セッションを使用して、プロジェクトの見積を計算できます。ただし、Microsoft Excel 統合を使用して見積を計算することもできます。

  5. 見積のスケジュール

    関連付けられた見積ラインに開始日と終了日をエクスポートできます。[特定] メニューの [ユーティリティの修正] をクリックし、[活動にもとづく見積ライン日付の更新 (tpest2204m000)] セッションを選択すると、発生原価と予定販売の日付が更新されます。

  6. 見積のローンチ

    [見積を予算にローンチ (tpest2200m000)] セッションを使用して、見積を予算編成モジュールにローンチします。たとえば、顧客が入札を承認した場合、または、作業 (の一部) を開始する必要がある場合です。

    見積処理の場合、構造は空でもかまいません。見積をプロジェクト予算にローンチする場合、ラインをコピー可能なデフォルトの要素、活動、拡張、または原価構成要素を指定する必要があります。バージョンまたは見積ラインの状況を [最終] に設定して、見積を予定どおりにローンチすることができます。

    入札が成功すると、以下のオプションを使用できます。

    • 見積をプロジェクトとしてローンチできます。
    • [プロジェクトのコピー (tppdm7840m000)] セッションで見積プロジェクトをコピーして、新しいプロジェクトを開始することができます。その結果、見積モジュールのプロジェクト状況が [ブロック] に設定されます。この処理を使って、顧客契約のプロジェクトから見積プロジェクトを分離できます。新しいプロジェクトでは、コピーした見積を予算にローンチできます。状況を [フリー] から [クローズ] に変更することで、見積プロジェクトバージョンをクローズすることができます。